ウィーン&ロンドン旅行2012
◆2月5日 《帰国》
リフレッシュ完了。
充電完了。
しっかり働こう。
◆2月3日 《フェドセーエフ指揮ウィーン響》
最後の演奏会はコンツェルトハウスで3度ウィーン響。指揮はフェドセーエフでショスタコーヴィチとチャイコフスキー。
コンツェルトハウスはムジークフェラインに比べて空間が広く感じる。そのせいか、一曲目の祝典序曲は管楽器はよく聴こえるものの、弦楽器はあまり飛んでこない。見た目はかなり弾いているのに…。2曲目のチェロ協奏曲では耳も慣れたのか、いや、あの曲はあまり動きがないからか、 ちょうど良いバランスに。独奏のクニャーゼフはこの陰鬱な曲をどっしり見事に弾いてたけど、曲が退屈だったなぁ(ショスタコーヴィチ・ファンには申し訳ありませんが)。途中お婆さんが我慢できなくなって出て行ってしまった。
後半のチャイコフスキーは、フェドセーエフのやりたい放題で、これまた楽しませてくれた。ちょっとやり過ぎ?いや、まぁあれはあれでありでしょう。
Dmitri Schostakowitsch:Festouverture op. 96
Konzert für Violoncello und Orchester Nr. 2 op. 126
Tschaikowsky:Symphonie Nr. 5 e-moll op. 64
Wiener Symphoniker, Orchester
Alexander Kniazev, Violoncello
Vladimir Fedosejev, Dirigent
◆2月3日 《レッスン見学》
友人のピアニストCさんに誘われて、コンセルヴァトリウムのとある先生のレッスンを見学させていただいた。懐かしい校舎、昔ここで自分もレッスンを受けてたんだなぁと思い出す。
レッスンを受けたのは中学生の生徒さんで、タイプの違う小品を3曲演奏した。それぞれ左手の重音を中心としたもの、右手のテクニックを鍛えるものや、近代風の音程がややこしそうな曲だった。先生のアドバイスは的確なもので、(詳しくは書かないけど)いつも楽に弾くように言っていたのが印象に残った。
また、こちらのレッスンは伴奏つきが普通。なので、弾けてないと合わせにならない。そしていつもピアノがつくってことは、アンサンブルの練習も同時に行われているわけで、日本のように1人で好き勝手に弾けるレッスンとは訳が違う。小さい時から自然と身についていくテクニックは、後々大きな差となっていくのだろう。
◆2月2日 《ハーゲンカルテット》
コンツェルトハウス・モーツァルトザールでハーゲンカルテットの演奏会。このホールでハーゲンQは毎年チクルスをやっている。すでに何度か聴いているけど、久しぶりなのでとても楽しみにして行った。
座席は2階席最後列、でもご覧のような眺めでなんら不自由なし。1曲目のハイドンから引き出しの多さに関心する。ちょっとしたフレーズも無意味ならない。そして純度の高い響き、音程感。バルトークはあまり聴かないのだけど、そんな僕にも分かるくらい「何がしたいか」「どうなっているか」「構成」云々がハッキリしている。こりゃ凄いや。
後半のブラームスは明るく軽い。もしかしたらもう少し重め暗めの演奏もありかも知れない。で、1番凄かったのがアンコール。これぞモーツァルト、血で弾いてますね、皆さん。
Haydn:Streichquartett Es-Dur Hob. III/38 «The Joke»
Bartók:Streichquartett Nr. 4 Sz 91
Brahms:Streichquartett Nr. 3 B-Dur op. 67
アンコール
Mozart:Streichquartett D-Dur K 575 «Veilchen-Quartett»
(1. Satz: Allegretto)
◆2月2日 《シューベルトの生家》
初めて行ってきました、シューベルトの生家。
シューベルトが使っていた眼鏡です。
モーツァルトの住んでいた家「フィガロ・ハウス」と違って、ほとんど人がこないので、作曲家の魂と静かに向かい合うにはもってこいの空間でした。
