過去のBlog 2007年4月
◆4月30日《アルバン・ベルクQ》
ウィーンは4月に入ってほとんど雨が降ってないそうだ。とても4月とは思えない天気だそうで、日本から来た当初はウィーンの方が暑いくらいだった。今日も雲一つない晴天。王宮のそばを散歩して、ドブリンガーで楽譜を漁る。今回はウィンナ・ワルツのカルテット版を数曲、あまり知られていないデュオの譜面と一緒に購入した。しょっちゅう弾くわけではないけど、 ちょっとした余興で弾く時に今まではオケの楽譜から無理やりアレンジしたりしてたので、この手の楽譜はあると便利。
夜はコンツェルトハウスのモーツァルトザールで行われた、アルバン・ベルク弦楽四重奏団の演奏会(初日)を聞きに行く。チケットは早い段階で残席わずかだったので取れるかどうか心配だったが、Kさんが残り数席の中から取ってくれたのはなんと、ステージ上の下手側。モーツァルトザールはいわゆる小ホールなのでステージもそれほど広くないところに、上下両サイドに12席ずつ自由席で作られている。たまたま最前列に1席だけ空いていたので、せっかくだからシュルツに一番近い席に座ることにした。このホールは演奏者が上手側から出てくるので、ステージに登場する彼らを見ているとどうしても目が合ってしまう。ピヒラーの指揮で演奏したのは約1年ほど前か、覚えてるわけないよな…と思いながらも、じ〜っと見られたりするとドキドキした。
で、演奏は気合い満点!素晴らしかった。ハイドン「鳥」とベートーヴェン16番は何がしたいかが手に取るように判る演奏、難解なシェーンベルクもお見事。さすがです。ピヒラーの奔放さに下3声が揺るぎなく支える、特にシュルツとエルベンが職人のような存在感。カクシュカが亡くなってヴィオラは女性に代わったけど、もしカクシュカだったらより凄かったんだろうな。アンコールはハイドンの「騎士」から4楽章、皆さん血が騒いでました。
もう来シーズンで解散するというアルバン・ベルク、解散は残念だけど、聴くのはもしかしたらこれが最後かと思うと、思い出になる演奏が聴けて本当に良かった。
◆4月28日《散歩&ワインプローベ》
ベートーヴェンの散歩道、Beethovengangです。ここも毎回必ず来ます。小川が流れてて、 小鳥が鳴いてて、ブドウ畑もあって、 近くにホイリゲがたくさんあって、のんびり散歩するにはピッタリです。途中、ベンチで読書したりボーッとしたりするのもいいし、帰りがけにホイリゲで一杯飲むのも悪くない。ただ、この日はこの後にワイン・プローベという試飲会に行くことになっていたので、ワインは我慢して師匠の家へ向かいました。
師匠お勧めのワイナリーで試飲会、土曜日の昼さがりでテーブルはかなり埋まってます。本来のワイン・プローベは今日はお休みだそうで、直営のホイリゲでパンをつまみに順番に試飲。1/8リットルの小瓶(写真手前の醤油さしのような小さい瓶が1/8、隣の水が入っているのが1リットル)を4人で分けるので、一口ちょっとのちょうどいい量になります。味を徐々に重めにしていって、最後は赤まで合計10種類。これだけ飲んでも1人あたり300ml.くらいなので味がわからなくなることもありません。ここは当然直売もしてくれるので、気に入ったのを覚えておいて帰りがけに瓶でかって帰ることもできます。その方が、そこで飲むより安く手に入るし。結局6本、仕入れました。帰りの飛行機で割れないかどうか心配。
この日の夜はバイエルン放送響の演奏会、R.シュトラウスの「ツァラトゥストラ」、ワーグナーの「トリスタン」、バルトークの「マンダリン」の3曲、指揮はヤンソンス。ほとんど見えない座席だったけど、音が塊となって迫ってくる。やっぱりこれこれ、ヤンソンスの鳴らしっぷりが素晴らしい。最後のバルトークが一番良かったかな。アンコールはサービスたっぷりで3曲、R.シュトラウスの「薔薇の騎士」ワルツが聴けたのが嬉しかった。ミュンヘンもシュトラウスにはうるさいしね、説得力満点でした。
この日、一曲目に亡くなったロストロポーヴィチのためにグリークに「オーゼの死」が演奏された。
◆4月27日《お参り》
