過去のBlog 2011年1月

◆ベートーヴェンのトリオシリーズ2回目 1月26日

表参道のカワイサロンで、ピアニストの三宅麻美ちゃん、チェロの西山健一氏とベートーヴェンの室内楽シリーズ第2回目でした。


三宅麻美とN響メンバーによるベートーヴェン室内楽シリーズ vol.2
〜全ピアノ・トリオ、ヴァイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタ〜
2011年1月26日(水)カワイ表参道 コンサートサロン パウゼ 
ベートーヴェン:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第3番 変ホ長調 op.12-3
ベートーヴェン:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第7番 ハ短調 op.30-2
ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ第4番 op.102-1
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番 変ロ長調 op.11 「街の歌」

ピアノ・トリオ全7曲を1曲づつ入れ、そこに10曲のヴァイオリン・ソナタと5曲のチェロ・ソナタを組み合わせるこの企画、今回はヴァイオリン・ソナタが2曲、なかなかハードでした。
僕にとって第3番、第7番ともにウィーンに留学時に縁のある曲です。というのも、3番はコンセルヴァトリウムの入試で弾いた曲、7番はクリスティアン先生の第1回目のレッスンで第1小節目からこってり絞られた思い出の曲。もちろん、ベートーヴェンとウィーンは切っても切れない縁。
3番はまだ希望に満ちあふれていた頃に対して、7番はかの有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」を書いた頃の作品で、耳の病気に苦悩し、恐怖を振り払い、陽気に振る舞ってみたり、絶望してみたり、かつての楽しかった時を思い出してみたり、やっぱり強く生きていこうと決意したりと、昨日は勝手に想像しながら弾いていました。

チェロ・ソナタ第4番は、15分くらいのコンパクトさなのに、出だしのチェロからして 後期の雰囲気がプンプンする曲でした。
そしてメインのトリオは、ソナタを弾いた後、2人から3人になるだけでかなり気分的に楽になります。短く可愛らしい曲というのも、重いソナタの後にはちょうど良かったと思いました。

次回は926日を予定しています。

◆風邪ひいています 1月21日
久々の発熱で風邪ひいてから10日、未だ良くなりません。
熱は一日でほぼ下がったものの、今度は咳がとまらず腹筋が痛い。
のど飴の消費量がすごいです。

今週末は京都でチャリティコンサートに出演します。

★みやこフィルハーモニック チャリティコンサート
地には平和を〜阪神淡路大震災16周年祈念〜
2011年1月23日(日) 京都コンサートホール 大ホール 
午後2時30分開演
S
¥ 5,000- A席¥4,000- B¥ 3,000-
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 op.56a
ブラームス:悲歌 op.82
ブルックナー:ミサ曲第1番 ニ短調
楠敏也指揮  みやこフィルハーモニック 
チケット前売はチケットぴあ、または京都コンサートホールにて発売中。

世界の震災遺児のために、収益はあしなが基金へ寄付されます。
お近くの方は是非いらして下さい。

◆謹賀新年 1月4日
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

もう、4日かぁ。明日から仕事です。


年末はベートーヴェン交響曲全曲演奏会で年越し。巨匠マゼールの指揮でなかなか貴重な音楽体験をしました。楽譜は彼の持ち込み譜、やり慣れないボウイング、書き込みには最初は面食らいましたが、彼の説明と実際やってみて「なるほどなぁ」と納得させられました。マゼールがやるのならこれも有りかな、と。
個人的には、3番「英雄」がグッときました。
弾きながら、「ベートーヴェンって素晴らしい!」と心から感動、すさまじい説得力。
今回、1&2番、4&3番、6&5番、8&7番、そして9番という順序で演奏しましたが、7番の後、休憩をはさんで始まった9番、それまでの熱狂の世界から一転して苦悩の世界へ。7番8番を書き終えた後、9番が書かれるまでの間に何があったのだろう?そのあまりの落差にまた愕然としました。もがき苦しむ第1楽章、何かを振り払うかのような第2楽章とつかの間の安らぎのトリオ、現実からかけ離れたあの世の第3楽章、そして人間のあり方を悟っているかのような第4楽章。何だかわからないけどすごい説得力がありました。
体も痛い、手も痛い、頭もボーッとしてくるけど、最後の最後までエネルギーがどこからともなくわいてくるベートーヴェン、やはりただ者ではありません。

正月3が日は初詣でやら家族が集まっての食事やらで、楽器は持たずに体を休めました。本当は朝もゆっくり寝ていたかったけど、ウララちゃんには正月も関係なし、朝7時には起こされます。