2012年12月blog

12月28日 《ノリントン指揮第9》
今年のN響の第9はサー・ロジャー・ノリントン指揮でした。NHKホールで4回、27日はサントリーホール。今年最後のN響演奏会でした。
ノリントンはピュア・トーンと自ら言っている、ノン・ビブラート奏法で、モダン・オーケストラ相手でも古楽オケのような効果を求めます。ノリントンの演奏は大学生の時の衝撃的な幻想交響曲やシューマンに触れて以来、ちょこちょこ聴いてました。留学中もベートーヴェン禁断症状?になって真っ先に買いに行ったのが、LCPとの(廉価版)ベートーヴェン全集(同時に買ったのが同じく廉価版のアマデウスQの全集)。
一通り演奏会が終わって、LCPとの第9を改めて(酔っぱらいながら)聞き直してみました。
第1楽章、ほぼ同じテンポ。アプローチも同様。
第2楽章、LCPのほうが速め。特に1,2日は遅かったかも。またフェルマータの後の間も、今回の方が長かった。逆に曲の終わりは今回の方がまき巻きテンポになってた。
第3楽章、テーマのテンポはほぼ同じ。4分の3拍子の部分に移行するところで若干の違いはあるけど、ほぼ同じ。しかし、ヴァリエーションに入ってからのテンポは今回の方が遅くなった。第2ヴァリエーションはかなり遅くなった(まぁ、結果だけど)。テーマからほぼ同じテンポでヴァリエーションに入った場合、八分音符、三連音符と音価が短くなっていく分、心理的に速く感じると思う。その速くなりかかった(調子に乗りかけた)ところでEs-Durのラッパで戒められる、ごめんなさいって感じか。
第4楽章、レシタティーヴォ、JCPはイケイケ。途中第2,第3楽章の挿入句があるけど、それを打ち消すかのようなレシタティーヴォであり、考えさせる余地無しといった感じ、そのまま有名なテーマに突入。でもそのバラバラ感をバリトンのソロの一声でまとめようとしているのかもなぁ。我々は第9をあまりにも弾き過ぎている。
テノール・ソロの箇所は、LCPの方がより遅い、そしてぬるく感じる。続くFugaも遅め。間違えやすい個所だけに緊張した。

と、ここまで書いたけど、テンポ的にはあまり大差なかったし、その先どう書いていいか解らなくなったので、ここで終了。個人的に好きだったところは、いくつもあるけど、第1楽章のテンポ感、楽章終わり部のたたみかけ具合(特に三日目)、そして第3楽章の第2ヴァリエーションの後のクラリネットとホルンの浮世離れした響きの時のノリントンの表情、ステキでした。



12月24日 《彩のクリスマスコンサート》
鴻巣市にある花久の里でクリスマスコンサートでした。
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ご覧のようなサロン、音響はばっちりです。ただ、駅から遠く、ミニバスもあまり走っていないので不便ですが。
前半はクリスマスっぽい曲、後半はベートーヴェンの12番。
ベートーヴェンの12番は第9と作曲時期が近い(12番はop.127、第9はop.125)のにちなんで、第9の有名なフレーズをカルテットでちょこっとだけ演奏したら、この日一番の拍手を戴きました。
ところで12番の第4楽章冒頭、第1ヴァイオリンのパートはsul Gと書いてありますが、いろんな団体の演奏を見ると様々。一音だけD線に行くとこや、イザイQのように堂々と1st.positionで弾ききるところもあり、どうしようか迷います。sul Gは外す確率急上昇なので避けたいところですが…。この日、どう弾いたかは内緒です。

本番前は隣接するうどん屋さんで腹ごしらえ。鴻巣市と吉見町にまたがる荒川が日本一の川幅を誇るのにちなんで、川幅うどんというのがあります。今年の埼玉県B級グルメで第3位だったかな。きしめんのようで、厚みがあり、かなりの食べごたえです。天ぷらもついて650円。お薦め。
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2012年12月24日(月祝) 13:30開演
会場/
花と音楽の館かわさと 「花久の里」
シューベルト:アベ・マリア
クリスマス・キャロル
クリスマス賛美歌メドレー
ヘンデル:ハレルヤ・コーラス(弦楽四重奏版) 
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 op.127

彩弦楽四重奏団(林智之,中島ゆみ子,Vn. 臼木麻弥,Va. 田澤俊一,Vc.)




