過去のBlog 2010年6月

◆6月29日 《笑点》
笑点が好きです。毎週、かかさず見ています。といっても、リアルタイムで見られる事はそうありません。
N響の定期演奏会A定期がある時は、本番が大体5時に終わるので、帰りの車の中で音声を聴きながら帰るのが最高の一時です。
C定期の終わった翌日、N響がオフ日で自宅にいながら見るのも良いのですが、いつも途中で寝てしまい、気が付いたらバンキシャが始まっています。
また、リハーサルや本番が重なって見られない時のために、毎週ビデオに録画して時間を見つけて見ています。

先程、先週の放送分を見ていたのですが、出演者の皆さんが楽しそうで、見ていてこちらも嬉しくなります。司会が歌丸さんになって慣れてきたのか、特に最近、活き活きとしているというか、遠慮がないというか。素晴らしい室内楽を聴いているようです。



室内楽……カルテットにしろどんな編成にしろ、気の合うメンバーと曲を一緒に作り、演奏会でそれを発表する。そこには練習で決めたこと、方向性など本番でやるのは当然のことですが、それだけではつまらない、なんて最近思います。

「一応決めたんだけど……、本番だけこれはどう?」

なんて勢いでやってしまう事もしばしば。

それに対して、

「じゃぁ、俺はこう弾いてみたりして。」

なんて返事が返ってくると、お互い触発しあってめちゃくちゃ楽しい本番になります。中には掟破りのもありますが、OKになってしまうのは本番ならでは。


やすきよ漫才の全盛期がそうだったとか。
7〜8分のネタがアドリブの応酬で1時間にもなったこともあるそうです。

まぁ、室内楽で演奏時間がノビノビになるのは勘弁して欲しいけど、いつも同じものではなく、その場限りの活きたものが出てくるのがライヴの面白さ。それが出せるのは、やはり気心知れたメンバーで何度もやっていくうちにその領域に達してくるのかなぁと、笑点見ながら思いました。


◆6月26日 《583系》
100627_0840~01
パルテノン多摩での本番を終えて、大宮駅で時間を潰していたらなんと583系の雄姿が!
7両編成だったかな。仙台のやつでした。
綺麗なツートンカラー、なんか嬉しい。


◆6月22日 《カンマーひろしま岡山公演》
20日はカンマーフィルハーモニーひろしまの岡山公演でした。会場はルネスホール、ご覧のようになかなか雰囲気のある会場、客席数は200名ちょい、旧日銀の岡山支店かなんかだそうで、会場の広さといい、音響の良さといい、ほんとうに素晴らしいホールです。ちなみにホールのカフェは金庫跡でした。
開場時刻には土砂降りの雨で心配したのですが、開けてみれば満員御礼!
ありがたいことです。
P6200006
個人的には一日空いて妙な緊張感がありましたが、ステージに上ったらそれも収まり、楽しく演奏できました。難所の多いヴォルフも無事通過し、最後のシューベルト第5番は1楽章途中からちょっと尋常じゃない雰囲気が出てました。あんな体験ができるなんて滅多にありません。弾いてて本当に幸せでした。
終わってから「また来年」、ステージ上で握手。

疲れもあったけど充実した一週間でした。


◆6月19日 《休日 in 広島》
P6190046
昨夜カンマーフィルひろしまの本番を終えて、しこたま飲んで、意識不明でベッドにもぐり込み、一夜明けた今日は一日オフ。
梅雨の中休みで天気もまずまず、じゃあ散歩しようと午前中からぶらぶら市内観光。
まず平和祈念公園を通り、原爆ドームを見ながら川沿いを歩いてから、広島城に行きました。ほんとはそこから縮景園をみようと歩き出したのですが、身体はここのところの疲れがピークに達し、全身バリバリ。歩いても運動しても身体が重くて仕方ないので、マッサージに行こうと言う話しになり、タイ古式マッサージを1時間。これでかなり復活。タイ古式マッサージは足腰中心なので、むくんだ身体に効果絶大。


