過去のBlog 2010年9月

◆9月28日 《ベートーヴェンvol.1@カワイサロン》
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昨日は表参道にあるカワイサロンで、ピアノ三重奏曲を柱に新しく始めたベートーヴェン・シリーズの初日でした。
この企画はピアニストの三宅麻美ちゃんからの提案で、トリオにヴァイオリンとチェロのそれぞれのソナタを組み合わせるというものです。
第1回目はすべて1番。
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 op.12-1
チェロとピアノのためのソナタ第1番 op.5-1
休憩をはさんで
ピアノ三重奏曲第1番 op.1-1
でした。チェロはN響の西山健一くんです。

ピアノメーカーの主宰するサロンだけあって、置いてあるグランドピアノはかなり立派なもの。音量、表現の幅が大きいのでそれに負けないようにするのに必死。ソナタは落ち着かないうちに終わってしまいましたが、トリオは楽しく演奏できました。やっぱり立って弾くより座った方が気分がかなり違います σ(^_^Winking。1人さらし者になってる感じかな。目立つのが嬉しいのが普通の演奏家なんですが、どうも苦手。
それでも、個人的に今月の一大イベントが無事終わってホッとしています。次回は来年1月26日に「街の歌」などを予定。

今日はこれからN響いわき公演に出かけてきます。


◆9月16日 《ブラームスの1番》
昨日の続きです。
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今回の定期は1st.Vn.の5プルトで弾きました。この5プルトのパート譜背表紙には、ご覧のように演奏した日時と指揮者の名前が書かれています。先輩のどなたかが始めたそうですが、 一番古いもので84年なのでおそらくこの楽譜になってからの記録と思われます。もちろん、指揮者の持ち込み譜を使用したとき、書き忘れなどもあるので実際はもっといろんな指揮者と演奏しています。
よく見ると、自筆のものがいくつか。
スラトキン、バーメルト、ルイージなどなど。
5プルトというとステージ袖から出てくる指揮者が真っ先にみる譜面台。
この裏表紙を見て自ら書いてくれる人もいるわけです。

で、今回はせっかくなのでマリナーにお願いしました。喜んで書いて下さいました。それが昨日の写真です。


◆9月15日 《2011年開幕》
今シーズンはネヴィル・マリナーで開幕。
先週(10,11日@NHKホール)のベートーヴェン#7番、今週(15,16日@サントリー)のブラームス#1番と名曲中の名曲を見事に味わい深く捌いています。
見た目は怖いマリナー、でもお茶目な方のようで、
先週のGPが始まる前、廻りのメンバーと話しながら背中が痒くなったので掻いていたらなにやら指先に当たるものが…。振替えるとそこに指揮棒を持ったマリナーが僕の痒いところを手伝ってくれてました。
他にもアンサンブルが上手く合わないところがあると、指揮棒を指先で拭いてからやり直したり、チューニングが始まって慌てて入ってきた団員に向かって指揮棒をライフルに見立てて狙撃するフリをしたりと、とても86歳の爺さんには見えない若々しさ。
今回のリハーサルでは第4楽章の序奏のメロディのところで、
「これはブラームスがクララ宛の誕生日の手紙にしたためたメロディです」
と言ってましたが、その話をした日は9月13日。
その日こそクララ・シューマンの誕生日でした。
わざとかな?
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写真はマリナー直筆のサイン。なぜここにあるかは、明日のブログに。


◆9月6日 《
Libera! ブラームス+○○vol.2
昨日5日は今年2回目のLibera! Chamber Music Series。
ブラームスのソナタ第2番をメインに、ベートーヴェンの1番とシューマンのおとぎの絵本(ヴィオラとピアノ)のプログラムでした。

感想…、ブラームスの2番は難しい。短く簡潔なだけに、すべてに無駄がなく凝縮されているようだ。1番は遠回りしてじわじわと攻めてくるのに対し、2番はダイレクト。ちょっと気を許すと置いていかれてしまう気がしました。
でも、6年前にやったときより少しは理解できた部分が増えただけ、よしとしよう。

次回は11月に第3番とシューマンの1番を演奏します。
これは大変そうだ…。今から恐れおののいています。