過去のBlog 2007年5月

◆5月31日《彩カルテット合わせ》
6月2日午後2時より彩弦楽四重奏団の第2回演奏会が桶川であります。このカルテットは埼玉に在住の(ご近所どうし)プロの演奏家が「地元でカルテットを演奏したい」と去年結成しました。ヴァイオリンは上尾の中島ゆみ子さん(元東京フィルの首席)と僕、ヴィオラは臼木麻弥(さいたま)、チェロはN響でもお世話になってる田澤俊一さん(上尾)です。
写真は去年9月の東大宮での演奏会の模様、この時はシューマンの1番、ベートーヴェンの1番、モーツァルトの「狩り」を演奏しました。
今回はシューベルトの「死と乙女」、モーツァルトの3番、ベートーヴェンの4番です。
第1回目の演奏会で、「ベートーヴェンを全曲演奏します!」と宣言してしまったので、毎回ベートーヴェンが入ります。また、firstsecondヴァイオリンが演奏会ごとに交替するのも、チャレンジしてます。

このカルテット、何がやってて楽しいかというと家が近い!30分くらいで練習場所まで行ける!ほとんどご近所にお茶しに行く感じ。毎回、お菓子をいろいろ出して、お茶飲んで、それから楽器出して練習して、またお茶して。のんびりしてますが、そういう合わせが日本でできるのがなにより嬉しい。目指すは地元に根付いたカルテット。のんびり楽しく行きましょう。



◆5月25日《トラブル発生》
.Macで新しいサイトを作り出してから約2ヶ月。今年もしずくいし夏の音楽祭をやることになったので、少しでも見やすいページ作りをしようといろいろいじっているうちに、アップロードしたサイトが見られなくなってしまった。
「もしや1から作り直しか
と覚悟を決めて別のサイトを作り出した時に、ふと間違いに気付き、そこの部分を直してみたところ、無事こうして元通りにすることができた。
かなり焦った。
それにしてもこの「.Mac」、操作するのは本当に簡単で今までホームページを作ったことのない方にはとても便利なソフトだと思うのだが、大元がアメリカだからか日本語表示がいまいち思い通りにならなくて困る。
もしかしたら、僕の使い方が悪い所為かも知れないけど、例えばサイトのタイトルを日本語にするにはどうしたらいいんだろう?今まで使っていた古い「GoLive」だとサイト名を日本語にするのは簡単だったんだけど。
あとにあるナビゲーションメニューのフォントサイズを小さくしたり、日本語表示にもしたい。
やっぱりちゃんと専門書買ってきて、じっくり読んだほうがいいかな



◆5月13日《アルベリQ19回》
7年がかりでベートーヴェンの室内楽作品を全曲演奏しようと始めたアルベリ弦楽四重奏団(ASQ)のベートーヴェンシリーズも、早いものでとうとう最終年を迎えた。19回目のこの日は、13番の弦楽四重奏曲をメインに、民謡主題による変奏曲op.107(ヴァイオリンとピアノのDuo)、チェロ・ソナタ第5番、2つのヴァイオリンのための小フーガ、カノンを演奏した。特に「2つのヴァイオリンのための」2曲はどちらも1分にも満たない曲で、カノンは曲の途中で終わってしまう。「え〜、これで終わり?」という声が客席から聞こえたし、当日取ったアンケートにも「カノンはもう少し長く聴きたかった」とうコメントが寄せられていた。
「そんなこと言われてもベートーヴェンに言ってよ〜」
なんて思ったが、そんな未完の作品を演奏できるのもこのシリーズの特色である。面倒なので調べてはいないが、もしかしたら日本初演の曲がいくつか含まれているかも知れない。
もっとも、楽譜が手に入らないものや作品目録にも載ってない曲もあるだろうから全て演奏したかどうかもわからないが、かなりマニアックな曲を演奏してきたのは確かだ。