SN3G0756
ランチは通りがかりに気になったレストランで。和牛A5ランクの牛肉と豚肉を使ったハンバーグは、生キャベツのざく切りを敷いた熱々の鉄板に乗って出てきました。肉汁が中からどわぁって溢れだして、これぞハンバーグ。そして溢れた肉汁はほど良く焼けたキャベツに絡まって素晴らしい付け合わせに変身。こういう発想もありだなぁと感心しました。他にオニオンスープとライスがついて1380円。しっかりした肉感に十分満足。
そのお店、グランディールはこちらへ。

P6190050
身体もほぐれたし、お腹も一杯になったのでもう少し散策。ふと思い出したのが、以前広島に来た時に連れていってもらったチベット仏教のお寺。その時手首に巻いてもらったお守りも切れてしまったので、再度お参り。
小高い山の上にあるお寺は「龍蔵院デプン・ゴマン学堂日本別院」という 日本で唯一のチベット仏教のお寺で、 古い神社を譲り受けたものだそうで鳥居があったりしますが、ダライ・ラマ14世も訪れる由緒正しいものです。参拝していたらお坊さん(当然ながらチベット仏教の)が、冷たいお茶を差し入れてくれました。そのお坊さんの佇まいも、本堂やお寺の雰囲気もとても清々しいもので、来て良かったと改めて思いました。
帰り際にまた手首にお守りを巻いて頂き、お礼を言って下山。
今日はお城に行って、タイ古式マッサージにチベット仏教と、アジアンな一日でした。


◆6月18日 《カンマーフィルハーモニーひろしま第1回公演》
P6180041
6月18日、広島県民文化センターホールにてカンマーフィルハーモニーひろしまの第1回公演でした。広島交響楽団の首席チェリスト、マーティンが立ち上げた室内オケです。広響のメンバー以外に地元の演奏家も多数参加しています。
僕にとっては一緒に弾くのが初めての人達なので不安もありましたが、和気あいあいとした雰囲気の中、3日間みっちり練習をして向かえた本番はどんな瞬間も音楽に溢れていて非常に楽しいものでした。
写真は打ち上げでのマーティン。本番の後のビールは最高!!
ついつい飲みすぎてしまいました。
20日は同じプログラムで岡山公演です。


◆6月10日 《掃除機を凝視する》
我が家には昨年
Yahoo!オークションで落としたワインセラーがありますが、最近庫内温度が上昇気味で「不良品か!」なんて思っていたら、なんてことはない、フィルターの目詰まりでした。
そこで掃除機をとりだしてバキューム。こりゃ〜冷えるわけないわ、というくらいびっしりとほこりが溜まってました。よく事故が起こらなかったと思うくらい。

で、気持ちよく掃除機で吸い取っていたら、1人気持ちよくない犬が
掃除機、嫌いだそうです。

物陰からじっと掃除機を見つめる先には、掃除機。

P6100020



◆6月8日 《シューマン生誕200年》
P6100022
今年はシューマンの生誕200周年という記念の年ですが、6月8日はシューマンの誕生日!おめでとうございます。
そんな今年、6月13日にシューマンのピアノ四重奏曲を演奏します。ピアニストは最近よく一緒に演奏している三宅麻美ちゃん、チェロは窪田亮くんでリハーサルも始まっています。

今年は他にも弦楽四重奏曲の第3番にヴァイオリン・ソナタ第1番を新たに勉強します。ソナタは2番も素晴らしいという話を聞くけれど、僕はまだ理解出来ずにいます。

シューマンは弦楽器の刻みが多くて、特にオケの曲は刻みまくりがシンドイなんて思ってたのが、最近はその刻みがシューマンの感情の沸き上がりのように感じます。やっぱりなくてはならないし、刻まなければいけないんだと実感するようになりました。!st.Vn.には少ないのでシューマンを弾くなら2nd.Vn.でしょう、ヴァイオリン弾きなら。(俺だけ)


◆6月7日 《カンマーフィルハーモニーひろしま》
kammerphil_hiroshima
ひょんなことから広島、岡山で室内オケの演奏会をすることになりました。なにやら楽しそうなプログラム、メンバーで、僕も楽しみにしています。
遠くからの参加でチケット売り上げに貢献できないので、ここで宣伝します。
お近くの方、是非聴きにいらして下さい。

(なんか最近シューベルト付いてるなぁ。)




2010年6月18日(金)18時45分開演 広島県民文化センターホール 
広島市中区大手町13 
2010年6月20日(日)14時00分開演  ルネスホール 
岡山市北区内山下120
チケット 大人¥3,000- 学生¥1,500-

