2013年5月blog

◆5月27日 《ウィーンで見たもの》
今回の旅行では、Tabor strasse近くのホテル・イムラウアーに泊まりました。
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いくつかの建物をつなげて改装したみたいで、きれいで内装もモダンな作り。
部屋は屋根裏のようなつくりですが、スペースは十分。
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ついたての向こうにベッドがあります。

さて、ウィーンといえば
やっぱりここでしょう、ムジークフェライン。

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僕にとっての聖地です。

もう一つ、欠かせないのがベートーヴェンのお墓参り。
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始めてきた時は、晴天だったにもかかわらずお墓の前に着いた途端、雷ゴロゴロの稲妻ビカビカの嵐になりました。
その後はいい天気です。今回も晴天。

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そのとなりのシューベルトのお墓。

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シューベルトが亡くなった部屋はKettenbruecke gasseにあります。たまたま通りがかったので入ろうとしたけど、
週に2日しか開けてくれないのでなかなか入れません。

その向かいには、エーリヒ・クライバーの生まれた建物がありました。
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妹がドイツから遊びに来たので、ホイリゲにも足を伸ばしました。
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一軒じゃつまらないので、ホイリゲのはしご。

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2軒目はWieningerという酒蔵?、以前、ヴァイオリンの岡山先生が連れていってくださったお店です。
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この日はロンドンのサッカーの試合で、バイエルン・ミュンヘンが勝った日。


帰る前日、ホテル近くのアウガルテンを散歩。
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天気予報では悪いと言われていたわりに、晴天に恵まれました。ただ、寒かったけど。


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グラーベンから王宮を望む。
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王宮を抜けて、市役所が見えてきた。

リンクを歩いて、最後はモーツァルト像。
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そして帰国。
帰りも特典マイルでビジネスクラス。
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ウェルカムドリンク付き。
次はいつ乗れるのだろう…。またせっせとマイルをためるか。
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今回の旅行は半年ほど前から企画はしてたものの、今年に入って夫婦揃って体調不良が続いていたので行けるかどうかギリギリまで決まりませんでした。お医者さんにも「ヨーロッパ旅行は控えた方が…」と言われてたけど、アバド&ベルリン・フィルは聴きたいじゃない。直前の検診でもまぁまぁ回復してたので、検査結果が出るまでの間に行っちゃいました。帰ってからの検査結果も問題なしということで、とりあえず一安心。
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演奏会もたくさん聴けたし、これを糧にまた頑張ろう。



◆5月26日 《ウィーンで食べたもの》
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ウィーンといえばシュニッツェル。
緑の葉っぱは大好物のVogelsalat。

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そしてフリッターテン・ズッペ。牛骨ベースのあっさりスープ。

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ウィーンでこんなラーメンが恋しくなったら、迷わずここへ。食林閣のJ2、鶏肉入りヌードル・スープ。

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カフェで休憩。 泡立ち牛乳の入ったコーヒー、メランジェ。

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ビールは欠かせません。

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川魚を揚げたやつ。

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烏賊リングフライ。

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ラム肉のトマト煮込み。意外とクセがなく食べられました。

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シュニッツェルと並んで外せないのが、ターフェルシュピッツ。
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このように鍋で煮込んだ状態で、運ばれてきます。

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グーヤシュも捨てがたい。サワークリームが添えてあるのはハンガリー風。

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最後の夜はタイ料理でした。



◆5月26日 《演奏会2つ》
日曜日、ムジークフェラインでは朝11時から演奏会がやっている。午後4時からのトンキュンストラー管の演奏会と7時半からのティーレマン&ドレスデン・シュターツカペレの演奏会をはしご。
まずはトンキュンストラー管。
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16:00pm ムジークフェライン GS
Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
指揮はミカエル・ユロフスキ。

グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
ヴァディム・グルーズマン,独奏
ムソルグスキー:「展覧会の絵」
開演ギリギリにホールに着いたので、立ち席で鑑賞。屋根かぶりなのでバランスは仕方ないかなぁ…と思っていたら、グルーズマンの音はビンビンに飛んできました。さすがストラド!オケが遠慮しているわけではなく弓もかなり使って弾いているけど、ソリストの音はそれを上回って聴こえてきます。細かい音符もちゃんと聴こえる。そんなもんなんです。オケが無理に落とさなくても、それだけの腕と楽器を持ったソリストの音は聴こえる。逆にオケとソリストの絡みが面白かった。
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展覧会が盛大に終わってお終いかと思ったら、指揮者が「今シーズン最後のムジークフェラインでの演奏会なのでアンコールを」とスピーチ、そして始まったのが
*ニコライ:「ウィンザー」序曲
このアンコールが…、涙チョチョ切れもンの演奏でした。血ですね。心から共感していないとこのようにはなりません。これが聞けただけで大満足。

そして夜は今回最後のイベント、ティーレマン。

19:30pm ムジークフェラインGS
Sächsische Staatskapelle Dresden
Christian Thielemann
ヨハン・ボータ, テノール

リヒャルト・ワーグナー
《さまよえるオランダ人》序曲
「ファウスト序曲」(1855年版)
《リエンツィ》よりリエンツィの祈り「全能の父」
《リエンツィ》序曲
《ローエングリン》より第1幕への前奏曲
《ローエングリン》よりグラール語り「遥かな国に」
ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ
オーケストラのための《フラテルニテ》(1999)
リヒャルト・ワーグナー
《タンホイザー》より「ローマ語り」
《タンホイザー》序曲

ティーレマン、エグイ!でも、最高!
こちらも凄かった。いつも彼の演奏を聴くたびに感じる「最初から最後まで全てコントロールされている感」、手綱の〆具合が絶妙。勿論、オケだけでなく聴衆の首根っこまで捕らえている。
現代曲も上手いオケが演奏すると美しい作品に聴こえるのね。

またテノールのボータの一声でしびれました。「場面が目に浮かんできた」、うちの奥さんの感想です。
そして最後にタンホイザーをもってこないで〜。

オケが去った後も4回も呼び戻されたティーレマン。
大人気になるのもうなずける説得力でした。





◆5月23日 《演奏会3つ》
今日はクリスチャン先生の門下生の発表会の前に、ホッホシューレでヴィオラのやはり発表会を聞き、夜はコンツェルトハウスでハーゲンカルテットのベートーヴェン・プロのはしご。
Violamatinee
am 23.05.2013  Studierende von Wolfgang Klos
Zeit & Ort der Veranstaltung
23.05. von 12:30 bis 14:30 Seilerstätte, Bauteil A/Festsaal Seilerstätte 26 1010 Wien


ホッホシューレとコンセルはほぼ隣、2時半頃Violaの演奏会を抜け出し、コンセルに移動。


Do, 23.05.2013, 15:00 Uhr
Vortragsnachmittag Violine -Studierende von Thomas ChristianP5230007
会場のアントン・デル・モータザール、僕の入試の試験会場でした。きれいになってました。
先生にお会いし、たっぷり2時間演奏を楽しみ、興味深い発表会でした。日本人の生徒も2人、頑張ってました。

そして夜は、本日のメイン、ハーゲン・カルテットのベートーヴェン・シリーズ。
op.18-2, op.18-4, op.131の3曲をモーツァルトザールの舞台上、カルテットの後ろで聴きました。

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時差ボケ、吹っ飛びました。2番の出だしからノックアウト。おそらく史上最速の4番、それでいて濃厚。
14番は楽章間の切れ目がない難曲、太い筆で一気に書き上げたようでいて、イ長調のヴァリエーションの繊細なこと。
去年のモーツァルトもすごかったけど、ベートーヴェンも完全に彼らの血になっているんだなぁと実感しました。
充実した一日になりました。
終演後は、会場でばったり再会したウィーンに留学中のN響の矢津くんと、ビールを飲みに行きました。元気そうで何より。






