2016年2月blog

◆2月18日《1st.Vn.弾きの心得》
ウィーンの友人のヴァイオリン弾きは代々ヴァイオリニストの家系。彼は2.Vn.が大好きだといっているが彼のおじいさんは生涯1st.Vn.奏者だったそうだ。
そのおじいさん、死ぬ前に「生まれ変わったら次は絶対管楽器奏者になる!」と言ったそうだ。理由は

「管楽器は1人で演奏するから目立てる!」

1st.Vn.を弾く心構えはここから違わなければいけない。



◆2月13日《ヤンセンのブラームスとニールセンの5番》
2月C定期、今週もヤルヴィ指揮です。
前半はジャニーヌ・ヤンセン独奏でブラームスのヴァイオリン協奏曲、素晴らしいの一言。
王道中の王道ブラームスにこれまた正攻法の演奏、これが一流の演奏なんだ。
久しぶりに2nd.Vn.でこの協奏曲を弾いてみると、どの音にも色があり、一音たりとも無駄な音が無いのだなと実感、至福の時を過ごしました。

後半はニールセンの5番、昔ブロムシュテットでやったことがあり、4ページに渡って続くランダムな音型が覚えられず苦労した記憶しかありません。今回はその記憶がどこかに残っていたのか、それほど苦労することもなくクリア。
最後はとにかく盛り上がってカッコいいが、第1楽章の終わりは超〜〜〜長くてpppののばしに気が遠くなりました。パーヴォ、小さくし過ぎ!

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写真はその終結部で舞台袖で演奏するバンダの小太鼓。舞台袖を通り越して楽屋玄関近くまで追いやられていました。指揮者を見るためのモニタ付きです。




◆2月7日《ヤルヴィ指揮ブルックナー5番A定期》
今月はヤルヴィ月間です。出番はA定期とC定期。
マティアス・ゲルネの美声に酔いしれながら前半のプログラムはマーラーの「亡き子をしのぶ歌」。

そして後半はブルックナーの5番という、かなりヘビーな演奏会。
5番は2年ほど前にヤノフスキで演奏しているが、その時は1st.Vn.だった。
個人的にブルックナーは好きな作曲家だけど、演奏するとなると相当痺れるのだ。
しかも限界に挑戦!みたいに極度の弱音を要求するヤルヴィ。本番は疲れた。
速めのテンポはブルックナーに馴染のない人には聴きやすかったのではないかな。
その分、重厚さは薄れてしまったが、現代らしいすっきり見通しの良い印象を受けた。
前回弾いたときは最後まで辿り着くのがやっとだったが、今回は作品の構造を考えながら弾けたので少しは成長したのかも。


そしてこの定期でトランペットの佛坂さんが定年退職された。
終演後もステージ上で金管セクション&会場のお客様から労われていた佛坂さん、上手袖へ退場するところです。
長い間、お疲れさまでした。そして素晴らしい演奏をありがとうございました。
佛さん卒業1



◆2月1日《バッハ大全集》
HMVのサイトを見ていたらドイツ・ヘンスラーからバッハ大全集なるCDボックスが売り出していた。カンタータを始め、チェンバロ曲やオルガン曲…まあ普段まず買わなさそうな曲が網羅されている。演奏家がまた充実していて、H.リリンク&バッハ・コレギウム・シュトゥットガルトに、トレヴァー・ピノック、ロバート・レヴィンの名前を見て購入を決意。全172枚で2万円程。CDも安くなったものだ。
そのCDが届いた。
毎日一枚づつ聴いても半年かかる。とりあえずカンタータの1番から聴いてみた。気が遠くなった。
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