過去のBlog 2010年3月

3月31日《パルシファル》
連日パルシファルのリハーサルです。6日間のリハを終えて、昨日のHauptplobe、そして今日のGeneralplobeと計8日間のリハーサルを終えたところです。
パルシファル、何度か聴いたことはありますがいまいち内容を理解しないまま聴いていました。今回やるにあたって聞き直して、改めてワーグナーの奥深さ、面白さを実感しています。

曲が素晴らしいのはもちろんですが、弾いていてどんどん変わってゆく色合い、それにつれて弾き込まれていく独特の世界は他の作品では味わえない魅力があります。なんたって一作品で4時間半かかる訳ですし。
リハーサルでは細切れの進行でよく解らなかった部分が、通してみるとどんどん繋がってゆく、そこには当然時間が必要で、現代のスピード重視の時代にはない達成感、恍惚感があります。これって大事なんじゃないかな〜。時代に乗り遅れないのも大事だけど、それでは味わえないモノ、を大事にしていたいなと、演奏しながら思いました。

指揮はウルフ・シルマー。素晴らしい指揮者です。あれだけの大作を手のものにし集中力を切らさず振り抜く書いた人も偉いけど、それを勉強する人も偉い。そして、共感できる。やっぱり大事にしないといけない文化だと思います。


◆3月20日《ブラームス+○○vol.1》
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今日はLibera! Chamber Music Seriesの東大宮演奏会でした。
ここのところ、地元埼玉では主に彩弦楽四重奏団の演奏会を行ってきたので、Libera! Chamber Music Seriesはすっかりご無沙汰になっていましたが、今年で30代も最後の年となるのでブラームスのソナタを3曲演奏しようと思い気持ちも新たに企画しました。
場所はアリイガーデンホール、40人も入ればいっぱいになってしまうサロンです。ピアニスト三宅麻美さんは芸大の同級生。最近、ちょこちょこ演奏する機会があり気心が知れた仲間です。

プログラムは
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタニ長調 K.306
クライスラー:愛のよろこび、悲しみ、前奏曲とアレグロ
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」
ブラームスは留学中に初めて勉強し、その時はとても理解できなかったのですが今回改めて演奏してみてブラームスの感情の吐露のようなものが感じられて弾いていてとても幸せでした。第1楽章は4分の6拍子、そこに2拍3連のリズムや8分音符3つづつのリズムが複雑に絡みながら進んでいくのは、「違う人生を歩んでいるけどどこかで繋がっている」感じがするし、第2楽章の終わりの方なんかはちょっと危ない世界に踏み込んでしまったんだろうなぁ。超えてはいけない一線を超えてしまった感じがします。
次回は9月5日、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第2番他を演奏します。

ちなみに今日は僕の39歳の誕生日でもありました。


◆3月19日《いつも使ってます》
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楽譜に書き込みをする時は、2B以上の鉛筆を使います。HBとかだと硬すぎるので紙に痕が残ってしまうのと、強く書いてしまい次消す時に苦労するからです。当然シャープペンシルなども使いません。
いつもケースには消しゴムと2Bの鉛筆を入れています。
今日は芯先が丸くなったので削ろうと補助軸から出したら、
こんなに短くなっていました。
それでもまだまだ現役でいけそうです。
ここまで使ったので、いけるところまで使い切りたいと思います。
鉛筆削りは小さいけれどもよく削れるドイツ製のもの。どっかの雑貨屋で300円くらいしたかな。コンパクトで無駄がない逸品です。
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円均一のお店で昔はドイツ製の鉛筆削りを売ってたんだが、最近は見ません。行くと必ず探してますが


◆3月10日《広島風お好み焼き》
N響山陰中国演奏旅行3日目。鳥取から広島へ移動、そして本番。
足の具合は日に日に良くなっています。
広島までは智頭急行線利用の特急で岡山まで、そこから新幹線で3時間弱の移動。智頭急行ができたお陰で随分便利になりました。
智頭線は未完成のまま建設中止になったはず、たしか。昔、宮脇俊三さんの本で読みました。それを買い取り全線開通させた智頭急行さん、エライ。
広島でお昼ご飯、当然ご当地グルメお好み焼きです。
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クレープのように延ばした生地にキャベツともやしを山盛りし、肉を載せてひっくり返すと生地が蓋のような役割をして野菜を蒸し焼きにします。この調理法を考えた人は凄いね。野菜がシンナリする間に、別に中華麺を炒め、割りほぐした卵にそばとお好み焼きを載せてひっくり返して完成。写真は肉玉そばダブル。食べごたえ十分。


