2004年1月〜4月の旧酔っ払いの戯言









4.27 昨日は同級生が銘酒「礒自慢」を抱え呑みに来るので、昼過ぎから食事の仕込み。買い出しをした後タケノコをゆがいたり、厚揚げと小松菜の煮物を作ったり、 野菜を刻んだりしているうちに続々とメンバーが集まり、総勢6人での楽しい宴が始まった。高校時代からのメンバーだが、最近こうして揃うことは滅多に無く なった。日頃積もった話で盛り上がり、あっという間に1升瓶がカラに。食べ物もキレイに食べ尽くした。みんな終電前で大人しく帰っていった。随分成長した もんだ。 今日は二日酔いではなかったけど、なんとなくボーッとしたまま広上さん指揮の練習に出掛ける。明後日のオーチャード定期の練習だ。練習が始まってすぐいつ もと音が違うのにビックリした。広上さんの指揮によるものだ。いつも弾き慣れているチャイコフスキーなのに、「こんな響きが隠されていたのか!」と再認識 する箇所が一杯出てくる。明るい音色で、どんどん明快になっている。眠い体も吹き飛ぶ広上パワーに乗せられて、あっという間に練習が終った。あと1日練 習。これは本番が楽しみだ。

4.21 今日はサントリーホールで定期演奏会。スクロヴァチェフスキ指揮でベートーヴェン:「エグモント」序曲、交響曲第5番とヴァイオリン協奏曲、ソリストはま だ24歳のパトリツィア・コパチンスカヤ。今回のプログラム、もうすでにそれぞれ何度も弾いた曲ばかりだが、だからといって安心して弾ける訳ではない。ど れも一貫して緊張感が支配しているので、先週のプログラム以上に今日は緊張していた。これもベートーヴェンだからだろうか。 さて今日の白眉はヴァイオリン協奏曲とソリストのコパチンスカヤだ。昨日のオケ合わせで初めて彼女の演奏を聴いたときの感想は、「これはヤバイ!」。恐れ を知らないほどの弱音と、強烈なアクセントを伴ったforteの落差。デッドな音響空間の練習場では、彼女のpp音はほとんど聞こえなかった。「俺はこの 演奏に合わせることができるのだろう?」と凄く不安になったのだ。サントリーでの本番では練習以上のテンションの高さと、インスピレーションの豊富さに圧 倒されっぱなし。その演奏に引き込まれ、いつしか緊張感も心地良いものに変わっていた。今回彼女が弾いたカデンツァはベートーヴェン自身がピアノ協奏曲用 に編曲した際、作曲したオリジナル・カデンツァをシュナイダーハンがヴァイオリン用に編曲し直したものを素にさらに彼女がアレンジを加えたもの。その中に も独自のアイディアがふんだんに盛り込まれていたし、聴いていて思わずニヤついてしまう瞬間が満載。ベー トーヴェンの協奏曲というと、全てのヴァイオリン協奏曲の中で最高峰でありオイストラフやシェリングなどの大家がその風格と体格?で朗々と演奏するのがあ る種イメージとして定着しているが、そんな演奏を想像していた人にとって今日の演奏はショッキングだったんじゃなかろうか。それもありだが、これもあり。 今回は凄い才能に触れられて幸運だった。

4.18 スクロヴァチェフスキの先週の定期はかなり盛り上がっていた。練習ではかなり細い注意、指示が多く、ほとんど音を出していないが、本番になるととても81 歳とはおもえない切れ味のよさ、集中力でグイグイ引っ張っていく。本番で全てを解放してる感じだ。また、振り始める前や楽章間でいつもニコニコしてプレッ シャーを和らげてくれるので、とても落ち着いて本番に挑める。全体的に快調なテンポでいけたのはとても心地よかった。
引っ越しをしてからデジカメが行方不明に。ここ数ヶ月不便な日々を送っていたので遂に新しいデジカメ を買う事にした。いろいろ迷ったけどあまりこだわりが無いので、今までと同じソニー製の5メガ・ピクセルのものにした。以前のものに比べて軽いし、シャッ ターの時差も少ない。こんなにも進化しているのかとちょっと感動した。メモリースティックを探しに、家のいろんな抽き出しを漁っていたら奥から古いデジカ メが登場。散々探しても出てこなかったのに買った途端出てくるなんて、世の中こんなもんである。まあ性能は明らかに上なので後悔はしていない。 今日はベートーヴェンの5番とエグモント序曲の練習。指揮は先週と同じスクロヴァチェフスキだ。何故か今日は異常に眠く、午前中から頭がくらくらしてい た。それでもどうにか練習をこなし、家に帰ってから溶けるように寝てしまった。まだ頭がボーとしている。今日は早く寝る。