◆5月22日 《ウィーンへ》
ベルリンから飛行機で1時間20分、ウィーンへ到着。この日はStaatsoperで「神々の黄昏」が上演されるのだが、チケットは早々に完売。街中のチケット屋さんを覗いてみたが残券もなし。まだ時差も残っていたので、この日は早めの夕飯を食べて…おっとその前にクリスチャン先生に連絡をしなければ。緊張しながら携帯に電話、「後で掛けなおす」ガチャン!ものの3秒で終わり。後では一体いつなのか、それとも「後で掛けてくれ」だったのか、後で掛けてくれ、ならどの位後が良いのか、いろいろ迷う。それから数時間経ってもう一度掛けてみると、後ろでチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が流れるなか、「今リハーサル中なので後で掛ける」とまた一言で切られる。今回は10秒ほどだった。またしばらくかかってこないだろうと高を括ってたら、知らぬ間に先生から留守電が入っていた。
恐る恐る聞き直す。
非常に丁寧なお言葉(ドイツ語)。
(なになに、明日3時に門下生の発表会があり、朝からリハーサルがあるので…、3時にコンセルのホールから…)
聴き取れるところと理解できないところが半々、結局のところ3時に来いなのか、3時前に来いなのか、そもそも3時で間違いないのか、10回近く聞き直すがどうも心もとない。とりあえずコンセルのホームページに何か情報があるだろうと見てみたら、ありました。

Do, 23.05.2013, 15:00 Uhr
Vortragsnachmittag Violine -Studierende von Thomas Christian
Infomaterial
Programm
 
Termin
Do, 23.05.2013, 15:00 Uhr
Veranstaltungsort
Konservatorium Wien Privatuniversität,
Anton-Dermota-Saal
Johannesgasse 4a
1010 Wien
Kartenpreise
Eintritt frei

プログラムを見るとピアニスト千津ちゃんが伴奏をするので、このことを聞いて見たところ、やっぱり3時に来いということらしいことが判明。これで安心してご飯が食べられる。




◆5月21日 《ベルリン・フィル》
今回泊まったホテルはBestwestern President Berlin。
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10年前にも泊まったことがあるホテルで、その時は違う名前でした。Booking.comで朝食付き99€。時差ボケなので毎朝早起きして、しっかり朝食を食べました。クロワッサンとジャムの組み合わせが最高でした。
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昼間はシャルロッテンブルク城を見学。
中は写真撮影禁止なので、庭の写真を。まぁ、広いこと。宮殿の中をたっぷり2時間、その後庭をぐるっと一回り。
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いったんホテルに戻ってから、ベルリン最大の目的、ベルリン・フィルの演奏会に出かけました。
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ポスターには完売の文字。

クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィル 
Deborah York, Sop.
Stella Doufexis, Mezzosop.
バイエルン放送の女性合唱団
メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」抜粋
ベルリオーズ:幻想交響曲

幻想交響曲がこんなに良い曲だったとは!
何度も弾いているけど、初めての感覚。
メンデルスゾーンは以前、ジルベスターでもやっていた曲、CDにもなっている。冒頭の木管のアンサンブルの美しいこと、パユすごかった。それと2人のソリストとバイエルン放送の女性合唱も柔らかく軽やかでとても心地よい。
どこのパートに目を向けても(耳を傾けても)音楽が湧き上がって聴こえてくる、当たり前のようでなかなかできることではない。これが世界のベルリン・フィルかぁ。
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終演後は会場総立ち、オケが掃けた後もアバド一人呼び出されていました。


◆5月19日 《ベルリン》
18日のN響定期を終えて徹夜で荷造り、19日のオーストリア航空でウィーン経由ベルリンに入りました。
オーストリア航空は機材はB777-200で変わりないですが、座席が最近新しくなったようで、キレイになっていました。
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今回は特典マイルを使ってビジネスクラスを予約しました。