午前中に中央墓地へベートーヴェンのお墓参り、これも毎回恒例となってます。一番最初に来た時は、晴れてたのに急に土砂降りになって雷まで鳴って、エライ目に遭ったなぁ。今回はそんなこともなく、気持ちのいい天気でした。ここに来て、なんとなくエネルギーを貰って帰る、気持ちの問題なんだけど神聖な気分になります。この写真は音楽家達のお墓から少し離れたところにあるシェーンベルクのお墓です。
この日の夜は、Staatsoperで「エレクトラ」を聴きました。指揮はP.シュナイダー。これは良かった! オケも全開、 ウィーンのR.シュトラウスはやっぱりいい。
◆4月26日《まずはシュニッツェル》
今日はお昼にしずくいし夏の音楽祭でピアノを共演している鈴木理恵さんと 、理恵さんが探してくれたオーストリア料理のレストランで 打ち合わせを兼ねてランチです。いろいろ食べたいものはあるけど、やはり最初は定番のシュニッツェルだろうと注文しました。見た目は大きいけど、厚みはないしあっさりしているので、ペロリと食べてしまいました。
食事をしている最中にKさんから電話で呼び出し、「今楽譜屋さんの中古コーナーにハイドンの弦楽四重奏曲全集があるけど、興味ある?」ということなので、食事を中抜けしてドブリンガーにダッシュ。古いペータース版だけど、とても状態は良く資料としては面白いかも…というので買ってしまいました。表紙を開けると「我が最愛の夫の誕生日に、妻より。1927年」とサインが入ってました。80年前の楽譜でした。
この夜は演奏会には行かず、Kさん宅でカルテットの初見をして遊びました。曲はハイドンの「鳥」、「ラルゴ」、ツェムリンスキー、ベートーヴェンの16番。「鳥」とベートーヴェンは月末に聴く予定のアルバンベルク・カルテットの予習を兼ねてです。
◆4月25日《Orchester der Klang Verwaltung München》
着いた翌日から早速演奏会です。この日は、ムジークフェラインでミュンヘンから来たオーケストラのブルックナーを聴きました。できてまだ10年の若いオケです。曲は交響曲第4番とテ・デウム他。久しぶりのムジークフェラインでワクワクしてたのですが…、なんか音が飛んでこない。「まだ時差ボケかな?」と思いながら(実際そうとう眠かった)頑張って聴こうとしたのだけど、前半の「ロマンティック」で力尽きてしまい、後半は失礼してしまいました。どうも指揮者がこね繰り回しているような…。
まぁ、初日だし今後に期待しましょう。
演奏会後は、岡山&川崎さんとターフェルシュピッツを食べに行きました。
◆4月24日《出発》
やっと休み、降り番をとってウィーンに出発です。今回は特典航空券が取れたので、飛行機代分が浮きました。オイロ高のこのご時世、とても助かります。実質1オイロ=165〜70円だもんね。直行便のオーストリア航空は最近機材が新しくなったらしく、以前のエアバスからボーイング777に替わってました。ミドリや青の色使いが機内を明るくしてます。
今回は、もちろん演奏会を聴くのがメインですが、ヴァイオリンの師匠である岡山先生がウィーンにいて手ぐすねをひいて待っていました。ウィーンに着いたらすぐさまホイリゲに直行、TRUMER PILSというビールと白ワインで乾杯!豚肉の塊を目の前で切ってもらう豪快な料理やじゃがいも、ザワークラウトなど食べて、初日からどっぷりとウィーンの空気に浸かってます。
◆4月15日《新しい居酒屋発見》
忙しさにかまけて気がついたら半月以上も更新が途絶えてた。
今月は定期3連発、やっと2つ終わったところ。先週はハイドンの「校長先生」、今週はブラームス=シェーンベルクのピアノ四重奏曲とあまりやらない曲があった(指揮はバーメルト)。
そんな中、最近見つけた居酒屋に再び行ってみる。ジャズが絶えず流れている日本酒豊富の居酒屋。今日は嬉しいことにSapporoラガーのしかも中瓶があった。普段はキリンばかり飲んでるけど、Sapporoラガーだけは別。甘味と苦味のバランスが良くて美味いんだよねぇ。ただ、酒屋さんでも見つけることは難しい、というか見たことない。この日はつまみに新鮮なレバ刺し、牛筋の煮込み、コロッケなど食べた。1人でぷらっと入っても居心地がいい。しばらく通いそうな感じ。