4.13 今週はスクロヴァチェフスキ指揮でベートーヴェン:交響曲4番7番他の定期。スクロヴァチェフスキは毎回彼オリジナルの書き込み譜を持参してくる。今回は 新しいベーレンライター版を使用、彼自身も初めて使うそうで「やりにくかったら遠慮なく言ってくれ」と練習前に言っていた。新しい校訂版を使うのは新たな 発見もあり、それなりに有意義なことだと思う。しかし、それにいろんな書き込みを加えるってのはどうなんだろう。メロディ・ラインをはっきり浮き上がらせ たい彼の意図はよく解るけど、その為にベートーヴェンが書いた音まで削るってのはどうも納得できない。セカンド・ヴァイオリンを弾いていると、「こんなと ころにこんな音が隠されている」とか、裏のメロディを密かに弾くことが楽しみなのだが、それはどうも好みじゃないらしい。ベーレンライター版を使ったベー トーヴェン全集を最初に録音したチューリヒ・トーンハレ管(D.ヅィンマン指揮)のその譜面を見る機会があったが、そこには弓の位置に関する細かい指示は あったけれどアーティキュレーションはオリジナルのまま、それも「えっ!そこまで厳密に!」と驚くほど忠実に守っていた。それはそれで相当弾き難そうだっ たけど、これこそ新版を使う意味があると思う。今回スクロヴァチェフスキのボウイングの印象は、全体的にアメリカンな感じ(薄いって意味じゃありませ ん)、アメリカのオケが付けそうなという意味だ。でも、トータルで客席で聴いたときにはきっと全然違う印象なんだろうな。現にミネソタ管と録音した彼のブ ルックナーはドイツのオケの様な響きで、とてもアメリカのオケが弾いているようには聞こえなかったし。ステージ上と客席でのギャップ、自分の演奏を客席で 聴くことが出来ないのが残念であり、面白みでもある。

4.7 今週の定期は降り番なので気が楽。しかもうちの奥さんはアメリカに出張中、のんびり日頃出来ない雑用をこなす毎日。夜久しぶりにドイツで働いている妹に電 話してみたらついつい話し込んでしまい約1時間の長電話。当初の予定では飲みに行こうと思っていたのだが、お目当ての呑屋の閉店時間にもなったし、こうい う日は無理に飲みに行くとロクなことがない様な気がして、ウチで肴を作って済ますことにした。スーパーで買ってきたホタルイカ(ボイルしたやつ)、僕の大 好きなホタルイカはこの時期欠かせない。本当なら酢みそで食べるのが一番好きなのだが何故か買ってきたパックには酢みそがついていなかったのでわさび醤油 で食べる。それでも1パックを一人で食べきるのはどうしても飽きてしまうので、余ったやつをかつてはバターソテーしたりしてみたけど、どうも戴けないので 今日は卵とじにしてみた。小さめのフライパンに出汁の素で出汁を作り、ホタルイカと小口切りしたネギをいれ、麺つゆで味付けした後に卵でとじる。結果はい まいち。全く食べられないわけではないけど、なんか臭い。ホタルイカを温めると烏賊臭さが気になってしまう。もちろん全部食べたけど、反省・・・。多分生 姜かなんか入れると良いんじゃないかと勝手に想像し、次回に活かすためにここに書いておく。次回は生姜のすり下ろしたのをちょっと入れてみよう。 最近は、早めに練習を済ませそれからゆっくり呑む生活スタイルになっているのだが、見たいテレビがたいてい練習中に放送されるのでわざわざビデオに録画 し、あとで見ながら酒を飲むのが楽しみになってきている。今日は水曜日、「トリビアの泉」はお休みだったがココリコ、松下由紀、小西真奈美等出演の「水 10」がスペシャル90分だったので、それを見ながらビールを2本。それからウィスキーになだれ込んで半分酔っ払いでこれを書いています。ちなみに飲んで いるのは春らしく?Spring Bank 15年。大好きなお酒です。

4.5 昨日でリハーサルから1ヶ月以上にわたるプロジェクト「神々の黄昏」もやっと終った。最終日だから特にどうこうしようというのをあえて考えず、もう一度弾 く機会があると強く念じ、また1日の反省を活かし、全3幕を通して体力、集中力が持つように演奏に挑んだ。結果、葬送行進曲の前からなぜか非常に緊張しだ した。初日と同じくらいの緊張感。もう何度も弾いているし、落ち着いて出来るはずなのに・・・。理由は不明。それでも、終ってしまえば貴重で楽しい経験。 N響はオペラをする機会がほとんどないので、本当に得難い体験だった。メルクルもさすがオペラでコルペティからの叩き上げの指揮者だ。全6回を弛れること なく振ったのは凄い。特に今回のオペラでは、メルクルの日本人的な繊細さと、ドイツ的な息の長さ、血の熱さを感じた。今回限りで終らず、またいつかの機会 に彼とオペラをやってみたい。 終演後はチェロの田澤さんとその知人たちとで新宿で呑んで帰った。脱水状態でのビールは効く効く。終電で帰宅した後も酒を飲んでしまい、気がついたら畳の上で討ち死にしてた。今日は1日二日酔い。

