弦について

PB040012

たまには楽器の話を

僕は基本的にガット弦を使います。以前このサイトを立ち上げた時にも同様の話を書きましたが、その時は団楽器はナイロン弦を、自分の楽器にはガット弦を張っていました。それから2年近く経って団楽器もE線以外はガット弦(オイドクサ)で落ち着きました。
自分の楽器は主にEに裸ガット、Aはオイドクサ、D,Gはオリーヴというセッティングにしています。E を裸ガットにしたのはいくつか理由があります。
それまで使っていたスティール弦にどうしようもないヴォルフが出ていて、いろんな弦を試しているうちに一番シックリきたのが裸ガットだったということ、他の弦とのバランスが良いこと、他の弦の響きが格段に増えることなどからです。
このE線はもちろん楽器屋さんで購入するのですが、その楽器屋さんがいうにはスティール弦やナイロン弦が出回り出したのは戦後になってからで、それまでの作品はどれもガット弦で演奏されていたわけです。シェーンベルクも、R.シュトラウスも、ストラヴィンスキーもです。では何故スティール弦、ナイロン弦が出てきたかというと、腕のいいガット職人が戦争で減ってしまい弦の質が落ちてしまったので、それに替わるものを試しているうちにそれが主流になってしまったのではないかというのが、その楽器屋さんのお話でした。でも最近の裸ガットも質が向上し、管理をしっかりしてれば切れる心配もないし、響きの豊かさは格別です。これでR.シュトラウスをやったら、ワーグナーをと考えるとワクワクしてきます。
まぁ、弦を替えりゃ良いってもんでもないんですが、替えることによって新たな発見があったことは確かです。

写真は先月バロックのお仕事をした際に、A線も裸ガットに替えた時のものです。パワーは負けますが、さらに古の響きがしました。