◆3月9日《鳥取へ》
N響山陰中国演奏旅行2日目。

今日は鳥取への移動と本番です。
昨日の捻挫はまだ足を着くのが痛いけど、サポーターでしっかり固定すれば何とか歩けます。

先月末の九州では気温22度、初夏のような陽気に春がすぐそこに来たかと思っていたら今回の山陰、中国地方はとても寒く、今朝はみぞれ模様。それも徐々に雪に変わり、昼ごろにはうっすらと積もりだしていました。

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時過ぎの列車で米子まで行き、とっとりライナーに乗り換えて鳥取にはいる予定が、駅の案内で西から来る列車が雪の影響でべた遅れ。すでに70分以上遅れているとか。ただでさえ本数の少ない山陰本線、時刻表では次の特急に乗れば間に合うけど、この雪だと定刻に動くかどうか。おまけに単線だから列車の行き違いでさらに遅れる可能性も考えると、なるべく先に進んだ方が良い。聞くところによると、米子から鳥取方面は2,3分の遅れでほぼ正常通りの運行だとか。とっさの判断でタクシーで米子まで行くことにしました。米子の列車に間に合うようにタクシーの運ちゃんにお願いし、吹雪の高速道路を微妙なスピードで走り、赤信号でイライラし、どうにかこうにか1310分発のとっとりライナーにぎりぎり間に合いました。運転手さん、さぞかしお疲れになったことでしょう。
その先はほぼ順調に進み、無事鳥取駅に到着。鳥取もみぞれ。駅前のホテルにチェックインし、しばし休んでからリハーサルに向かいました。
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終演後、嬉しかったのはたまたま入った居酒屋さんが当たりだったこと。夜12時まで営業も楽隊には嬉しい。 静かに男2人で熱燗を酌み交わしました。


◆3月8日《出雲市公演》
N響山陰中国演奏旅行1日目。本日は出雲市民会館で公演です。

夕方のリハーサルに間に合えば良いので、レンタカーを借りてしばし観光。出雲大社へ行ってきました。大社線はもう廃線になっていますが、立派な駅舎はそのままのはずが、工事中で見れず、残念。
大社駅前のおそば屋さんが美味しいと聞いたので、行って「割り子そば」を食べました。3段重ねになっている小振りな容器に3種類の薬味が入ったおそば、香りの高い蕎麦に、甘味の強い青ネギ、紅葉おろしが良く合います。濃厚なそば湯も絶品。
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ホールの楽屋で軽く昼寝をし、リハーサルのために楽屋から階段を下りる途中、足を踏み外して足首を思いっきり捻挫。

「グギッ」
って聞こえたし、すぐに立ち上がったものの足はまったく着けない状態。
その瞬間「これはヤバい」と思いました。
足を引きずり舞台裏に行くとそれを見たメンバーが

「ついに通風か!」
と嬉しそうに話しかけてきました。どうやら仲間を増やしたいようです。

とりあえず、応急手当をしてリハーサル。左足が着けないので浮かしながらの演奏。見かねた事務所の方が病院に行くことを勧めて下さったので、急いで行って診てもらいました。
レントゲンを撮ったところ骨には異常なし、とのことで一安心。
骨折してたらこの先のツアーは大変になるところでした。
慌ててホールに戻り、楽屋まで階段を上り、着替えてまた降りてと、普段当たり前のようにできることができないのは本当に不自由です。
本番は高めの椅子を用意してもらい、足に負担のかからないようにして無事終了。左足だったのでレンタカーの運転も問題なし。
やった瞬間は激痛だったけど、骨折もなくたまたまレンタカーを借りていたのでホテルまでほとんど歩くことなく戻れたのも不幸中の幸いでした。

とりあえず冷湿布で冷やしながら一晩様子をみます。


◆3月7日《お気に入りのビール》
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毎晩のようにビールを飲んでます。国産ビールならエビス、キリン、サッポロ海外ならその土地その土地のビールを楽しみにしていますが、中でも好きなのがチェコのブドヴァゼ。アメリカのバドワイザーの元祖です。アメリカのと比べて、本家は濃厚な色と味が楽しめます。
日本でも最近、輸入ビールを取り扱うお店で見かけるようになりました。
薄いビールに飽きてきた方、是非ためしてみて下さい。