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ベルリンでのお目当てはアバド指揮のベルリン・フィルを聴くことと、一昨年ベルリンで演奏した時にお世話になったドイツ人夫婦にお会いすること。空港までご夫妻が迎えにきてくれました。
飛行機でも3時間くらいしか寝られなかったので意識は朦朧としながらも、早速ベルリンのビールで乾杯。サマータイムになっているので、9時ごろにゆっくり日が暮れていきます。写真は夜10時頃のブランデンブルク門。


◆5月17日 《フェドセーエフ指揮ロシアン・プロ》
NHKホールでN響定期、初登場フェドセーエフ指揮のロシアン・プログラム。
(先週は尾高さんでイギリス・プログラムだった。)
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番
チャイコフスキー:弦楽セレナーデ
ボロディン:イーゴリ公より序曲&ダッタン人の踊り
フェドセーエフは連日、細かいニュアンスまでこだわり、どちらかというと抑制された中に美しさを求めるアプローチ。「ダッタン人の踊り」でも勢いでイってしまいたいところをグッと堪えたところに儚さが浮かび上がって、これまた素敵でしたが、弾く方は細かくコントロールしなければいかず、最後まで気が抜けない、シンドかったぁ。

今日は飲みに行かず大人しく家に帰って、ネットラジオをまったり聴きながら酒をチビチビやってます。
それにしても、世界には知らない曲がたくさんあるもんだ。Fescaの序曲に、Valledorのオペラ、Diabelliのギターソナタ…


◆5月9日 《ディートリヒのヴァイオリン協奏曲》
今日も定期の練習しています。ウォルトンはやはり難しい。それとW=ウィリアムズのチューバ協奏曲、これも和調のメロディながら弾きにくい。今日はあたふたしたまま終わりました。
自宅で復習し終え、ネット・ラジオを聴いていたら聴いたことのないヴァイオリン協奏曲が流れていました。調性もちゃんとあって聴きやすいけれども、美しいメロディよりは音階とアルペジオと和音の連続、連続…。調べてみたところ
Dietrich, Albert (1829-1908)
Violinkonzert d-Moll, op. 30
Oldenburgisches Staatsorchester
Kufferath, Elisabeth (Violine)
Leitung: Rumpf, Alexander

だそうで、ディートリヒといえばシューマン、ブラームスとともに「FAEソナタ」を合作した人。名前は聞いたことあるけど、作品を聞くのは初めて。でも、名前を聞いて納得、シューマンのヴァイオリン協奏曲に似ている。無駄に難しい音形は、ソックリです。この作品、ヨアヒムに献呈されたそうですが、ヨアヒムは初演しなかったとか。わかる気がする。
譜読みするの大変だな、したくない。


◆5月7日 《ゴールデンウィーク終わり、譜読み中》
昨日でGWが終わりました。といっても休みの日にリハ&本番があり、都内に行くのに交通が空いているのと、5月4日に軽井沢の大賀ホールに行った際、車の多さにGWを感じましたが、あとは普段と同じような生活でした。
それよりももう5月、今年になってから日が経つのが早い。特に2〜4月は病院に行ったり、体調を崩したりで、バタバタしたまま過ぎていきました。
今月のN響定期は尾高さんの指揮でウォルトンの交響曲第1番(第2番ってやることはあるのだろうか…)、エルガー、ディーリアス、W=ウィリアムズと馴染みの無いイギリス物特集。譜読みが大変です。やってもやっても頭に入りません。現実逃避してblog書いてます…。


◆5月1日 《今年のしずくいし夏の音楽祭、準備中》
今年9回目になるしずくいし夏の音楽祭の準備も着々と進んでいます。チラシの発注も終わり、プログラムもほぼ決定したので、
音楽祭のサイトにupしました。今年は盛岡出身のピアニスト森知英さんと、同じく盛岡出身のソプラノ鈴木たたえさんが出演します。プログラムもシューマンを中心に、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、ブラームス、日本の有名な歌曲と多彩なものになりました。いまから楽しみにしています。