ウィーンは4月に入ってほとんど雨が降ってないそうだ。とても4月とは思えない天気だそうで、日本から来た当初はウィーンの方が暑いくらいだった。今日も雲一つない晴天。王宮のそばを散歩して、ドブリンガーで楽譜を漁る。今回はウィンナ・ワルツのカルテット版を数曲、あまり知られていないデュオの譜面と一緒に購入した。しょっちゅう弾くわけではないけど、 ちょっとした余興で弾く時に今まではオケの楽譜から無理やりアレンジしたりしてたので、この手の楽譜はあると便利。
夜はコンツェルトハウスのモーツァルトザールで行われた、アルバン・ベルク弦楽四重奏団の演奏会(初日)を聞きに行く。チケットは早い段階で残席わずかだったので取れるかどうか心配だったが、Kさんが残り数席の中から取ってくれたのはなんと、ステージ上の下手側。モーツァルトザールはいわゆる小ホールなのでステージもそれほど広くないところに、上下両サイドに12席ずつ自由席で作られている。たまたま最前列に1席だけ空いていたので、せっかくだからシュルツに一番近い席に座ることにした。このホールは演奏者が上手側から出てくるので、ステージに登場する彼らを見ているとどうしても目が合ってしまう。ピヒラーの指揮で演奏したのは約1年ほど前か、覚えてるわけないよな…と思いながらも、じ〜っと見られたりするとドキドキした。
で、演奏は気合い満点!素晴らしかった。ハイドン「鳥」とベートーヴェン16番は何がしたいかが手に取るように判る演奏、難解なシェーンベルクもお見事。さすがです。ピヒラーの奔放さに下3声が揺るぎなく支える、特にシュルツとエルベンが職人のような存在感。カクシュカが亡くなってヴィオラは女性に代わったけど、もしカクシュカだったらより凄かったんだろうな。アンコールはハイドンの「騎士」から4楽章、皆さん血が騒いでました。
もう来シーズンで解散するというアルバン・ベルク、解散は残念だけど、聴くのはもしかしたらこれが最後かと思うと、思い出になる演奏が聴けて本当に良かった。
◆4月28日《散歩&ワインプローベ》
ベートーヴェンの散歩道、Beethovengangです。ここも毎回必ず来ます。小川が流れてて、 小鳥が鳴いてて、ブドウ畑もあって、 近くにホイリゲがたくさんあって、のんびり散歩するにはピッタリです。途中、ベンチで読書したりボーッとしたりするのもいいし、帰りがけにホイリゲで一杯飲むのも悪くない。ただ、この日はこの後にワイン・プローベという試飲会に行くことになっていたので、ワインは我慢して師匠の家へ向かいました。
師匠お勧めのワイナリーで試飲会、土曜日の昼さがりでテーブルはかなり埋まってます。本来のワイン・プローベは今日はお休みだそうで、直営のホイリゲでパンをつまみに順番に試飲。1/8リットルの小瓶(写真手前の醤油さしのような小さい瓶が1/8、隣の水が入っているのが1リットル)を4人で分けるので、一口ちょっとのちょうどいい量になります。味を徐々に重めにしていって、最後は赤まで合計10種類。これだけ飲んでも1人あたり300ml.くらいなので味がわからなくなることもありません。ここは当然直売もしてくれるので、気に入ったのを覚えておいて帰りがけに瓶でかって帰ることもできます。その方が、そこで飲むより安く手に入るし。結局6本、仕入れました。帰りの飛行機で割れないかどうか心配。
この日の夜はバイエルン放送響の演奏会、R.シュトラウスの「ツァラトゥストラ」、ワーグナーの「トリスタン」、バルトークの「マンダリン」の3曲、指揮はヤンソンス。ほとんど見えない座席だったけど、音が塊となって迫ってくる。やっぱりこれこれ、ヤンソンスの鳴らしっぷりが素晴らしい。最後のバルトークが一番良かったかな。アンコールはサービスたっぷりで3曲、R.シュトラウスの「薔薇の騎士」ワルツが聴けたのが嬉しかった。ミュンヘンもシュトラウスにはうるさいしね、説得力満点でした。
この日、一曲目に亡くなったロストロポーヴィチのためにグリークに「オーゼの死」が演奏された。
◆4月27日《お参り》