◆2月1日 《氷点下のウィーン》
日に日に寒くなって行くウィーン。2月に入ってマイナス(真冬日というのだろうか)続きだった。
昼間で−6~8℃、夜はぐっと冷えて−15℃。
寒い<冷たい<痛い
顔が痛かった。
◆1月31日 《恐るべしバレンボイム》
パラパラッとムジークフェラインの春のフェスティヴァル小冊子をめくっていたら、バレンボイムの写真とともにご覧のページにあたった。
ブルックナー・チクルス2012
6月7日〜17日
シュターツカペレ・ベルリン
指揮/ダニエル・バレンボイム
ブルックナー 9曲 ムジークフェライン 大ホール
7~9日で1~3番、1日休みで11〜13日に4~6番、また1日休みで15〜17日で7〜9番。しかもそのうち何日かはバレンボイムの弾き振りでモーツァルトのピアノ協奏曲が入る。
いかんよ〜。体壊すよ〜。
でも聴きたい。
なんたる体力。バレンボイムも凄いがそれ以上にオケが凄い。
聞いた話によると、マーラーの交響曲シリーズもすでに9曲やっているらしい。さすがに何回かに分けて、指揮者もバレンボイムとブーレーズで振り分けたそうだが。
そういえば、留学中4日連続でシューマン&ブラームス全曲ってのをやってたな。
◆1月30日 《楽友教会管弦楽団&合唱団「天地創造」》
昨夜(29日)はもう一つ演奏会を聴いた。
楽友協会(ムジークフェライン)200周年記念の一環の行事で、楽友協会管弦楽団と合唱団によるハイドンの「天地創造」だ。
今まで知らなかったが、このオケと合唱団はアマチュアだそうで、オケに関しては前夜のトンキュンや午前中のシンフォニカを聞いてると明らかに違いがわかるが、合唱はなかなか素晴らしかった。ステージの見えない座席で音だけを辿っていくと、ステージから歌が湧き上がってくるように聴こえてくる。いつまでも聞いていたい気分になった。
この合唱団、メータやアバドなどが学生時代に参加して名指揮者の元で歌いながら指揮の勉強をしたことで知られているが、この日も日本人の指揮者の卵が歌っていた。ぜひとも良い指揮者になって欲しい。
◆1月29日 《ウィーン響マチネ》
朝11時開演ムジークフェラインザール。
もともとはフリューベック=ブルゴスが振るはずだったこのコンサートをキャンセルしたため、先日のダウスガードがそのまま、しかも1曲目も引き継いで振った。休憩無し、拍手もなしという不思議な演奏会だった。メンバーにあとで聞いたら、「日曜日の朝の新しい試み」とかなんとかだそうだが、曲を知らないといつの間にか次の曲に移っていても気が付かないし、終わっても拍手をしないのは演奏者がかわいそうな気がした。
Brahms:Liebeslieder-Walzer aus op. 52 und 65
Schubert:Ballettmusik Nr. 2 aus "Rosamunde" D 797
Brahms:Symphonie Nr. 3 F-Dur op. 90
Thomas Dausgaard, Dirigent
Wiener Symphoniker
◆1月28日 《トンキュンストラー管弦楽団》
午後の便なのでゆっくり出発をしたら最寄り駅を走るロンドン地下鉄が(工事?で)運休してて慌てる。タクシーは捕まらずバスを乗継いで別の地下鉄へ。その路線もノロノロ運転。出発1時間前になんとかヒースロウ空港に着き、搭乗手続きはスムーズにいったものの、セキュリティチェックがこれまた時間がかかりイライラしたが、無事飛行機に乗れウィーンに戻った夜はトーンキュンストラー管弦楽団の演奏会をムジークフェラインの立ち席券5€で聴いた。
パユ、音が太っいまんま飛んでくる。オケは若いけど勢いがあって良い。とても楽しめた。
Webern:Passacaglia op. 1
Mozart:Concerto for Flute and Orchestra No. 2 in D major KV 314
Robert Fobbes:Fantasy on Wolfgang Amadeus Mozart's Oper «Die Zauberflöte» for Flute and Orchestra