4.3 今日もオフ。昨晩パソコンで雑用をしたり、テレビを見たりしていたので寝たのは明け方5時になってしまった。その頃はうっすらと外が明るくなっていて、日 が長くなってきているのを実感する。今朝はまた雑用やら近所に買い物やらで細々と動く。土曜日だからかそれとも春のお花見にみんなが一斉に出掛けたためか いつもは混まないところがひどい渋滞になっていて、上手く裏道を選ばないと大変だ。予定の用事をすませて午後はゆっくり家で過ごす。テレビを見てたら、巨 人の清原が今年のキャンプ中、必勝祈願のお参りした際に書いた絵馬が映っていた。そこにはまず「世界平和」、そして「心願成就」、最後に「家内安全」の3 つ。普通なら「必勝」とか「優勝祈願」をするだろうけど、清原は違った。テレビや雑誌の報道だとやたら怖いイメージを植え付けられているけど、本当のとこ ろは違うんじゃないか。年が明けての春季キャンプは仕事始めてもあり、想像するにきっと神聖な気持ちで迎える違いない。そんな中で祈る内容に、彼の本来の 姿がちらっと見えた気がしたのである。 夕方はサウナに行って日頃の疲れをとった。これで明日のオペラ最終日もばっちりだ。

4.2 31,1日の二日で2回の公演は、やはりキツイ。特に昨日は1幕の頭から後先考えずに全開で行ってみた。前日の疲れが残っていないわけではなく、どっち かというと鈍い体の動きを奮い立たせるためのエンジン全開状態なのだ。それに前日ちょっとした失敗で1幕のほとんどが空回り状態だったので、挽回したい気 持ちもあった。そうした結果、1幕最後残り5分でエンスト。いつもは一気に弾ける2幕も途中で失速、3幕は休憩中に寝た分多少持ち直したが終ったらヘロヘ ロだった。全幕通してテンションだけは高かったけど、バカ弾きしてたので周りにとっては迷惑だっただろうな~。今まで5回弾いた中で、昨日が一番よかった ように感じる。昨日はBキャストの日。Aキャストのジークフリート,C.フランツはウィーンでも聴いたバリバリのテナーで自然に凄い声が出ている天才的と いう感じだが、僕の好みとしてはBのトレレーヴェンの方だ。彼からは本番での凄みを感じる。ここぞ!って時の声量、音圧、表情がピットで聴いていると堪ら ないのだ。また昨日のブリュンヒルデ、S.ブロックも凄かった。彼女の歌を聴いているとどんどん惹き込まれていって、こっちもついついのせられて弾いてし まう。あとフィンランド出身のバス、コルホーネンも凄い声量。楽屋入口で彼とバッタリ会った時にドアを開けてくれたので、『キートス』ってフィンランド語 でアリガトウと言ってみたらビックリした顔してた。「去年の夏、フィンランドに行きました」と英語でちょっと会話した。あの声量のまま英語でまくし立てら れたのにはかなり焦ったが。連日のオペラも残り1回を残すのみとなった。
今日は久しぶりのオフなので午前中に楽器屋に行ってから、午後ゆっくり昼寝。ホームページも久しぶり に更新。5月9日のLibera! Chamber Music Seriesも詳細アップしました。前回ギッシリ満員でお客さんに窮屈な思いをさせてしまったので、今回は2回に分けてゆったり聴いて頂こうと思っていま す。テーマは『たっぷりドイツ!』。ドイツ物のプログラムです。また出演者は全員同級生。同窓会演奏会とも言えますね。

3.28 「神々の黄昏」も一昨日無事初日を迎え、昨日で2回目の公演も終った。ついにこの作品を 弾くことができると思うと興奮して張り切ってしまうのをグッと抑え、最後まで集中力と体力が続くようコントロールしながら弾いた。それでも初日は2幕から 急にテンションが上がってきて、さらにエキサイトしてしまった。オケが乗ってきたのもあるが、メルクルもノリノリだったように見えた。全体的には二日目の 方が落ち着いていて良かったかな。初日は全体的に緊張感が漂って、終ったらグッタリ。ビール1杯飲むのも大変だった。 2日続けてワーグナーのオペラを弾くのは、殺人的だ。初日が夜10時過ぎに終って翌日が14時開演。家に帰って寝て起きたら出掛けてまた弾く様な感じだ。 2日目が終った後は呑屋に直行しようかと思ったが、ヘロヘロだったので風呂に切り替え。これがやはりとっても効く。全身の疲れが散っていくような感じで、 スッキリする。これはしばらくやめられそうにない。

3.21 昨日は1年ぶりの誕生日だった。オペラの練習もお休みになり、1日ゆっくり家で過ごす。夕方、行き付けの洋食屋さんに行く。この日は『ワインの会』という メンバー限定の宴会日。コース料理とワインを飲みながらいろんな人達と会話を楽しむのが目的。誕生日にたまたまその日が当たったので、とてもラッキー。飲 み放題だからしこたま飲んだ。帰ってからの記憶はない。 軽い二日酔いの今朝、遅めに起きてから朝食、雑用を済ませ、オペラのGPに向かう。初めて全曲を通すので、体力、精神力とも未知の世界だ。『神々の黄昏』 はとにかく1幕が長い。でも音楽も素晴らしいのでついつい飛ばしがちになってしまうのをセーブしながら、様子を見る。いろいろ心配したが約2時間の1幕が 終ってしまうと、あとは約1時間の2幕はあっという間だし、3幕もゴチャゴチャ弾いているうちに葬送行進曲が始まると後は30分で終るので、トータルで6 時間だが、想像していたよりは何とかなりそうだ。そういえば、今日のGPで2幕が始まる前にメルクルが指揮台から降りて2nd.Vn.2プルトまで来て、 「タンジョウビ、シマシタカ?」と話かけてきた。実は今回の2プルト、隣の清水さんも同じ3月20日生まれで、それを知ったメルクルがわざわざ御祝いを言 いに来てくれたのだった。どうもありがとう、メルクル。