午前中に中央墓地へベートーヴェンのお墓参り、これも毎回恒例となってます。一番最初に来た時は、晴れてたのに急に土砂降りになって雷まで鳴って、エライ目に遭ったなぁ。今回はそんなこともなく、気持ちのいい天気でした。ここに来て、なんとなくエネルギーを貰って帰る、気持ちの問題なんだけど神聖な気分になります。この写真は音楽家達のお墓から少し離れたところにあるシェーンベルクのお墓です。
この日の夜は、Staatsoperで「エレクトラ」を聴きました。指揮はP.シュナイダー。これは良かった! オケも全開、 ウィーンのR.シュトラウスはやっぱりいい。
◆4月26日《まずはシュニッツェル》
今日はお昼にしずくいし夏の音楽祭でピアノを共演している鈴木理恵さんと 、理恵さんが探してくれたオーストリア料理のレストランで 打ち合わせを兼ねてランチです。いろいろ食べたいものはあるけど、やはり最初は定番のシュニッツェルだろうと注文しました。見た目は大きいけど、厚みはないしあっさりしているので、ペロリと食べてしまいました。
食事をしている最中にKさんから電話で呼び出し、「今楽譜屋さんの中古コーナーにハイドンの弦楽四重奏曲全集があるけど、興味ある?」ということなので、食事を中抜けしてドブリンガーにダッシュ。古いペータース版だけど、とても状態は良く資料としては面白いかも…というので買ってしまいました。表紙を開けると「我が最愛の夫の誕生日に、妻より。1927年」とサインが入ってました。80年前の楽譜でした。
この夜は演奏会には行かず、Kさん宅でカルテットの初見をして遊びました。曲はハイドンの「鳥」、「ラルゴ」、ツェムリンスキー、ベートーヴェンの16番。「鳥」とベートーヴェンは月末に聴く予定のアルバンベルク・カルテットの予習を兼ねてです。
◆4月25日《Orchester der Klang Verwaltung München》
着いた翌日から早速演奏会です。この日は、ムジークフェラインでミュンヘンから来たオーケストラのブルックナーを聴きました。できてまだ10年の若いオケです。曲は交響曲第4番とテ・デウム他。久しぶりのムジークフェラインでワクワクしてたのですが…、なんか音が飛んでこない。「まだ時差ボケかな?」と思いながら(実際そうとう眠かった)頑張って聴こうとしたのだけど、前半の「ロマンティック」で力尽きてしまい、後半は失礼してしまいました。どうも指揮者がこね繰り回しているような…。
まぁ、初日だし今後に期待しましょう。
演奏会後は、岡山&川崎さんとターフェルシュピッツを食べに行きました。
◆4月24日《出発》
やっと休み、降り番をとってウィーンに出発です。今回は特典航空券が取れたので、飛行機代分が浮きました。オイロ高のこのご時世、とても助かります。実質1オイロ=165〜70円だもんね。直行便のオーストリア航空は最近機材が新しくなったらしく、以前のエアバスからボーイング777に替わってました。ミドリや青の色使いが機内を明るくしてます。
今回は、もちろん演奏会を聴くのがメインですが、ヴァイオリンの師匠である岡山先生がウィーンにいて手ぐすねをひいて待っていました。ウィーンに着いたらすぐさまホイリゲに直行、TRUMER PILSというビールと白ワインで乾杯!豚肉の塊を目の前で切ってもらう豪快な料理やじゃがいも、ザワークラウトなど食べて、初日からどっぷりとウィーンの空気に浸かってます。
◆4月15日《新しい居酒屋発見》
忙しさにかまけて気がついたら半月以上も更新が途絶えてた。
今月は定期3連発、やっと2つ終わったところ。先週はハイドンの「校長先生」、今週はブラームス=シェーンベルクのピアノ四重奏曲とあまりやらない曲があった(指揮はバーメルト)。
そんな中、最近見つけた居酒屋に再び行ってみる。ジャズが絶えず流れている日本酒豊富の居酒屋。今日は嬉しいことにSapporoラガーのしかも中瓶があった。普段はキリンばかり飲んでるけど、Sapporoラガーだけは別。甘味と苦味のバランスが良くて美味いんだよねぇ。ただ、酒屋さんでも見つけることは難しい、というか見たことない。この日はつまみに新鮮なレバ刺し、牛筋の煮込み、コロッケなど食べた。1人でぷらっと入っても居心地がいい。しばらく通いそうな感じ。