2002年1月〜3月の旧酔っ払いの戯言










3.30 今朝松山から飛行機で帰京。アジアツアーから始まった今月は約1週間の中国、山陰、四国ツアーでやっと終った。それぞれの街を徘徊しては、酔っぱらって部 屋に戻り布団に入らずベッドの上で明け方まで寝てしまう毎日だった。特に印象深いのが松江公演の後、一人でぶらり入った「三つ櫻」というお店で女将さんと 地元のお客さんと話が弾み、日本酒やら焼酎やらを御馳走になったこと。仲間内で飲みに行くとこういうことがないので、たまに一人で出掛けると楽しい出会い があったりする。他にも安来のすし屋さんや、松山の以前チェロの三谷さんに連れていってもらったお店など、いろいろ思い出深い飲み会、いや、コンサート・ ツアーだった。

3.25 昨日の羽田発広島行きの全日空機で広島入り、夜は当然お好み焼き、最初に入ったお店がいまいちだったのでお好み焼きのハシゴをした。当然といえば当然だが、店によて味が全然違うのね。個人的には2件目に入った店が良かった。 そして今日は松江への移動日。一番簡単なのは直通バスもしくはレンタカー。そうでなくても新幹線で岡山に行き、特急「やくも」で松江に入るのが時間も早く て楽な方法。しかしそれではつまらないのでローカル線で行くことにした。まず芸備線で広島から三次へ、そこで同じ芸備線の備後落合行きに接続乗り換える。 広島駅でお弁当を買わなかったので備後落合で昼飯かと思っていたら何にもない!芸備線、木次線の乗換駅なのに無人駅なのである。しかたなく約1時間をそこ で過ごし、今度は木次線でまず出雲横田へ。途中の出雲坂根駅では3段スイッチバックを見てちょっと感激。出雲横田でまた30分ちょっと乗り換え時間があっ たので街に出てみた。駅前にある「手打ちそば」のお店には無情にも本日定休日の看板。しばらく行くと「サンモール商店街」の文字を見つけ心躍ったが商店街 らしきものは発見できず、かわりに「猪捕獲用罠、注文受け付けます」の看板とともに実物の展示品を見つける。結局そのそばのJA生協でスナック菓子とサン ガリアの「みっくちゅじゅーちゅ」を買って腹の足しにした。出雲横田駅に戻り、木次線宍道行きに乗り換える、といっても先程備後落合から乗ってきた同じ車 両が宍道行きに化けているので再び乗り込む。備後落合~出雲横田間は時速30~40キロでノロノロ走っていたのに、横田~宍道間は意外とサクサク走って気 持ち良い。午後5時半過ぎ、予定通り宍道について今日一日の長い旅が終わった。夜は寿司屋でしこたま飲んだ。

3.22 この冬はほとんど雪が降らず無駄になってしまったスタットレスタイヤからノーマルタイヤへ履き替えて、その後「北馬」にちょっと寄ってみた。親方が亡く なって、いつからお店を再開するのか気になっていたからだ。店が開いていたので入ってみると、その日が北馬最後の、常連さん限定お別れ宴会だった。僕はそ んな飲み会があるとも知らずたまたま寄っただけなのに、女将さんの「今日で最後だから是非呑んでいって」の言葉に甘えることにした。きっと親方が呼んでく れたのだろう。店にはいつもの常連さん達が集まって、親方の前で思い出話に花を咲かせながら思う存分酒を飲んだ。この店がなかったら知りあわなかった常連 さん達、もう二度と会えないかも知れない。一つお店がなくなるって事は、素晴らしい料理や酒はもちろん、大切な人達とも別れることになる。夕方6時頃から 呑みだして、10時頃にはいつもの指定席、カウンターへ移動。いつも目の前に立っていた親方がいない、この席で二度と酒が飲めないと思ったら涙が止まらな かった。僕の隣で呑んでた兄ちゃんも泣いていた。結局12時前まで思い残すことなくベロベロになるまで呑んだ。 たった5年間の短い間に、それ以上のいろんな思い出を残してくれた「北馬」。この次は、親方の弟子達がそれを越えるお店を開いてくれることを期待する。