3.17 背中の痛みが取れてきたと思ったら、今度は首だ。寝違えたわけでもないのに、気がついたら具合が悪くなっていた。振り向くのができないくらい痛い。そんな なか演奏旅行を何とかこなし、再び昨日からワーグナーの練習が再開された。いわゆるオーケストラ付きの舞台稽古である。新国立劇場のピットに入るのは当然 のことながら初めてだ。ウィーンのピットと比べて深め。指揮者は1メートルくらい高いところから舞台とオケの両方に振る。僕の弾いている場所からだと舞台 上は何も見えず、辛うじてセットの上の方が見えるくらいだ。舞台奥の方で歌っている声は、ピットの壁に反射して前方から聞こえてくるし、前の方で歌ったと きはその素晴らしい声量に圧倒され、ついつい上を見上げてしまう。舞台がつくと、時差もあり合わせるタイミングが微妙に変わってくる。いつも瞬間的に何処 に合わせるかを判断するのだが、その優先順位が違ってくるのだ。まだ、何処を優先すべきか僕の中では解っていない。後数回のリハーサル、GPをやっていく うちに解ってくるだろう。

3.10 連日のワーグナー、ほとんど休みナシの弾きっぱなし、座りっぱなしが祟って、故障発生。背中の筋がつってしまい、体が動かせない状態になってしまった。弾 いている最中にピキッとくると息もできなくなり動けなくなる。といってもそう簡単には休めそうもないので、気休め程度だけどやらないよりはマシだと思い、 マッサージと温泉に入りに近所の健康ランドに行った。全身が冷えきっているので、マッサージをしても温泉に入っても温まらない。家に帰ってからも、センネ ン灸をやって、バンテリンを塗って温湿布を貼って寝たら多少良くなった。こんな状態なので家でワーグナーをさらうこともできず、あいかわらず弾けないとこ ろは山積みである。それなのに、明日はオーチャード定期、そして演奏旅行・・・。なんてハードな3月だ。

3.5 5日間の練習(神々の黄昏)も1クール終わり、やっと明日休み。昨日から「明日は飲みに行くぞ!」と決めていたので、近所にある今まで入ったことのない飲 み屋に行ってみた。これが大当たりで、新鮮な魚と美味しい料理、それに気さくな女将さんととても居心地の良い店だった。たまたま隣に座った男性と話が弾み ついつい酒が進んでしまい、閉店を1時間以上過ぎても楽しく飲んでお店をあとにした。本来の閉店時間が10時なので演奏会後に行くのは無理だけど、「今日 はゆっくりしたい」と思った日にはもってこいのお店だ。 帰宅してから、なにげなくヴィデオをかけて見ていた。物はムーティ指揮するウィーン・フィルのモーツァルト。91年のモーツァルト・イヤーに行われたザル ツブルクでの演奏会のもの。ボーっと見てたのだが、我々も普段弾き慣れているモーツァルトでもこうもボウイングが違うのかと新たな発見が幾つもあって新鮮 だった。とても機能的だが、オリジナル楽譜からエッセンスを上手く抽き出している。この映像は学生時の10年前も既に見ているのだが、その当時は解らな かった事が新たに見えたりといろいろ興味深く見てしまった。

3.4 今月は「神々の黄昏」月間。連日みっちり練習が続いている。オケのみの練習だけど、4日経っても未だ全曲を弾き終えていない。弾き難さからいくと第2幕が 断トツだ。第1幕は長いが見通しが明るく慣れてくると何とかなりそうだが、第2幕はそれぞれの音型が全く手の形にはまってくれない。弾けるようになるのだ ろうか。それはともかく、未だ歌が入ってないにも関わらず妙に楽しくワクワクする。弾きだすとあまり長く感じないし、どちらかというと好きなワーグナーを 十分堪能できるので、弾けてなくても楽しんでいる。まだまだこの先練習があるので、徐々に何とか形にしていこう。

