2013年10月blog

◆10月27日 《ノリントン指揮C定期》
台風27&28号がもしかしたら直撃か、と思われた25&26日、NHKホールでC定期。台風も反れてくれた御陰で、交通機関もいつも通りで一安心。
ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調(Pf.ラルフ・フォークト)
ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調
のベートーヴェン・プロ。そして3曲とも基調がハ調でした(レオノーレ第3番はハ長調)。
今週は全曲乗り番。
ピアノ協奏曲はノリントン配置、蓋の外されたピアノが客席に対して縦向きに、その周りを弦楽器が放射状に囲むイレギュラーな並び方。3Pultはステージ上の一番客席寄りに、お客さんに対して背中を向けるような位置で演奏しました。
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(こんな感じ、この写真は去年のサントリーホールでのものです。)
先々週のサントリーホールでのソリスト、レヴィンは客席に顔を向けるように座ってましたが、今回フォークトは客席に背中を向けて(弾き振りするときの配置)で演奏していました。指揮者は管楽器の前、フォークトとノリントンのアイコンタクトでのやりとりが面白い。言葉がなくても通じ合う音楽って素敵です。
後半の交響曲第5番も「田園」と同様14型ベースの、所々弦楽器は8型になるスタイル。拍感、方向性がハッキリしているので停滞しないし、ストレスのない棒はとても好きです。
ノリントンから、たくさんヒントを貰いました。この後、ベートーヴェンのソナタをやるのに上手く活かせると良いなぁ。


◆10月20日 《ノリントン指揮A定期》
10月19日&20日はNHKホールでA定期でした。盛りだくさんなプログラム。しかし出番は「ピーター・グライムス」の1曲のみ。こんなこと、初めて。ブリテンはあまりやらない曲でしたが、良い曲だったなぁ。特にヴィオラから始まる3曲目のMoonlightは柔らかな響きがなんとも心地よく、ステージ上で聞き惚れてました。
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
ブリテン:ノクターン(ten.
ジェームズ・ギルクリスト
ブリテン:歌劇「ピーター・グライムス」より4つの海の間奏曲
ベートーヴェン:交響曲第8番
ロジャー・ノリントン指揮 NHK交響楽団


◆10月11日 《ノリントン指揮N響B定期》
9,10日はサントリーホールで定期演奏会でした。
グルックは10型、ピアノ協奏曲は8型、「田園」は管楽器が倍管の14型。
いつもステージぎりぎりまでセッティングされているサントリーホールも、今回はこんなにスペースがあります。
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序曲のセッティング)

ティンパニの入らないピアノ協奏曲第2番はロバート・レヴィンがソリスト。2番は昔、ピーター・ゼルキン?(記憶が定かでない)でやったような記憶があるけど、17〜8年前かな。
留学中にレヴィンの演奏を聴いたのを思い出しました。
あの時(2003年8月11日)もベートーヴェンだった。
フォルテピアノの大家がモダンのピアノを弾く…、関係ないのね。2楽章の美しさといったら、鳥肌ものでした。
カデンツァは即興演奏でリハーサル、GP、本番2日とも違う。さすが。ノリントンも1楽章が終わるやいなや、ブラボー&拍手してました。
終演後に楽屋に行ったらとても気さくな方で、10年前の演奏会のことや今日の即興演奏を話しして、「古い録音だね、でも気に入っているやつだ」と言いながらCDにサインも戴きました。

さて、後半は「田園」。14型とはいえ、所々弦楽器は8型や、第2楽章は全編10型に絞られる変則的なスタイル。そして表情のつけ方も独特。強拍に向かってのcresc.は当然となってきましたが、2楽章はあちこちに動物が現れてはモーモーメーメーやっているし、ハエ(蚊?)が飛んできてノリントンが叩く(2日目実演)とか、あの譜面からあれだけのアイディアを読み出すのだから、恐れ入ります。
第3楽章 「田舎の人々の楽しいつどい」、第4楽章 「雷と嵐」を経て第5楽章 Hirtengesang「牧歌 嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち」、分散和音だけのテーマなのになんて神々しいのでしょう。「いろいろなことがあったけど最後はやはり神への感謝なのだ」とベートーヴェンが言っているように感じます。
そしてノリントンの表情にも…気のせいかな。個人的にはキツイ本番だったけど、楽しいBeethovenでした。

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左がレヴィンのハイドン:ピアノ三重奏曲。右はノリントンの幻想交響曲、衝撃を受けたお気に入りの1枚です。ノリントンは幻想をエイジ・オブ・エンライントメント管と再録音したとか。


グルック(ワーグナー編):歌劇「アウリスのイフィゲニア」序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品19(ロバート・レヴィン,Pf.)
ベートーヴェン:交響曲 第6番 ヘ長調 作品68「田園」
ロジャー・ノリントン指揮 NHK交響楽団


◆10月1日 《弦交換》
今日から10月、早いもんです。9月もあっという間だった。
このところ、連日出歩いていて御無沙汰になりました。一昨日の日曜日はとあるアマオケの弦分奏のトレーナーに行ってきました。コンバスまで揃っている弦楽合奏を指揮するのはほんとに久しぶりで…指揮って疲れる。毎日4時間立ちっぱなしでリハーサルをやり通したブロムシュテットは、凄過ぎる。改めて思いました。

今日もN響のリハのあと、明後日3日にある、カワイ表参道サロンでのコンサートのリハーサルでした。ベートーヴェンのピアノトリオとヴァイオリン・ソナタ(そしてチェロ・ソナタも)全曲を7回にわけて演奏するシリーズも今回が最終回。どれもラスト・ナンバーの3曲です。10番は他の9曲と作曲時期も異なり異次元の世界を感じさせてくれますが、僕にとっても大好きで特別なソナタです。 ウィーンでクリスティアン先生のレッスンを受けたことを昨日のことのように思い出します。

練習後はコンサートに向けて、E線の弦交換。
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以前にも書きましたが、ソロ用楽器には未だにE線はDamian製の裸ガットを使ってます。一度使ったら止められない…。