3.20 今日は俺の誕生日だ~!!一人で盛り上がっているってほどの歳でもないが。 さて今回の演奏会を指揮するツァグロゼクは棒がとっても上手って訳じゃないのでいろいろ面食らう時もあるけど、アプローチはなかなか面白い。楽譜の読み方 にかなりこだわりがあるようだ。主に古典的なアプローチで、速めのテンポ、アーティキュレーションを明確にする、その中で劇的な表現を求めているようだ。 面白かったのが第3楽章から第4楽章に移行するときのテンポ。普段弾き慣れているのはそのままのテンポで行くことが多いが、ツァグロゼクは微妙にテンポが 落ちる。このことを家に帰ってきてからベーレンライター版のスコアを見てみたら、第3楽章の1小節=96、4楽章の2分音符=84となっていて、実際演奏 するときは第3楽章の1小節が第4楽章の2分音符分でカウントするので、彼はそれを忠実に再現したいのだろう。もしかしたらいろいろ他にも新たな発見があ るかも知れない。明日からが楽しみだ。

3.19 行き付けの呑屋「北馬」の親方が16日に亡くなった。昨年春ごろから具合が悪いのを無理して店に出てきているのでみんなで心配していたのに、それでも死ぬ 間際までお店に出てきていたらしい。N響アジア・ツアーの間、店に行けなかったので帰国した日に行こうかと思ったらその日は定休日。翌日から盛岡に行って しまったのでそのままになっていたら、悲しい知らせが届いてしまった。毎晩のように飲みに行ってはいろいろサービスしてくれて、こっちのわがままも聞いて くれて、本当に我が家の台所のように使っていたので、覚悟していたとはいえなんともやり切れない。沢山思い出はあるが、中でも冬の寒い日に店に行ったら常 連のIさんと僕、親方と弟子の4人だけだったので親方が、「女将さんも飲みに行っちゃったから、みんなで鍋にしよう」と店を閉めて、ある材料を根こそぎ全 部鍋の具に入れて、ビールは勝手に注ぎ放題、みんなでその贅沢な鍋(丸ごとサザエやイシモチぶつ切り、牡蛎・・・)をつつきながら夜中の2時過ぎまで呑ん だことや、去年9月の貸し切り大宴会、また開店3周年記念で弦楽四重奏を演奏したことなどが忘れられない。最後は全く呑めなかった大好きな酒も、今ごろあ の世で好きなだけ呑んでいることだろう。御冥福をお祈りします。

3.16 一昨日夜遅くにN響東南アジア・ツアーより帰国した。クアラルンプールでは買い物買い物・・・。物価は日本の3分の1くらいなので、演奏会で着る用の白い シャツをまとめて買った。4枚で約1万円。イトーヨーカドーのような安さだ。演奏会の方は「幻想」のプロでも、客席の反応がいまいちで最終日をすっきりし た気持で終われなかったのが残念。今後の課題になるだろう。 帰国日は朝7時半頃にホテルを出発してまず空路香港へ。香港でトランジット、再度空路で成田へと、合計8時間近く飛行機に乗っていたことになる。もう機内 食はしばらくいらない。出発するときは逆風で500km/hちょっとしか出ていなかった対地スピードも、かえりは追い風、1000km/hを超えた時もあ り気持ち良かった。 日本についたら早速食べたかった「天下一品」に行った。関東ではあまり見ないけど、京都に行くと結構目に付く京都発祥のラーメン・チェーン店。京都のラー メンは観光客相手の京風あっさりラーメンと地元民が好むこってりラーメンの二つがあり、天下一品は後者のほう。薄く切ったチャーシューと小口切りの青ネギ がこってりスープとシットリした麺によく合って、ふとしたときに無性に食べたくなる。また、食べ終わるころにドンブリの縁に書いてある「また明日もお待ち しております」の文字が浮かび上がるのも、なんとなく気持いい。天下一品のホームページには全国のお店が出ているので興味のある人は覗いてみて下さい。店によってかなり味の違うこともあるみたい。

3.12 今日はクアラルンプールで「春の祭典」他のプログラム。客席数は少ないけれどなかなか素敵なホールだった。ただ、お客さんの反応がいまいち。疲れが演奏に 出てしまったのか、それとも乗りが悪いのか。明日は「幻想」なので、一発ドカンと盛り上がっておかないと、気持ち良く帰れない。 昼間はさすがに疲れが出てきたので、食事と軽く散歩した以外は、ゴロゴロして過ごした。宿泊しているホテルはクアラルンプール・カルチャー・センター KLCC)という大きなショッピング・モールの隣にあり、伊勢丹もあるし、ブランド品もたくさんお店があるので、明日は買い物をして帰ろう。ちょうど只 今セール中!!