12月19日 《ヘンデルのメサイア本番》
今日19日はメサイアの本番でした。会場は日暮里サニーホール。
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合唱は30人ちょっと、オケは弦楽四重奏とコントラバスに管楽器と、かなりこじんまりした編成でした。
ヴァイオリンとヴィオラが一人づつというのはかなりリスクが高かったですが、本番の集中力はかなりのものだったと自画自賛。ニンニク卵黄飲んで頑張ったよ。

ヘンデル:メサイア
日時/2012年12月19日(水) 18:30開演
会場/日暮里サニーホール

臼木恵二,指揮 合唱団“コダーイ”,彩メサイア・コール,彩アンサンブル“コダーイ”
富山みずえ,sop. 坂上歌奈子,alt. 及川豊,ten. 浦野智行,bas.



12月9日 《デュトワ指揮ローマ三部作 N響定期公演》
7日8日とNHKホールで定期公演。
ベルリオーズ:「ローマの謝肉祭」序曲
リスト:ピアノ協奏曲第2番(独奏=ルイ・ロルティ)
レスピーギ:ローマ三部作「ローマの祭、ローマの噴水、ローマの松」
指揮は名誉音楽監督のデュトワ。
デュトワのお得意のプログラム、さすがでした。
管楽器も大変そうだが、レスピーギの弦楽器は、特に1st.Violinは音が高い。そしてトレモロの大音量で楽器をかき鳴らす箇所も沢山出てきて、体力的にもキツイ。初日の本番が終わった翌朝は全身いつにない疲労感だった。2日目もどうにか気力で振り絞り、無事終了。
今日は犬とともに一日ぼ〜っとして過ごしている。
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そういえば、ローマの謝肉祭は芸大の1年生の時に学年オーケストラでやった思い出の一曲。
今回の定期にはフルートの神田、コールアングレの和久井、トロンボーンの池上の同級生3氏に、さらにエキストラでもう一人同級生が来てたので、合計5人揃ってた。弾きながらちょっと思い出した。



12月3日 《今日はオフ日》
二日続けての定期演奏会後の朝はゆっくりできる反面、翌日から始まる別のプログラムのことが気になったり日頃の雑用が溜まっていて実際はあまりゆっくりできない。
今朝は8時半に発表会を予定している会場の抽選に行き、帰ってきて朝食を作り、金魚の水槽水換え&フィルター交換、それからスタットレスタイヤに交換(去年のタイヤはもう使えないと、おもわぬ散財)、ごまちゃん&ウララちゃんの散歩(ニ匹揃っては久しぶりだ)。
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戻ってから2匹をシャンプー、ゴマちゃんは普通の犬用シャンプー、ウララは乾燥肌なので病院で処方してもらった薬用シャンプー、まったく金がかかる。どちらも俺が使ってるものより高い。
この時点でもうクタクタ(午後1時半)。さてできれば大宮に出て気晴らししたいところだが、その前に明日の譜読みを終わらせてしまいたいので練習開始。レスピーギは苦手だなぁ。音が高い。
結局譜読みがなかなか終わらず大宮は諦めた。近所にあるグッド038まで安いワインを物色しに行くことにした。1本600円から2500円までを計7本、ゲット。ここのお薦めのワインは安くても美味しいものばかり。ついでにカーンさんのインドカレーも買って、夕飯は決まった。
夕食前にひとさらいしてからテレビをつけたら吉田類の酒場放浪記をやっていたのを見て、飲みたくなったのでイカ刺しをつまむ。
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冷凍もんだけどまいう〜。
そして赤ワインと共にカレーを食し、今、録りおきしておいた笑点を見ながらこれを書いてる。平凡な一日。




12月1日 《N響12月定期その1》
今日はデュトワ指揮でN響定期、今年も今月で終わりかぁ。早い。
GPが終わって代々木八幡のHASHIYAさんでカルボナーラキムチ・スパゲッティを食べてから、代々木公園を散歩した。
紅葉が凄い。
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ざっくり1時間、寒かったけど空気が気持ちいい。紅葉をじっくり味わう時間、久しぶりだ。


で、本日の定期は
ストラヴィンスキー:歌劇「夜鳴きうぐいす」
ラヴェル:歌劇「こどもと魔法」
の2本立て。
どちらも初めて弾きました。演奏会形式でやるのが勿体ない。簡単な装置、例えばスクリーンで情景だけ流すだけでも十分楽しむだけの効果はあると思うけど。個人的にはラヴェルの物語と音楽にグッと来た。そしてデュトワも。あれだけの作品を手の内にしている、さすが。