2015年8月blog

◆8月31日《高校の音楽授業で演奏》
札幌公演のこの日、教えている先生が高校、大学の先輩であるご縁で午前中に札幌市内の厚別高校で演奏しました。
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ベートーヴェンのソナタを50分の授業で収まるように抜粋して、1番から第1楽章、7番の第1楽章、9番の第3楽章、10番の第2楽章を選びました。
一応、ベートーヴェンの生涯をテーマに、時代順に並べてみました。
前日、北見から移動して夕方から合わせ。しかもたった1回の合わせしかしていないのに、濃い内容の演奏が出来たと思います。
生徒さん達もとても熱心に聴いてくれていたように感じました。

本番を終えていったんホテルに戻り一休み。夜の本番に備えます。夜もオール・ベートーヴェン。至福のプログラムです。
長かった演奏旅行もこれにて終了。今回の旅行は疲れました。


◆8月24日《オフの楽しみ青森編》
23日の郡山公演を終えて、その足で青森入り。翌24日を一日オフにして、レンタカーで青森を観光。
いきたいところは山のようにある。十二湖に行きたかったのだが、さすがに遠いのでシジミで有名な十三湖を目指す。
途中、五所川原の津軽三味線博物館に立ち寄り、実演に触れる機会があった。
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遠藤昌宏さんという方で、僕と同い年。演奏は勿論だが、軽快なトークも素晴らしく惹き込まれた。20分はあっという間だった。

そして念願の十二湖…

のしじみ。
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シジミ尽くしのランチをまずは堪能。これにシジミのクラムチャウダーもついてきました。

そして十二湖。
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湖がシジミ汁に見えてくる。

十二湖は日本海に接していて、ここまできたなら是非とも日本海を拝みたい。
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ただただ、ぼーっと眺める。エネルギーが満ちてくる。海は良いねぇ。

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雲に隠れていた岩木山も夕方近くになってやっと姿を現した。美しい。

折角なので、日本海に沈む夕日を見てみたい。この時点で日没まで約2時間。車で海岸線に行くには鯵ケ沢が近そうだ。
鯵ケ沢にはワサオがいるらしい…と話をしてたら…

いた。
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お散歩中でした。
ワサオを飼っている商店でお土産を購入。とてもフレンドリーなお店、ワサオはマイペース。
お店の方に近くの夕日スポットを尋ねると、すぐ裏で見れるとのこと。

素晴らしい!!
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初めは雲が多かったけど徐々に減ってゆき、

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とてもキレイな日没を堪能。
来て良かった。待った甲斐があった。

ぼーっと小一時間、ただただ夕日を眺める。こんな時間、なかなか取れない。いい時間を過ごした。
日が沈むとすぐに暗闇が迫ってくる。夜道を青森へ向かい、美味しい地物の新鮮なイカなどを堪能した。
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◆8月21日《ストルゴーズ指揮N響サントリー》
夏休み明けのN響はフィンランド出身でヴァイオリニストでもあるストルゴーズ指揮でオール・ベートーヴェン・プログラムでした。
「エグモント」序曲
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 (アリス・紗良・オット,Pf.)
交響曲第5番 ハ短調 「運命」
真夏にベートーヴェン、熱いね。ピアノ協奏曲のソリスト、アリスさんは裸足で登場し、繊細でいて骨格のしっかりしたベートーヴェンを聴かせてくれました。これは毎回楽しみです。ストルゴーズは第1楽章からエンジン全開、大汗かいて第4楽章も大盛り上がりでした。
このプログラムで郡山、青森、函館、旭川、北見、札幌と演奏旅行も廻ります。



◆8月17日《しずくいし夏の音楽祭2015》

今年も無事、11回目のしずくいし夏の音楽祭が終わった。
回数を重ねるごとに、「無事に終われる」ことのありがたさを実感する。
演奏者はもちろんだが、受講生達が無事に家に辿りついてくれた連絡が入る度にほっと一安心する。


個人的には今年は例年になく緊張していた。原因はわからない。

なんとなくシューベルトがやりたいというプランはあって、本当は弦楽五重奏曲がやりたかったのだが、予算的にも難しいので、
難曲の「死と乙女」をやってみようとプログラミングしてみたが、やってみたら心から楽しんで演奏できた。

初日のモーツァルトは気力も体力も充実していた。しかし翌日のシューベルトは、繊細の極地。
そしてシューベルトは、彼の表現をやり尽くすには、時間が必要だった。
シューベルトと我々の時代の時間の流れの違い。

そのギャップにハマりそうで、ますます興味が湧いてきた。

ピアノ三重奏曲第2番も、自分には長さを感じない(お客さんはどうか分かりませんが…)時間の流れが面白くて、もっと続かないかな…なんて思いながら第4楽章を弾いていた。ちょっとトランス状態に入っていたのかも。

最終日は、僕は受講生と共にベートーヴェンの4番のカルテットとドホナーニのピアノ五重奏曲を演奏した。
ベートーヴェンの4番は、ベートーヴェンを取り組むのにまず最初に触れる作品といっていい。
いかにもベートーヴェン!といった曲調だけでなく、基本的なテクニックも網羅してあるし、なんといっても一体感がないと様にならない。
即席のカルテットだったけど、全体的にはまとまりのある引き締まったベートーヴェンが出来上がったと思う。

大とりとなったドホナーニのピアノ五重奏曲は、先日(7月14日)も書いたが、僕にとって音楽高校に入って初めて取り組んだ室内楽作品。
あれから30年近く経って、当時のことを懐かしく思い出しながらも、ドホナーニも青春まっしぐらの作品(作曲当時18歳)に自分も高校生に戻ったつもりで演奏した。気持ちよかった。

今年は天気にも恵まれたし、受講生も無事帰宅し一安心。これで今年も僕にとっての一大イベントが終わった。
このblogを書く元気もしばらくはなくて、この時期までズレました。

そして最後になりましたが、一緒に演奏してくれた森知英さん、西山健一&由美夫妻、そしてこの音楽祭を支えてくださっているスタッフの方々に心から感謝します。ありがとうございました。
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