3.11 昨日はシンガポールで本番、「幻想」がメインのプロで、ソリストだけが現地のVn.リー・ヒュイ・ミンに変わった。まだ10代だそうできっちり演奏していた。シンガポールには専門の音楽学校は無いそうなので、それなのにあれだけ弾けるのは凄いことだ。 あとはクアラルンプールで2回演奏会をすれば帰国。今回は連日移動とか乗り打ち(移動した日にすぐ演奏会)が無いので比較的楽。今日も出発が午後2時半な ので、午前中からホテルの周りのショッピング・アーケードで買い物。普段使っているキャリー・バッグがボロボロになってきているので、新しいものを買っ た。日本円で約¥3500-。安い!それ以外にも、靴やらベルトやらを買い込んだ。かばんが一つ増えたことによって、お土産を買おうという気になった。 クアラルンプールには何があるのかな?

3.9 香港の二日目の演奏会、「幻想交響曲」もデュトワならではの演奏で良かった。2月の同じプロでの定期には僕は降り番だったので、周りはもう完ぺきに出来上がっている中で、邪魔しないように弾かなければいけないから本番はドキドキし通しでした。 そして今日はシンガポールへ移動。凄い都会でビックリしてます。気温は到着した夕方時点で約30。Tシャツだけで十分、できればサンダルも欲しい感じ。 さすがに中華料理に飽きたので、イタリアンで夕食。でも全体的になんか臭い。飛行機の機内食も同じ臭いがしてたし、地域特有のものなのかもしれません。 やっぱり日本での食事は安心して食べられる。」

3.7 無事初日の香港公演が終わったところです。デュトワの「春祭」はやっぱりいい!!昔よりある意味余裕があるというか、今のデュトワは「春祭」を完全に手の 内に入れているようです。もちろん、リズムにはとっても厳しいのですが、曲全体を見通して振っているように感じました。今日弾いていてもあっという間に終 わり。弾いていて楽しかったです。 終演後ホール近くの中華料理店で夕食を食べて、そこからホテルまで香港の夜景を見ながら歩いて帰ってきました。本当に素晴らしい景色です。カップルで見に 来る気持が良く解ります。邪魔にならないように歩いてきました。今は、ホテルの部屋でビールを飲みながらこれを書いてます。

3.5 無事香港に着きました。今朝6時過ぎに家を出て、のんびり向かったせいか成田空港に着いたのは集合時間ギリギリの8時53分でした。成田ではヨーロッパ・ ツアーに向かう日フィル・メンバーとたまたま一緒になり、知りあい数人と談笑。そうこうしているうちにあっという間に搭乗時刻となり、約5時間半で香港 へ。ジェット気流の逆風を受けながら飛ぶ飛行機は、いつもに比べて対地スピードがとても遅い。離陸して2時間以上経ってもまだ鹿児島辺りを飛んでました。 香港の演奏会場である文化センターには、デュトワの写真がデカデカと載った垂れ幕が壁一面に飾られていて期待の高さを感じます。明日はまず1つ目のプロ、 ドビュッシーの『イベリア』、サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番(独奏=児玉桃)、ストラヴィンスキーの『春の祭典』です。気合いを入れてかからね ば・・・。