2.28 昨日と今日のN響定期は、ワルベルク指揮の「N響デビュー・プログラム」で、「ウィーンザーの陽気な女房達」序曲、ヒンデミット:「画家マチス」、ドヴォ ルザークのVn.Con.と「タンホイザー」序曲だった。ワルベルク爺さんは、練習中同じことを何度も何度も言う。特に、音をはっきりクリアーに出して欲 しいらしく、『全て短めに「タカタカタカ・・」と弾け、「トゥートゥー・・」となるな、いいか「タカタカタカ・・」と弾くんだ、「トゥートゥー・・・」に なるな・・・』と事あるごとに言う。それと、毎回『タンホイザー』の最後を何度も練習してから冒頭にもどり、又最後にたどり着いて同じことをもう1回練習 する。本番では練習した甲斐もありバッチリ決まったのだが、その余韻に浸る間もなく拍手が来てしまいがっかり。「折角あんなに練習したのに・・・」と、つ いつい思ってしまう。それと今回僕は協奏曲が降り番。今まで曲降り(プログラムの途中での降り番)は何度もあるが、今回はいつもと勝手が違った。というの も、いつもなら協奏曲の指定席は休憩前で、曲降りだったとしても休憩後にみんなと一緒にステージに出ていたが、今回は休憩後に協奏曲、続けて『タンホイ ザー』だったのでどのタイミングでステージにでていいのか解らなかったのだ。舞台袖で待機中、いろんなことを考える。「どんな顔して出ればいいのかな?ソ リストはもしかしたらアンコールをするかも知れないし、かといって出遅れるわけにもいけない。ヴァイオリンのエキストラさんを一緒に連れて出なけれ ば・・・、え、セッティングをするので待てだと!・・・」。結局初日は、椅子と譜面台のセッティングをするのを待っていたら、チューニングが始まってし まった。見事に失敗!実は、見えないところでいろんなことが起こっているのだった。

2.27 昨日は自転車を買った。引っ越しをして1月ちょっと。生活もだいぶ落ち着いてきたが、新居は車がないと何も出来ない不便なところ。バスという手段もある が、思い通りに走ってくれないバスはあまり好きではない。ちょいとそこらへ車でってわけもいかないので、ここで一念発起、自転車というわけだ。そして今 日、さっそく本番を終えて帰宅したあと、自転車を乗ってみた。今まで車では見落としていたお店や路地裏など発見できたのは新鮮。その反面、目と鼻の先だと 思っていた交差点までが遠いし、ちょっとした坂道でも途端に体に負担が来る。まあ、これも健康のため、運動不足解消に少しでも役立てばと思っている。今日 は、そのまま呑屋に直行してしまった。

2.25 巷のレストランにあるグラタン類は、小さなお皿に盛ってあって見た目もの足りないといつも思っていた。かといって他のメニューを追加するには多すぎるの で、結局「○○セット」のような見た目にも豪華で満足感のあるものを注文し、グラタンはほとんど頼んだことがなかった。そこで今日、人生で初めてドリアを 作ってみた。事の発端は2日前、鮭とホウレンソウのホワイトソース・スパゲティが食べたくなり、目分量でホワイトソースを作ったら思いの外大量にできてし まった。しかも硬い。牛乳でかなり伸ばしたらまたまた増えた。そのホワイトソースが未だ残っていたので、余ったご飯と残り物の材料で適当にやってみたが、 かなりの出来栄えに嬉しい。あいかわらずソースは硬かったけど。 ウチにあるグラタン皿はかなり小振りのもので半人前程度しか入らないと思っていたが、あれは実際食べてみると、かなりの手ごたえがあった。グラタン皿、恐るべしだ。それともホワイトソースが手強いのか。今までバカにしていたのを考え改めなければいけない。

2.20 ここんところ、いろいろゴタゴタしてたので更新が途絶えていた。久しぶりの更新は、またもや夢。今朝見た夢だ。 場所は海外で借りた一軒家。裏に山があり、山の麓にあるその一軒家を友人8人ほどで借りた。そこで自炊をしながら平和に生活を送っていたが、ここでもまた もや地震が発生。裏山が地滑りを起こし、その家ごと押し流そうとしている。辛うじて歪んだ玄関をこじ開け出口を確保し、早く避難しなければと最低限の荷物 をもって逃げようとするのだが、一緒にいた友人達が逃げようとしない。逃げるよう説得して・・、そうこうするうちにも家はどんどん崩れてくる。それでもど うにかこうにかその家から逃げだし、バスに乗って空港に向かう。どうやらここはフィンランドらしい。空港に着き、日本行きのチケットを購入したり、座席の 指定をしたり、もろもろの手続きはドイツ語と英語で交渉。最後にされた質問、「機内食はビーフかチキンか、それともウナギのどれが良いか」が理解できず、 何度も聞き直しているうちに、搭乗時刻が迫ってくる、だんだん焦る・・・そんなときに目が覚めた。
どうもストレスが溜まっているらしい・・・

2.13 14日、明日に控えたAlberi String Quartetベートーヴェン・シリーズのリハも終わり、本番を残すのみ。リハの演奏を録音し聞き直してみるといろんな所で思いもしないことが起こってい るので、今日はゆっくり一人でさらい直しをした。本番直前になると『あれも出来てない、これも出来てない、あ~、もっと早くから練習しとけばよかった』と いつも反省するのだが、終るとすぐ忘れてしまう。今日1日だけでもかなりいろいろ収穫があったので、これを毎日続けてればねえ・・・。
最近変な夢を見る事が多い。今年に入って見た変な夢2つ。 1.巨大なニシキヘビをはじめ様々な大蛇が襲いかかってくるのを、ナタを振り回して逃げ回る僕。その中の1匹にナタを振りおろし、首を切り落としたところで目が覚めた。 2.海岸線の山あいをノンビリ走る列車。その列車に楽器をもって乗っていたら大地震が起こる。すると見る見るウチに海面が盛り上がり巨大な津波となって押 し寄せてくる。こんなときこそ、何でも良いから走り去らなければいけないのに列車は止まったまま。覚悟を決め、楽器ケースをしっかりと抱き、何が何でも生 き延びるぞと決意したときに目が覚めた。 この2題、なにか不吉なことが起こる前触れでしょうか?