今回のメイン、13番は第5楽章に「カヴァティーナ」と題する緩徐楽章があり、ベートーヴェン自身が「私自身の音楽でこれほど深い印象を与えるものはなかった。この作品のことを思い出してさえ、私の目には涙が溢れる」と言ったほどのなんとも美しい楽章だ。初めてこの曲を聴いた時、「なんてマーラーに似ているんだろう」と思ったが、マーラーがこれに影響を受けた、またはベートーヴェンはすでにマーラーの時代を先取りしていたということなのか。
また、このカヴァティーナの後に、盛大なフーガで締めくくるはずだった第6楽章ものちに別のフィナーレと入れ替えられ、オリジナルのフーガは「大フーガ」op.133として世に残ることになった。僕としては、やっぱりオリジナルの「大フーガ」がある方が好きだけど、今回は短いほうのフィナーレを演奏した。(「大フーガ」は最終回に16番とともに演奏する予定。)
次回は9月24日午後4時から、なんと弦楽四重奏曲第14番、第15番の2曲プロ。7年前からこの2曲はセットとしてプログラミングされていたので、ついに来るものが来たかといった心境。ともに初めて弾く。この6年で自分なりにベートーヴェンに共感してきた結果、とまでは言わないけど、それなりに温めてきたものが少しでもさせればいいと思っている。

(ちなみに上の写真は前回1月の時に撮ってもらったものです。)


◆5月1日《ハイドンを訪ねて》
知人のKさんがこの日お休みだから、「どっか遊びに行こうよ〜」と誘われて(この日はメーデー)、アイゼンシュタットまでドライヴ。まずLusts?に行ってランチ。ここはおとぎ話に出てきそうな街並みで、2階建てくらいの建物から飛び出てる煙突の上にコウノトリがペアでそれぞれ巣を作っているのが、かわいらしい。昼間から料理に合った地物のワインを飲んで、気持ちいい〜。それから町の中心部、といっても目と鼻の先のちっちゃな広場なんだけど、そこにある小さな教会を見学。こんな小さな教会なのにおいおい、お金取りやがる!まぁ、それでも数百年前の壁画やたたずまいがそのまま残っているのは、素晴らしかった。
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そのあと、アイゼンシュタットへ移動、おっとその前にハンガリー国境に横たわるアインジードラーぜーを眺める。気温16度、風がピューピュー吹き荒れる中、水着を着たかわいらしい女の子が浮輪を抱えてプールに向かっていった。おいおい、こんなに寒いのにプールかよ。しかも野外。日本だった親が止めるだろうに、こっちは親がニコニコして見守っている。なんて恐ろしい国なんだ、虐待なんて考えながら、避難すべく車に戻る。
アイゼンシュタットはハイドンが宮廷楽師として仕えていた街。写真はアイゼンシュタット城というんだろうか、エステルハージー公が住んでいた当時のお城。で、そこから数百メートルのところにハイドンの家があり、今は博物館としてハイドンゆかりの楽譜から衣装、生活用品などを展示してある。この住居はその昔は完全に城壁の中に作られていて、まさにお抱えの音楽家。お呼びが掛かればいつでも飛んでいける距離に住んでいたわけだ。今でも当時の様子を伝える地図が展示してあるので、興味のある方は是非見て欲しい。
そのハイドンミュージアムには、何故か没後100年のJ.ヨアヒムの展示があり、ずーと彼の協奏曲が流れていた。しかも足を進めると、エルビス・プレスリーの展示まで。ハイドンとプレスリー、微妙なミスマッチである。
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この夜は、ィーン・フィルのメンバーに美味しいビールを飲みにつれて行ってもらった。僕の大好きはチェコのブドヴァゼ(バドワイザ)を炭酸ではなく、空気で入れてくれるビール。炭酸より泡立ちが柔らかく味もまろやか。こんなオイシイ物をやつらは飲んでるのか、う〜、うらやましい。
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