3.1 しばらくぶりの更新。24日からデュトワのブラームスを練習して25日は東京芸術劇場、27日熊本県立劇場、28日大分グランシアタと廻って今朝東京に 戻ってきました。デュトワでブラームスをやること自体大変珍しいことなのに、今回は協奏曲ではなく交響曲。何時だったかな?僕がまだ高校生の頃デュトワが ハンブルク北ドイツ放送響と来日した際のプログラムにブラームスの第1番がありました。その時僕はもう一つ別のプログラム(R.シュトラウス:ツァラトゥ ストラ&ドヴォルザーク:新世界)を聞きに行ったので、体験出来ずじまい。それが今回彼の棒で弾けるので、いろんな意味で非常に興味がありました。果たし てその演奏は彼の特徴でもある、棒が停まらず先へ先へと振っていくことによって、絶えず音楽が前に前進していって良い場合と、逆に普段我々が慣れ親しんで いる重厚な拍感やタメがなくて物足りない感じがするときもありました。個人的には、デュトワの色彩感やリズムがブラームスでは発揮できないのではないかな と思います。その点、ベルリオーズの序曲「ベアトリスとベネディクト」はらしい演奏で良かった。たまにはこういった普段あまりやらない曲を地方公演に入れてみるのも、いいですね。 児玉桃さんソロのベートーヴェンはとっても美しい!!この曲、つまんない演奏だと長く感じるんですが、今回はちっとも退屈せず、眠くもならず、毎日が楽し かったです。何しろ音が奇麗でクリアーだし、表情もとても上品。特に第1楽章のベートーヴェン自作による長大なカデンツァの終わりのppで弾く仕草がとっ ても素敵でした。あ~、完全に素人状態・・・。 熊本公演終了後、掲示板に書き込みして下さってるナカシマさん達と呑みにいきました。ナカシマさん、どうもありがとうございました。

2.23 昨日は古河文学館で、Alberi String Quartetのベートーヴェン室内楽作品全曲演奏会シリーズ第3回目。お陰様で満員の入りとなりました。今回は弦楽四重奏曲第2番をメインに、あまり演 奏されない弦楽四重奏のための小さなフーガを2曲と、ピアノ・トリオ第3番、ヴァイオリン・ソナタ第1番他のプログラム。僕は弦楽四重奏の作品3曲とソナ タと6つの舞曲を演奏。普段ソロを弾く機会がないため、今回ソナタではいつもとは違う積極的な弾き方をしなければいけないことを痛感。また、ソナタでテン ションが揚がった状態の後に弦楽四重奏曲の2nd.Vn.を弾くと、ついつい暴走してしまい自分をコントロールするのが難しかった。これで7分の1が消 化。次回は5月で弦楽四重奏曲第4番と5番の2曲にソナタなどが入る予定です。 17日のプロレスリングNOAH・小橋の復帰戦をテレビで観た。体は以前とほとんど同じように筋肉の塊だったけど、試合感というか間の取り方がまだ本調子 ではないみたい。でもパワフルなレスリングを観られてとっても満足して、おもわず涙してしまった。これが小橋!!これがNOAHのプロレス!!今後が楽し み・・・と思っていたら、なんとその結果全治4ヶ月の重傷を負ってしまったというではないか!!折角1年ぶりに復帰できたというのに、本人の気持ちを考え るとなんともやり切れない。無理をしないでしっかり治してまたリングに戻ってきて欲しい。

2.21 昨日今日とデュトワ指揮で「アルプス交響曲」他の定期演奏会。彼がこの作品を取り上げるのはとても珍しい。果たして客席には一体どのように聞こえていたの か想像できないのですが、R.シュトラウスが田舎風景とアルプスの山々を想像して書いたというより、「惑星」や「スター・ウォーズ」といった宇宙的、近代 的超ゴージャス・オーケストラ・サウンドに聞こえる部分が多々あったのはデュトワならではの音作りだからでしょう。ステージにびっしり並んだオケ、さらに 舞台袖に金管のバンダが十人以上と、とってもよく響くサントリーホールで音の洪水を楽しみながら炸裂弾きしてしまいました。

2.17 昨日は上野の旧芸大奏楽堂でクラリネット五重奏の演奏会。モーツァルトもブラームスも弾きっぱなしのうえに、緊張してたせいもあって体がとても痛くなっ た。もっと弾き方を考えないとこの先、故障が増えるのではないかと心配。演奏会自体は本番ならではの表情がいろいろあって、楽しめました。お客さんも満員 御礼で嬉しいかぎりです。 また、今日はデュトワ指揮で「アルプス交響曲」他の練習。今まで「アルペン」は超大作かと思っていたけど、思ったほど凄い曲ではない。気がついたら嵐の シーン(1番難しい)になっていて、それが終ればほとんどエピローグなので、あっという間です。それでも約50分はかかっているけど。デュトワも今日は あっさり切り上げてました。その代わり、N響委嘱作品の細川俊夫作曲「海からの声」をみっちりやりました。この手の邦人作品、どの曲も同じに聞こえるのは 僕のせい?停まりそうなテンポに、無意味な特殊奏法、全曲を通してひたすら暗い響き、etc.もう少しなんとかならないのかなと思ってしまいます。音楽の 三要素は「リズム」「メロディ」「ハーモニー」なのに・・・。それとも演奏してて楽しい曲って駄目なんでしょか?