2.9 さすがというか、らしいというか・・・。外山さん指揮のブラームス2番4番は、本番では普通のテンポになっていた。でも練習中にを考えていたことも、本番 で忘れずに弾けたので個人的にいろんなことが発見できて面白かった。もしかしたら、これも作戦なのだろうか?いやいや、そんなことはどうでもいい。それよ りも、今日の演奏は外山雄三とN響という、何年もかけて培われてきたお互いの信頼関係によって出てきた演奏だったように思う。僕自身はそれほど外山さんの 棒で弾いているわけではない。それなのに、何か弾きやすいのだ。音も最近あまり聴いてないような響き、30年前にタイムスリップしたように感じてしまう。 それに外山さんの本番でしかでない様々な表情と、仕掛け。こちらは『何を仕掛けてくるんだろう?』とたえずアンテナを張りながら、その仕掛けが来たときに 思わずニヤ付いてしまった。それにしてもブラームス2曲はかなり疲れる。前半ですでに全開状態になってしまって後半は意識朦朧としてた。かといってペース 配分しながら弾くってのもねえ。ブラームスはテンション高くないと。クリスティアン先生のレッスンでブラームスをもって行って、たった1曲弾くだけでバテ バテになったのを思い出した。

2.8 明日からのN響ブラームス・ツィクルスは当初予定のフォスター氏が怪我で外山さんに急遽変更。フォスターは来日直前のフィンランドで怪我したそうで、かな りの大怪我だったようだ。こちらとしてはせっかくのレコーディングで楽しみにしていただけにとても残念。で、昨日今日と外山さんで2番4番の2曲を練習し た。 今回はいくぶんテンポが遅め。いつもついつい勢いで行ってしまうところも十分時間があるので、最初は弾きにくかったのだが・・・。『十分時間がある=考え る時間がある』で、いつも見落としている『・』と『 ・(くさび)』の違いやその他のちょっとした記号など細 部に渡ってよーく見渡しながら弾けるので、二日目の今日になっていろいろ新たな発見があって面白かった。考えながら弾けるので、遅めのテンポは逆にありが たくなってくる。一つ当たり前のことだが気がついたことは、テンポが遅くなった分、音符の長さもその分長くなること。何を当たり前な!と思うかも知れない が、例えば16分音符に『・』が付いていた時、いつもと同じ感覚でついつい弾いてしまうと時間が余っておかしなことになる。他にもいろいろあったが、説明 するのが大変なので止めとく。ま、そんな小さなことを考えながら今日は練習してた。

2.3 節分だ、これでほんとに年が明けました。 ここのところ更新が途絶えていたので、近況報告。1月29日にN響大阪公演があり、公演後は大阪で活躍中の指揮者完ちゃんと食事へ。場所は数年前に案内し てもらった箕面のうどん屋さん。前行ったお店もワイルドだったが、移転先もさらにワイルド。飾りっけがないというか、そのまんまというか、関西ならではの お店。その店の前でうどんやの大将にばったり会う。大将はこれから犬の散歩だそうで、2匹の柴犬がしっぽを振りながら近寄ってきた。入ってすぐの座敷でし ばらく待っていたら、散歩から帰ってきた犬が猛烈な勢いで座敷に飛び込んできた。犬と戯れあっていると小指ほどもある太さのうどんが運ばれてくる。このう どんが食いたくてここに来たのだ。大鍋一杯のうどんを2杯、4人で平らげる。いくらでも入りそうなこのうどんの他にも天ぷらや出汁巻き卵などをつまみ、最 後は店の大将や女将さんといろんな話をして盛り上がった。 momiji-03momiji-04momiji-02

またまたCDを買ってしまった。今度はバレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンのシューマン全 集。ウィーンのムジークフェラインで同じ演奏を聴いたのはちょうど1年前。買ったCDを聴いて、充実した内声の響きにその頃を思い出した。みんな大きな体 をしているのに、フルに体を使って弾く。特に2nd.Vn.のトップの若い人なんか椅子から立ち上がらんばかりにして刻んでいる様が目に焼き付いている。 バレンボイムの演奏は時々アクが強く感じることがあるが、説得力もあり堂々としたもの。金管、木管そして弦とバランスよく鳴っている。『バランスよく』と 書くとなにやらセーブしながら響きを整えているようにも感じるが、全てがしっかりちゃんと鳴らしきった上でのバランスの良さなのでその辺、数段上を行って いる。豪快に心地よいサウンドと言うのか。このCD、買って損はないです。特にティンパニの音に痺れた。