Brahms:Symphony No. 4 in e minor op. 98
Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
Emmanuel Pahud, flute
Andrés Orozco-Estrada,指揮
◆1月27日 《ロンドン2日目》
ロンドンはほとんど曇りか雨だといっていたけど、昨日今日と見事な青空。こんな天気は珍しいと友人談。
まずは大英博物館へ。ロゼッタストーンを見てみたかったんだよね(昔どっかで見た気もするが、あれはレプリカかな)。そのロゼッタストーンは、入って左手の奥にあり、人垣ができているのですぐに解った。
「お〜、これが本物か」
それ以上に古代エジプトやローマ・ギリシャ時代の遺産の凄まじいこと。生活や社会の仕組みを当時の人々が手で一つ一つ石に刻み込んだわけで、こんなものが今から3~4000年以上も前に作られたなんて、信じられない。そしてまた大英博物館の広いのなんの。とても1日では廻りきれない展示量の多さ、これが入場無料で見られるなんて太っ腹イギリス。
昼食をとり、交通博物館にも行ってみた。コヴェントガーデン歌劇場のすぐ裏にあるような位置にあり、世界に誇るロンドンの地下鉄の歴史が学べる。こちらはわりとこぢんまりした作り。しかも13.5£(1年間有効パス)微妙。
あとはひたすら街を歩いて廻り、夜は友人宅にお呼ばれして酒を酌み交わした。
◆1月26日 《ウィーンからロンドンへ》
ウィーンに着いた翌26日、一路ロンドンへ。ヒースロウ空港第1ターミナルに友人のピアニスト(男です)が迎えに来てくれた。
昼食を食べたあと、うちの奥さんのリクエストでイギリスもののヴィオラ譜を買ってこいとの指令で 楽譜屋さん巡り。 本場はやはりいろいろ発掘できた。そして日本より安い。
夜はコヴェントガーデン歌劇場の「ドン・ジョヴァンニ」を見に行った。
7時開演。序曲からかなりの快速テンポ。これなら気楽に聴けるな。ところが、かつて弾いたこともありストーリーも解っているのに、どうしようもなく眠い。1分たりとも目を開けていられない。いや目は開いているのに意識が飛ぶ。最後の場面で火がボーボー燃えていたのもかすかに覚えている程度。約3時間半後の10時30分終演。ウィーンから更に1時間、日本との時差は9時間ということは、朝7時半か。これは辛いはずだ。
Mozart: Don Giovanni
Constantinos Carydis,指揮
◆1月25日 《ウィーンへ》
今年で早いものでN響入団15年。気が付いたらそのくらい経ってた。
で、オケから勤続15年の慰労休暇を戴いたので遊びに行くことにした。
まとまった休みはなかなかないので海外に。アメリカ、オーストラリア、東南アジア、エジプト…いろいろ候補があがったけど、やっぱりウィーンになってしまった。それと友人を尋ねるためにロンドンにも足を伸ばすことにした。
この時期、ウィーン直行便のオーストリア航空はおよそ2日おきの運行で、スケジュールを組むのに苦労したが、最終的に25日出発、ウィーンに着いてWiener Symphonikerの演奏会を聴く。
Brahms: Liebeslieder-Walzer aus op. 52 und op. 65
Tschaikowski: Konzert für Violine und Orchester D-Dur op. 35
Schumann: Symphonie Nr. 2 C-Dur op. 61
Thomas Dausgaard指揮
Leonidas Kavakosヴァイオリン
時差ボケの中、舞台から1列目に座った目の前でカヴァコスのバランスのとれた演奏に唖然とさせられる。技術も凄いが熱気と冷静さのバランスが素晴らしい。アンコールも凄かったな。なんかスペインのギターの曲のようだったが、右手のテクニックはどうなっているのか未だにわからない。
そして後半は頭の上から降り注ぐ音にウィーンに戻ってきたことを改めて実感した。