2.14 今日は16日に上野の奏楽堂で行なわれるクラリネット五重奏演奏会の練習。モーツァルト1曲でもハードなのにさらにブラームスがついてくるので、かなり重 量感あるプログラムです。ブラームスは晩年の作品とあってイマイチ馴染めない部分が当初あったのですが、ここにきてやっと雰囲気がつかめてきた感じ。でも 枯れた中にも情熱感を表現するのって難しいです。また、モーツァルトも最晩年の傑作の一つ。つい先日N響定期でやったクラリネット協奏曲と双子のようなこ の作品を、以前は「絶対弾けっこない!!」と決めつけて敬遠していたのですが、最近になって良さが感じられるようになってきました。しっとりと聴かせられ ればいいなと思ってます。

2.10 今日はAlberi String Quartetの合わせ、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第2番を練習しました。午前中に弦を全部張り替えてしまったので、合わせの最中、調弦はドンドン 下ってくるし、弦自体が未だ馴染んでいないので弓との引っ掛かりも最悪のコンディション。周りに迷惑をかけっぱなしの練習になってしまいました。あと10 日ちょっとで本番。もっと真面目にさらわないと。反省と自己嫌悪の一日でした。

2.9 昨日、今日とセヴァスティアン・ヴァイグレの指揮で定期演奏会。曲はベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第2番、モーツァルト:クラリネット協奏曲、ブ ラームス:交響曲第4番。ドイツ正統派でがっちり固めたプログラムの中で、「レオノーレ」の2番を持ってくるあたりはちょっといい感じ。この曲、後の3番 に比べて雑然としていて一生懸命無駄なことをやるって感じが感じが個人的には好きな曲。三連符のキザミとかかなりの速さで弾き飛ばしていかなきゃいけな い。コーダも突然盛り上がったかと思うとあまり持続せずあっさり終ってしまう。やっぱり3番のほうが落ち着きと風格が感じられるか・・・。ヴァイグレは 元々はベルリンの歌劇場の首席ホルン奏者で、その後バレンボイムらのアシスタントを経て指揮者に転向したそうだ。まだ若いし、これからどんどん成長してい く指揮者だろう。本番は練習中の様子と違ってオーソドックスな曲作りになっていたかな。 余談だがGPの時客席を見たら、どっかで見たことのあるような顔がいて、よく見るとなんとバレンボイム。彼はちょうど今ベルリン・シュターツ・カペレと来 日公演中なので、弟子が振る様子を見にきたのだろう。バレンボイムは見た目不器用そうに振るけど、サウンドはとってもゴージャス。もし彼がN響を振った ら・・・なんて弾きながら考えてたら、それだけで良い音になった気がした。

2.3 昨日のN響福井公演のため、一昨日は金沢に一泊していつものお寿司屋さん、「あかめ寿司」に行ってきました。最初につまみで適当にお刺し身を食べてから、 越前カニを・・・。身がぎっしり詰っていて、でも身離れの良いカニでした。普段カニはあまり食べないけど、せっかく本場に行ったら少々無理をしても食べる べきです。そしてカニの後はブリの塩焼き。ちょうどその前日に「どっちの料理ショー」でキンキの煮付けvs.寒ブリの照焼きを見てたので、頭のなかは完全 に鰤モード。脂が乗ってて美味い。照焼きと違って塩焼きなので日本酒ともピッタリ。そして仕上げはやはりお寿司。塩辛巻きも美味しかったけど、バイ貝と牡 蛎の握りも絶品!!また、初めて「あかめ寿司」に行った際に感動したトロも久しぶりに食べて再び感動。僕は断然赤身の方が好きだけど、トロも美味いんです ね。久しぶりに美味しい寿司を食べました。金沢はまた行く予定があるので、是非とももう一度行きたいです。 今日は節分、イワシを食べました。丸々と太っていて脂の乗っているやつ。大変美味かったです。