1.26 練習終了後、久しぶりに秋葉原に行った。スピーカー・スタンドを物色するためである。高校時代には、なにかあると学校帰りに歩いて秋葉原に行って、レコー ドを漁っては予算内で買えそうなものを長時間かけて選んだり、またオーディオを揃えたのもここで、それをいまだに使っている。当時は輸入レコードといえば 秋葉原が一番大きかったと思っていたが、その後HMVやタワーなど新宿、渋谷にも輸入CDを扱う専門店が増えてメッキリ行く機会が無くなっていた。お目当 てのスピーカー・スタンドは安いのをアッサリ決めてしまい、夜、文化会館でのモルゴーア・カルテット演奏会まで時間が余ったのでいろいろお店を見て回っ た。そして、某CD店でベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集とツェートマイヤーのベートーヴェン協奏曲(ライヴ)を購入。特にツェートマイヤーはCDーR の海賊版で、カップリングはなんとブルッフ!彼がブルッフを弾く姿は想像できないが、これは持っていても損はないと躊躇なく買った。他にもいろいろあった けど、1枚あたり約2500円で海賊版としては少々お高いし、買ったところでそう聴かないので止めといた。 DVD-RW10枚買って、そのまま歩いて北上。御徒町でたこ焼きを買い、食べながらアメ横を散策した。秋葉原や御徒町の裏道は美味そうな店が多い。学 生のころは気がつかなかった店も、あの時入っておけばよかったと後悔するような店ばかりだ。アメ横でマグロの安売りに心惹かれながらも、「モルゴーアに刺 し身は持ってけないしなあ」と断念。そのモルゴーアは、相変わらず独自路線のハイドン、グレツキ、バルトーク4番。バルトークは炸裂してました。休憩中 によくメールを下さる一静庵さんに声をかけられる。初めてお目にかかりました。

1.23 相変わらず引っ越しの後片づけ。このところの悩みは、溜まったヴィデオテープとCDの整理。特に場所をとるVHSはどうにかしないと溢れてしまうので、 DVDにダビングし直すことにした。今日だけで3枚作成、ナンバリングしてパソコンにデータを打ち込んでおく。CDも1000枚入るラックが一杯になり衣 装ケースなどに放り込んでいたが、この際全部ケースをはずして薄いビニールケースに入れ直している。CDはほとんどパソコンにデータが入っているので、 CD-0139』のように番号を書いて順番に並べておくだけで完了。幅も3分の1以下になりスッキリ整頓できて嬉しい。ただし、パッと見てもどこに何が あるか解らないので、いちいちパソコンを開かなければいけないのが面倒だ。 昨日やっとステレオを接続した。狭い部屋では場所もとるし十分な音空間を楽しむのは難しいけど、とりあえず鳴っただけで嬉しくなる。昔はラジオのエア・ チェックを毎日してたが、今度の引っ越し先は電波状態が良いので再びエア・チェックも楽しめそうだ。今、スピーカー・スタンドがなく小型スピーカを床に直 接置いている。オーディオ専用ラックやスタンドなどホントにビックリするくらい高かったりするのでなかなか手が出ないが、せめてスピーカー・スタンドだけ は買おうと思っている。明日、夕方秋葉原に行って見てみよう。

1.21 18日、「Libera! Chamber Music Series新春コンサート」はお陰様で満席の大盛況だった。今回の会場となったアリイ・ガーデンホールは個人のお宅にあるサロンで、50人も入れば一杯 のところ。都心の中規模のホールで無理して1回演奏会をするより、50人のお客さん相手に3回サロン・コンサートをするほうがいいと僕は思っている。幸い 天気にも恵まれ、サロンには南からの暖かい日差しが差し込み、暖房もいらないほどポカポカ。弾いている方は暑いくらい。サロン・コンサートは、客席との距 離がなく(ある意味怖いことでもあるが)、客席の様子が伝わってくるので弾いていても面白い。最前列のお客さんはすぐ触れる距離だし、それでなくても突き 刺さるような視線をビシビシ感じる。真ん中に座っていた小さな女の子が途中、体が痒くなったかでゴソゴソしだしたりするのを見てしまい、何とかしてこっち に注目してもらおうとついついムキになって弾いてしまった。 次回は5月9日、ヴァイオリン・ソナタを2曲弾こうかと現在計画中。詳細はまたお知らせします。
実はその演奏会の翌日、引っ越した。今までとさほど場所は変わらないので、年末年始と時間を見つけて は荷物を新居に運び、半々の生活を送っていたが、19日に最後の荷物を引き上げ完了。それから3日間楽器も持たずにひたすら片付け片付け……。どうにかそ の作業も峠を越えただろう。今朝やっと電話も開通したし。後はCDとビデオテープのの整理が大量に残っていて、気が遠くなる。さらに重い荷物の運び過ぎで 腰も痛い。引っ越しは大変だ。