J.ハイドン:交響曲第83番ト短調 「めんどり」
L.ボッケリーニ:チェロ協奏曲変ロ長調(グリュツマッハー/スタ ンツェライト編曲)
H.ヴォルフ:イタリア風セレナード
F.シューベルト:交響曲第5番 変ロ長調 

メンバー
指揮・チェロ マーティン・スタンツェライト
コンサートマスター 豊田 弓乃
1st.Vn.
  潮田 孝子 , 山根 啓太郎, 川口 志乃, 福原 理奈
2nd.Vn.
 林 智之, 神野 愛子, 舩橋 潤子,今井 千晶
ヴィオラ 臼木 麻弥, 竹馬 洋美, 山口 俊一, 藤井 雅枝
チェロ   岩橋 , 玲奈, 末永 幸子 コントラバス 村田 和幸, 飛田 勇治
フルート 中村 めぐみ, オーボエ 板谷 由紀子津上 順子
ファゴット 徳久 英樹, 服部 由紀   ホルン 倉持 幸朋, 山下 真知子
主催 カンマーフィルハーモ ニーひろしま

チケット取扱
広島 ヤマハ広島店、 アーツ楽器、ムジカパクス、デオデオ本店、福屋八丁堀本 店・広島駅前店、天満屋八丁堀店・アルパーク店 
岡山 岡山シンフォ ニーホールチケットセンター、ヤマハ岡山店、ルネスホー ル、ぎんざや、天満屋トラベル、山陽新聞サービスセンター



◆6月5日 《アシュケナージ指揮ドヴォルザーク》
今日はN響定期、久しぶりにアシュケナージの登場でドヴォルザーク・プログラムでした。
チェロ協奏曲(独奏D.コーエン)
交響曲第8番
名曲プログラムです。弾かずに聴きたい。どちらもしょっちゅう演奏するし、耳にもします。でも、じっくり腰を据えて聴く機会もありそうでない。



交響曲の第8番、通称「ドボ8」。
これを弾くと思い出す事があります。
まだ学生の頃、とあるアマチュア・オーケストラのトレーナーを頼まれて行った先がこの曲でした。ドボ8は好きな曲だったのでそれまで何度も聴いた事もありましたが、弾いた事は一度もなし。トレーナーの経験もほとんどない学生の分際でも、とりあえず勉強し、行きました。

練習初日、お互い探りあいな感じはトレーナー初心者でもよく解りました。ボウイングを訊かれて、上手い方法がわからず「適当に誤魔化して」なんて言ったとこもあるし、指使いも然り。でも次第にうち解けてゆき、どうしたらもっと良くなるか(ありきたりな表現ですが)我を忘れていた瞬間がありました。
学生だからかな〜、まだまだ青かった。


特に最終楽章のORのところは当時から好きで、練習でも何度もさせてもらいました。そこに来ると当時を思い出してしまいます。




あれから約20年、この交響曲はいろんな指揮者で何十回と演奏していますが、どんな名指揮者で名演奏をしてても、その思い出が色褪せる事がなく新鮮に残り続けます。もちろん、あの時の感動を超える演奏をしたいといつも思っています。でも、大抵違うものになるんですね。だから、いつも新鮮な感動がライヴにはある。

ライヴの演奏で、そのままCDにも出来そうなくらいミスのないものがいつも出せれば一番いいですけど、それはごく稀。ミスは付き物です。プロとしてミスは極力減らしたい、のは当然なんですが……



そのアマオケのメンバーの1人が、飲み会で言った一言。

「林さんはいろんな曲を何度も演奏できて羨ましい。我々アマチュア演奏家は今弾いている曲が次、いつ演奏できるか解らないので、失敗しても何をしても心から楽しむ事しか出来ない


確かにその通り。何度も弾いているうちにいろんな事が見えてきます。
昔は弾けなかったとこが弾けるようになる反面、失敗を気にするようになったり、本質から外れていったり。心から楽しむことも


今日はふと初めてドボ8をやった事を思い出していたら終演後、そのアマオケのOGから「今、聴いてました!」と電話を貰いました。

たまたまでしょうが、偶然、面白いです。