リフレッシュ完了。
充電完了。
しっかり働こう。
◆2月3日 《フェドセーエフ指揮ウィーン響》
最後の演奏会はコンツェルトハウスで3度ウィーン響。指揮はフェドセーエフでショスタコーヴィチとチャイコフスキー。
コンツェルトハウスはムジークフェラインに比べて空間が広く感じる。そのせいか、一曲目の祝典序曲は管楽器はよく聴こえるものの、弦楽器はあまり飛んでこない。見た目はかなり弾いているのに…。2曲目のチェロ協奏曲では耳も慣れたのか、いや、あの曲はあまり動きがないからか、 ちょうど良いバランスに。独奏のクニャーゼフはこの陰鬱な曲をどっしり見事に弾いてたけど、曲が退屈だったなぁ(ショスタコーヴィチ・ファンには申し訳ありませんが)。途中お婆さんが我慢できなくなって出て行ってしまった。
後半のチャイコフスキーは、フェドセーエフのやりたい放題で、これまた楽しませてくれた。ちょっとやり過ぎ?いや、まぁあれはあれでありでしょう。
Dmitri Schostakowitsch:Festouverture op. 96
Konzert für Violoncello und Orchester Nr. 2 op. 126
Tschaikowsky:Symphonie Nr. 5 e-moll op. 64
Wiener Symphoniker, Orchester
Alexander Kniazev, Violoncello
Vladimir Fedosejev, Dirigent
◆2月3日 《レッスン見学》
友人のピアニストCさんに誘われて、コンセルヴァトリウムのとある先生のレッスンを見学させていただいた。懐かしい校舎、昔ここで自分もレッスンを受けてたんだなぁと思い出す。
レッスンを受けたのは中学生の生徒さんで、タイプの違う小品を3曲演奏した。それぞれ左手の重音を中心としたもの、右手のテクニックを鍛えるものや、近代風の音程がややこしそうな曲だった。先生のアドバイスは的確なもので、(詳しくは書かないけど)いつも楽に弾くように言っていたのが印象に残った。
また、こちらのレッスンは伴奏つきが普通。なので、弾けてないと合わせにならない。そしていつもピアノがつくってことは、アンサンブルの練習も同時に行われているわけで、日本のように1人で好き勝手に弾けるレッスンとは訳が違う。小さい時から自然と身についていくテクニックは、後々大きな差となっていくのだろう。
◆2月2日 《ハーゲンカルテット》
コンツェルトハウス・モーツァルトザールでハーゲンカルテットの演奏会。このホールでハーゲンQは毎年チクルスをやっている。すでに何度か聴いているけど、久しぶりなのでとても楽しみにして行った。
座席は2階席最後列、でもご覧のような眺めでなんら不自由なし。1曲目のハイドンから引き出しの多さに関心する。ちょっとしたフレーズも無意味ならない。そして純度の高い響き、音程感。バルトークはあまり聴かないのだけど、そんな僕にも分かるくらい「何がしたいか」「どうなっているか」「構成」云々がハッキリしている。こりゃ凄いや。
後半のブラームスは明るく軽い。もしかしたらもう少し重め暗めの演奏もありかも知れない。で、1番凄かったのがアンコール。これぞモーツァルト、血で弾いてますね、皆さん。
Haydn:Streichquartett Es-Dur Hob. III/38 «The Joke»
Bartók:Streichquartett Nr. 4 Sz 91
Brahms:Streichquartett Nr. 3 B-Dur op. 67
アンコール
Mozart:Streichquartett D-Dur K 575 «Veilchen-Quartett»
(1. Satz: Allegretto)
◆2月2日 《シューベルトの生家》
初めて行ってきました、シューベルトの生家。
シューベルトが使っていた眼鏡です。
モーツァルトの住んでいた家「フィガロ・ハウス」と違って、ほとんど人がこないので、作曲家の魂と静かに向かい合うにはもってこいの空間でした。