1.16 今日は家に帰ってから録画しておいた「風の谷のナウシカ」を見て過ごしている。この映画、いつもたまたまテレビをつけたときにやっていて、最後まで見てい るけど冒頭の部分は一度も見たことが無かった。なので、今日初めて筋書きがわかってとても嬉しい。そして、見だしてしまうと終わりまで見ないと気が済まな いのも、困りものの映画だ。普段僕は、映画もアニメもほとんど見ない。映画館に行ったのも、高校生の時が最後だ。それなのに、ナウシカはついつい見たくな るし、虜になってしまう。(今までこれほどハマル映画は他に「ベイブ」がある。)今日も、このままだと全部見終えないと寝られそうにない。
15、16日はN響定期、デュトワ指揮で「英雄の生涯」、ハチャトリアン:ピアノ協奏曲(ティボーデ独奏)とベルリオーズ:「ヴェーヴァリー」序曲だった。

1.11 9、10日は今年初の定期演奏会、プログラムはストラヴィンスキー:ディヴェルティメント、サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲#3(独奏=ルノー・カプ ソン)、ラフマニノフ:交響的舞曲の3曲。ストラヴィンスキーは、新古典主義の楽しい曲だが、彼特有の変拍子が時々顔を出すので気を許せない。練習では何 ともなくても本番になると急に不安になるし、一度不安になると周り全てが信用できなるなるので、かなりヒヤヒヤものだった。続くサン=サーンスも、ヴァイ オリン弾きなら学生時分に一度は弾いたことのある馴染みある曲だが、ソロ・パートとオケ・パートを完全に把握していないのでこれまた中途半端に覚えてたり して危ないカ所がいくつもある。本番では破綻せず弾けたけどこれまた冷や汗ものだった。後半のラフマニノフはみっちり練習したので不安なく演奏できた。も う10年ほど前になるか、まだエキストラでN響にいってたころ、やはり年明け1月にブロムシュテットの指揮でやった記憶があるこの曲、ただ難しいだけでつ まらないとその時思っていたのだが、今回初めて良い曲だと実感できた。この手の曲を上手く聴かせるように仕上げるのはデュトワの腕の見せ所、さすがという しかない。 この次の定期でもデュトワお得意のベルリオーズ:序曲「ヴェーヴァリー」がある。さっきモントリオール響のCDを聴いてみたけど、良いねえ。高校生の時に 初めてモントリオール響の録音を聴いて大ファンになったのを思い出した。今回のヴェーヴァリーもかなり複雑に書かれているのに、鮮やかに弾ききっているの が気持ちいい。僕も気持ちは負けないよう、鮮やかにいきたいものだ。 今日は古河文学館でちょっとした演奏会にヴィオラで出演。一日ヴィオラをもっていたので感覚がマヒしてしまっている。ヘトヘトになったので帰り際に温泉に 立ち寄り、定期演奏会と今日の疲れをとる。強烈な北風で冷えきった身体も、温泉効果でポカポカに。今日は早めに休んで、明日早起きしよう。

1.7 デュトワの定期、練習が始まった。正月ボケした身体、頭になったこの時期、一発目の仕事は今一本調子にならない。ヨーロッパでは正月にあたるのがクリスマ スであり、日本の正月のように3日間ほどお店も閉まり、街はシーンと静まり返る。その時期は当然演奏会もお休みになり、休み明けのコンサートがジルヴェス ターでありニューイヤー・コンサートのような軽い曲で鈍った身体を取り戻すのではないかと僕は勝手に想像しているのだが、今回のようにいきなり定期だと気 持ちがあっても身体がついてこないもどかしい状態になる。昨日の初日練習では、デュトワにビシビシ頭の中を掻き回されてやっと目が覚めた感じで、今日はそ れにちょっと身体がついてくるようになった。あと1日練習があるので、明日でほとんど取り戻せるだろう。それにしても、久しぶりのデュトワ、元気元気。俺 は約1年半ぶりの再会だが、「そうそう、こんな感じ・・・」と懐かしく思いながら、練習した。今月はヴァラエティにとんでいるので、どれも楽しめるプログ ラムではないかな。俺も楽しみだ。

1.1 年、明けましたねえ。今年もよろしくお願いします。昨年は帰国してからの3ヶ月、あっという間だった。念願だったサロン・コンサートもいくつかすることが でき、とても充実した3ヶ月だった。今年もこの調子で活動していきたいと思っている。今年は5月に地元京都で初リサイタルを予定していて、それに向けてま た気持ち新たに練習に励むつもりだ。
年末に購入したDVDプレイヤーを昨夜遅くに接続してみた。購入したのはビクター製で Recordingもできるやつ。最近のAV機器はリモコンだけでも機能満載で、使いこなすのは大変難しい。ただでさえ面倒な事が嫌いな俺としては、あの 分厚い説明書を読むことも億劫だ。それに、入力端子は多いのに出力端子が少ないので、オーディオ・セレクターをかまさないとビデオ・デッキ2台とDVD レイヤーをお互いに接続できない。とりあえず簡単なセレクタでつないで片っ端から見ている。ウィーンで買ってきたアバド&ベルリン・フィルのベートーヴェ ン交響曲全集や『ドイツ・レクイエム』もあるし、プロレス・ノア、三谷幸喜のDVDもある。今日は初詣でに行ったあと、『王様のレストラン』を順番に見て過ごした。