弓について

PB040013

趣味で使っている、どちらも安物の弓です。上は昔、とある楽器屋さんから戴いたクラシカルボウ、と言っても削るのを途中でやめてしまったのではないかと思うくらい重くて太くてボテッとした弓です。

もう一方は新作のバロックボウ、ドイツの女性が製作したものでコンツェントゥス・ムジクス・ウィーンのメンバーも彼女の弓を使っているそうです。このバロックボウはバッハの無伴奏やモーツァルトのカルテットを弾く時にたまに使っています。古い弓には音色的には敵いませんが、さほど広くない会場で使う分には問題ありません。小回りが利く、しゃべるように扱えるといった点では、かえって実用的です。
どちらの弓も実際に使ってみると、その当時作曲者がこういった感じの弓、楽器、響きを想定しながら作曲していたんだなということを実感します。これは、モダンボウだけ弾いていたら気がつかなかったことだと思います。