◆2月1日 《氷点下のウィーン》
日に日に寒くなって行くウィーン。2月に入ってマイナス(真冬日というのだろうか)続きだった。
昼間で−6~8℃、夜はぐっと冷えて−15℃。
寒い<冷たい<痛い
顔が痛かった。
◆1月31日 《恐るべしバレンボイム》
パラパラッとムジークフェラインの春のフェスティヴァル小冊子をめくっていたら、バレンボイムの写真とともにご覧のページにあたった。
ブルックナー・チクルス2012
6月7日〜17日
シュターツカペレ・ベルリン
指揮/ダニエル・バレンボイム
ブルックナー 9曲 ムジークフェライン 大ホール
7~9日で1~3番、1日休みで11〜13日に4~6番、また1日休みで15〜17日で7〜9番。しかもそのうち何日かはバレンボイムの弾き振りでモーツァルトのピアノ協奏曲が入る。
いかんよ〜。体壊すよ〜。
でも聴きたい。
なんたる体力。バレンボイムも凄いがそれ以上にオケが凄い。
聞いた話によると、マーラーの交響曲シリーズもすでに9曲やっているらしい。さすがに何回かに分けて、指揮者もバレンボイムとブーレーズで振り分けたそうだが。
そういえば、留学中4日連続でシューマン&ブラームス全曲ってのをやってたな。
◆1月30日 《楽友教会管弦楽団&合唱団「天地創造」》
昨夜(29日)はもう一つ演奏会を聴いた。
楽友協会(ムジークフェライン)200周年記念の一環の行事で、楽友協会管弦楽団と合唱団によるハイドンの「天地創造」だ。
今まで知らなかったが、このオケと合唱団はアマチュアだそうで、オケに関しては前夜のトンキュンや午前中のシンフォニカを聞いてると明らかに違いがわかるが、合唱はなかなか素晴らしかった。ステージの見えない座席で音だけを辿っていくと、ステージから歌が湧き上がってくるように聴こえてくる。いつまでも聞いていたい気分になった。
この合唱団、メータやアバドなどが学生時代に参加して名指揮者の元で歌いながら指揮の勉強をしたことで知られているが、この日も日本人の指揮者の卵が歌っていた。ぜひとも良い指揮者になって欲しい。
◆1月29日 《ウィーン響マチネ》
朝11時開演ムジークフェラインザール。
もともとはフリューベック=ブルゴスが振るはずだったこのコンサートをキャンセルしたため、先日のダウスガードがそのまま、しかも1曲目も引き継いで振った。休憩無し、拍手もなしという不思議な演奏会だった。メンバーにあとで聞いたら、「日曜日の朝の新しい試み」とかなんとかだそうだが、曲を知らないといつの間にか次の曲に移っていても気が付かないし、終わっても拍手をしないのは演奏者がかわいそうな気がした。
Brahms:Liebeslieder-Walzer aus op. 52 und 65
Schubert:Ballettmusik Nr. 2 aus "Rosamunde" D 797
Brahms:Symphonie Nr. 3 F-Dur op. 90
Thomas Dausgaard, Dirigent
Wiener Symphoniker
◆1月28日 《トンキュンストラー管弦楽団》
午後の便なのでゆっくり出発をしたら最寄り駅を走るロンドン地下鉄が(工事?で)運休してて慌てる。タクシーは捕まらずバスを乗継いで別の地下鉄へ。その路線もノロノロ運転。出発1時間前になんとかヒースロウ空港に着き、搭乗手続きはスムーズにいったものの、セキュリティチェックがこれまた時間がかかりイライラしたが、無事飛行機に乗れウィーンに戻った夜はトーンキュンストラー管弦楽団の演奏会をムジークフェラインの立ち席券5€で聴いた。
パユ、音が太っいまんま飛んでくる。オケは若いけど勢いがあって良い。とても楽しめた。
Webern:Passacaglia op. 1
Mozart:Concerto for Flute and Orchestra No. 2 in D major KV 314
Robert Fobbes:Fantasy on Wolfgang Amadeus Mozart's Oper «Die Zauberflöte» for Flute and Orchestra