1.30 今年に入ってから肩凝りがひどいので、最近ついに、とうとう、肩当てを使うようになってしまいました。といってもオケで弾くときだけですが。約10年前に 肩当てを止めてから、途中何度か新しい肩当てを買ってみたりしたものの、結局何も付けないほうが楽器の音が良いという結論に達していたのにやむを得ない理 由で再び使うことになるとはとっても複雑な気持ちです。ただ現在オケで使っている楽器はイマイチ鳴りが良くなく、「楽器本来の音」というより「まず普通に 音が出てくれる」ことが大前提の状態なので、肩当てを換えることで音色がどのように変わるか実験するのにちょうどよい。肩当てでも随分音が変わります。現 在持っているのは、メニューイン・タイプ、WOLFタイプ(最近流行り)、VOIGTタイプ(木の土台に布が張ってある)、アルカトゥア・タイプ(クロ ワッサンみたいな形のもの)の4種類。音色ではアルカトゥアだけど響きが止まってしまうし、後の3つはどれも似たり寄ったり。となると結局無しが1番良く なってしまう・・・。練習の時だけ使って本番はなしって訳にもいかないし・・・、あ~複雑。楽器自身も肩当ての音色に慣れるまでに時間がかかるので、しば らく我慢して使ってみるしかないのかな?。

1.27 今日は三鷹で茂木さんの指揮するオール・モーツァルト演奏会でした。昨晩の雪が積もるんじゃないかと楽しみにしていたのですが、雨ですっかり溶けてしまい つまらなかったです。昨年の同じ日は大雪だったのに・・・。今日のコンサートはアリアとオーボエ協奏曲、ハフナー交響曲やパリの抜粋その他の盛りだくさん のプロ。それに茂木さんの解説とナレーターの読むモーツァルトの手紙を挟みながら、モーツァルトの生涯を簡単に追ってゆくという企画。その当時の演奏会形 式をそのまま模倣していることもあり、当時の音楽事情や楽しみ方が味わえるのでとても興味深かったです。ただ時間がとても長い!!茂木さんに言わせると当 時の演奏会はもっともっと長かったそうで今日のはまだ短い方だそうですが、それにしても前半が終った時点で1時間半が経っていたのにはビックリしました。 3時から始まってすべてが終ったのが5時45分。車に乗ってテレビをつけたら笑点の大喜利が終る寸前、あぁ笑点が終ってしまう・・・。でもちびまるこちゃ んが見られて満足。 昨日は鎌倉芸術館で先日の定期と同じプロの本番でした。大船まで電車で行くことにしたので、昨年12月のJRダイヤ改正で誕生した新宿湘南ラインを早速利 用。新宿~恵比寿間は埼京線の路線をそのまま利用して、恵比寿の先は大崎まで山手線の脇を走り、大崎から西大井のほうへそのまま貨物線で分岐していきまし た。大崎では4面ホームの建設工事をしていたので将来、埼京線も新宿湘南ラインも大崎に停車するようになるのでしょう。そうなると埼京線もかなり利用価値 が上がってきます。僕がまだ中学生のころ、鉄道ファン(?だったと思う)という鉄道雑誌に、現在の埼京線や新宿・池袋始発~山手貨物線利用~赤羽経由の宇 都宮・高崎線とまったく同じ路線プランが載っていたのを思い出します。その時、その大胆な発想にビックリして毎日毎日その記事を眺めては、「こんな夢のよ うなことを・・・、でも出来たら便利だろうな」と思っていたのですが、15年も経つとできてしまってました。今度は東北・高崎線と東海道線の東京経由で直 通運転を期待します。

1.23 定期初日が終った。緊張した。でも良い汗かいた(^.^Winking。今回、協奏曲が降り番だったのでGPの時に客席で聴いてみた。N響を真面目に聞くことってそ う無かったもんで・・・、特に今年に入ってからヴァイオリンが対向配置になったこともあって、客席ではどのように聞こえるのか興味もあったので、とっても 勉強になった。やっぱりもう少し楽器を客席に向けるほうが音が届くような気がする。といっても今までの弾き方とまるっきり逆の方向に楽器を向けることにな り体への負担が相当なものになるし(現に今年に入ってから体はボロボロ状態であるし)、楽譜や指揮者を見る角度もかなり違うのでそう簡単にできるってもん でもないんだけど。 個人的なこととしては、緊張していた中でもいろいろ実験ができて少し収穫があった。また、ヤルヴィのシューマンは、弾いていてとっても楽しかった。

1.20 今日から仕事復帰、P.ヤルヴィの指揮でシューマン&ペルト:交響曲第1番を練習した。シューマンの1番は実は初めて弾く。入団して以来、1番は少なくと も2~3回はプログラムにのっているのに、たまたま降り番になっていて一度も弾く機会がなかった。このまま一生弾かないのも面白いかな・・・と思っていた けど、ちょっと無理だったようだ。そんな私が言うのもなんだけど、ヤルヴィのシューマンはちょっと凝りすぎのような気がする。もっとストレートでも良いん じゃない?一方ペルトの方は初めて聴いた人でも十分楽しめる曲だし、面白い演奏になりそう。 最近のひどい肩凝りのため、近所の整骨院に通うようになった。地元では評判のところらしく、常連さん?で賑わっていたが、それほど待たされることもなく治 療を受けられた。まず最初にいくつかの機械で背筋を伸ばしたり、体をほぐしたり、電気を通したりした後、先生の治療を受ける。「左首から肩、腕にかけて辛 い」と話しをしたら、それらに関係するツボ・関節など、先生に揉まれるところ総てがとても痛い。でもその痛みを我慢していると、次第にほぐれてゆき、気が ついたら先程の痛みが嘘のように軽くなっている。ものの10分足らずだと思うが、終ったときには目の前にかかっていたモヤモヤしたものが晴れた感じがし て、頭がスッキリとしていた。さすが評判の医者である。しばらく時間を見つけて通うようにしてみよう。

1.15 昨日、駅で電車を待っていたら着物を着た人がとても目に付いた。そうか、成人式か。なんとなく15日でないと落ち着かないけど、個人的にはなんの影響もな い。それよりも可笑しかったのが、駅の喫煙所で数人の着物を着た女性が話ながらタバコを吸っているのを見て、とってもミスマッチに思えたこと。今どき成人 前の喫煙は珍しくないけど、これから成人式に向かうというのにあまりにも慣れた感じでタバコをふかすってのがとっても妙に思えた。どうせなら煙管かなんか で雰囲気出してくれると良かったのに。 僕の成人の日には式典には行かず、小さなサロン(良縁成就で有名なところらしい)でヴァイオリンを弾いていた。僕の演奏を、成人式帰りのカップルが聴いてくれていた。
1.13 相変わらず肩凝りがひどく、楽器を構えると左腕に鈍い痛みが走る。そんな中、11日&12日に今年最初のN響定期公演でP・ヤルヴィ指揮プロコフィエフ: 交響曲第5番他を演奏した。冒頭にまずコダーイのガランタ舞曲。この曲、年末のベルリン・フィル恒例、ジルヴェスター・コンツェルトでバレンボイムの演奏 を聴いたばかり(衛星生中継です)。ベルリン・フィルの有無を言わせぬ凄まじい弾きっぷりに感嘆、それに負けないよう気合いを入れて取り組んだが難しい じゃないか、コダーイ!!ただでさえ後半は速いテンポなのに、気持ちが先走ると自殺行為。とにかくテンポに遅れないよう焦るもんだから、弾けるものも弾け なくなってしまうので、本番はかなり冷静に、でも心は熱くで挑んだ。結果はまずまず。 2曲目はバルトーク:ヴァイオリン協奏曲第1番、独奏=D.シトコヴェツキーだ。この曲をあれだけ聴かせるのは相当難しいのに、遊びを交えつつ楽々と弾い てしまうのはさすが。ただ、個人的には数年前にG.パウクが演奏した印象があまりにも強いため、今回は印象が薄い。それよりも高校生の時によく聴いてい た、B.ダヴィドヴィチ&N.ヤルヴィ,アムステルダム・コンセルトヘボウ管のサン=サーンス:ピアノ協奏曲他を思い出し、「今回は両方とも息子だなぁ、 時代は変わっていくのね。」と一人感慨深いものがあった。 後半のプロコフィエフは、ヤルヴィの本領発揮って感じ。なかなかスケールの大きい指揮ぶりで、彼の音楽にかなり引き込まれてしまった。彼としてはもっと表 情とかを強烈に演奏して欲しそうだったけど、まだ何となくお互い遠慮しつつって感じで今後どういうふうに展開していくかが楽しみ。若くても良い指揮者って いるもんです。 本番が終ったらぐったり。左手は楽器を持つのも辛いくらいヘロヘロになってしまった。来週は休みなのでゆっくり休養しようっと。