Brahms:Symphony No. 4 in e minor op. 98
Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
Emmanuel Pahud, flute
Andrés Orozco-Estrada,指揮
◆1月27日 《ロンドン2日目》
ロンドンはほとんど曇りか雨だといっていたけど、昨日今日と見事な青空。こんな天気は珍しいと友人談。
まずは大英博物館へ。ロゼッタストーンを見てみたかったんだよね(昔どっかで見た気もするが、あれはレプリカかな)。そのロゼッタストーンは、入って左手の奥にあり、人垣ができているのですぐに解った。
「お〜、これが本物か」
それ以上に古代エジプトやローマ・ギリシャ時代の遺産の凄まじいこと。生活や社会の仕組みを当時の人々が手で一つ一つ石に刻み込んだわけで、こんなものが今から3~4000年以上も前に作られたなんて、信じられない。そしてまた大英博物館の広いのなんの。とても1日では廻りきれない展示量の多さ、これが入場無料で見られるなんて太っ腹イギリス。
昼食をとり、交通博物館にも行ってみた。コヴェントガーデン歌劇場のすぐ裏にあるような位置にあり、世界に誇るロンドンの地下鉄の歴史が学べる。こちらはわりとこぢんまりした作り。しかも13.5£(1年間有効パス)微妙。
あとはひたすら街を歩いて廻り、夜は友人宅にお呼ばれして酒を酌み交わした。
◆1月26日 《ウィーンからロンドンへ》
ウィーンに着いた翌26日、一路ロンドンへ。ヒースロウ空港第1ターミナルに友人のピアニスト(男です)が迎えに来てくれた。
昼食を食べたあと、うちの奥さんのリクエストでイギリスもののヴィオラ譜を買ってこいとの指令で 楽譜屋さん巡り。 本場はやはりいろいろ発掘できた。そして日本より安い。
夜はコヴェントガーデン歌劇場の「ドン・ジョヴァンニ」を見に行った。
7時開演。序曲からかなりの快速テンポ。これなら気楽に聴けるな。ところが、かつて弾いたこともありストーリーも解っているのに、どうしようもなく眠い。1分たりとも目を開けていられない。いや目は開いているのに意識が飛ぶ。最後の場面で火がボーボー燃えていたのもかすかに覚えている程度。約3時間半後の10時30分終演。ウィーンから更に1時間、日本との時差は9時間ということは、朝7時半か。これは辛いはずだ。
Mozart: Don Giovanni
Constantinos Carydis,指揮
◆1月25日 《ウィーンへ》
今年で早いものでN響入団15年。気が付いたらそのくらい経ってた。
で、オケから勤続15年の慰労休暇を戴いたので遊びに行くことにした。
まとまった休みはなかなかないので海外に。アメリカ、オーストラリア、東南アジア、エジプト…いろいろ候補があがったけど、やっぱりウィーンになってしまった。それと友人を尋ねるためにロンドンにも足を伸ばすことにした。
この時期、ウィーン直行便のオーストリア航空はおよそ2日おきの運行で、スケジュールを組むのに苦労したが、最終的に25日出発、ウィーンに着いてWiener Symphonikerの演奏会を聴く。
Brahms: Liebeslieder-Walzer aus op. 52 und op. 65
Tschaikowski: Konzert für Violine und Orchester D-Dur op. 35
Schumann: Symphonie Nr. 2 C-Dur op. 61
Thomas Dausgaard指揮
Leonidas Kavakosヴァイオリン
時差ボケの中、舞台から1列目に座った目の前でカヴァコスのバランスのとれた演奏に唖然とさせられる。技術も凄いが熱気と冷静さのバランスが素晴らしい。アンコールも凄かったな。なんかスペインのギターの曲のようだったが、右手のテクニックはどうなっているのか未だにわからない。
そして後半は頭の上から降り注ぐ音にウィーンに戻ってきたことを改めて実感した。