1.10 ここ数日、左肩から首にかけての痛みで楽器を構えるのも辛いので、今日の練習後マッサージに行ってきた。約1時間、ほぐれそうもないカチカチに固まった体 を少しほぐしてもらいちょっと楽にはなったけど、まだ十分ではない。そういえばここ数日、集中力がなく練習中もボケまくっていたのでどうしたものかと思っ ていたのだが、「内臓や体全体に相当疲れがたまってますよ」と言われて納得、集中できないわけだ。だけど正月休みが明けてまだそれほど日が経ってないし、 疲れるほど働いてもいないのになぜ?正月で疲れたのかな?それとも対向配置のせいか。
1.8 今月からオケの配置が試験的に対向配置になっている。デュトワはこの配置が嫌いなので、彼の時は今まで通りの配置に戻るが、それ以外は編成、曲に関係なく 対向配置でいくそうだ。先日の熊谷での本番、ドヴォルザークも当然これ。アーノンクールとコンセルトヘボウでレコーディングされた対向配置のドヴォルザー クは、思わぬところからセカンド・ヴァイオリンが聞こえてきて興味深かったので、きっとお客さんにはあんな感じに聞こえるんだろうなと思いながら弾いてい た。弾くほうからすると、今までの方がやりやすい・慣れている・楽から、ファースト・ヴァイオリンが聞こえにくい・メロディがハモっているか判断しかね る・客席から離れて演奏できる・・・等対向配置のデメリットがクローズアップされてくるが、逆にメリットを考えてみると、客席で聴いたときのメロディのか け合いや分離が心地よい、セカンドとヴィオラで一緒にリズムを刻み易い、ファースト・ヴァイオリンのメロディが聞こえてから弾いたのではタイムラグも生じ 遅れてしまうので今までより積極的に弾いていかないと乗り遅れてしまう(セカンド・ヴァイオリンとしての独立?積極性という意味ではメリットかな)、お客 様に近いところで演奏できる・・・・などが挙げられる。個人的には、「何が何でも対向配置は嫌だ」って訳じゃないが、ずーとこのままってのも考えもの。 ま、セカンド・ヴァイオリンの定位置が必ずしもファーストの隣じゃなきゃいけないって発想を拭い去るまではいろんな位置で弾いて、修業するのも良いか も・・・。

1.5 あっという間に正月休みも終わり、今日から仕事。明日、熊谷の文化創造館での演奏会、「マイスタージンガー」、ドヴォルザーク:交響曲第8番他の練習で す。僕は年末の「第9」を降りたので久しぶりのN響。今日はオケ全体がなんとなく正月モードで、いつもなら難なく決まるところとかも妙な感じで通過して いったりで可笑しかった。これも本番が始まるとすぐに修正されていくでしょう。個人的には、昼食後の練習中、とても眠くて困った。弓を落としそうになるく らい。休み中、好きな時間に好きなだけ寝ていた報いが出てしまった。因果応報・・・。

1.3 明けましておめでとうございます。早いものでもう3日が過ぎてしまいました。年末から京都に行って、元旦の恒例「ウィーン・フィル・ニューイヤーコンサー ト」を見終わってから車で京都を出発、明け方近くに東京に戻ってきました。今日のニュースを見てたら名古屋が大雪だとかで、帰省ラッシュもと重なって高速 道路が大渋滞になっているのを見て、無理して元旦に向こうを出て正解だったとほくそ笑んでしまいました。明日までゴロゴロして5日から仕事始めです。あ、 そうそう今年のニューイヤーは、途中に出てきたスペイン乗馬学校の馬が可愛かった。例年になくバレエが面白かったです。