2013年3月blog
3月26日 《マイスタージンガー練習中》
今年の東京・春・音楽祭はワーグナーの「マイスタージンガー」、もちろん全曲です。
休憩を入れると6時間になる大曲なので、リハーサルも長時間とってあり、4日かけて全曲をオケだけで練習。その後、歌が入ってもう1回、そしてホールで通しリハーサル、GP、そして本番となります。
指揮はセヴァスティアン・ヴァイグレ、彼は15年ほど前N響定期に振りに来ていますが、それ以来です。
そして素晴らしい棒です。
スコアがすべて頭に入っていて、すべての歌のパートを歌いながらリハーサルしてくれます。棒は無駄のない動きで、テンポのちょっとした変わり目や強弱、ニュアンスを的確に見せてくれるので、初めて弾くのに止まらず弾ける。棒をみていれば安心。指揮棒でいろいろ表情、指示がだせるのでいちいち止める必要もなく、その分効率良くリハーサルが進む。不思議なもんで、1回目に上手くいかなかった所も弾き手側が覚えてしまう(記憶に刻まれる)ので、次は注意するし上手く行くようになる。これがいちいち止めて言葉で説明されていたら…、こんな長大な作品、全部覚えきれません。
去年のアダム・フィッシャーも素晴らしかったけど、本当の意味でワーグナーが振れる指揮者は、才能と技術の両方を持ち合わせた、ごく限られた人だけなんだなぁと実感しました。
練習場近くの桜は満開です。
3月20日 《成田先生退官記念コンサート》
誕生日の今日は、芸大の英語の成田先生の退官記念コンサートに出演してきました。
上野公園の桜は8分咲きです。もうすぐ見ごろです。
そしてコンサート(最終講義)は心温まるものでした。英語の先生なのに自作のミュージカルをメインに、講義室ではなく芸大の奏楽堂で、しかも満員のお客様。なんとも言えない、ホントに素晴らしい感動的な舞台でした。
開演前の客席。良いホールだなぁ。
その成田先生から出演者全員に、漆酒器のプレゼント。忘れられない誕生日になりました。
3月7日 《東京芸術劇場》
N響は都民芸術フェスティバル公演で、池袋にある東京芸術劇場で本番でした。
N響は普段NHKホールやサントリーホールが多く、芸劇は年に1度くるか来ないかのホールです。
最近改装リニューアルしたそうですが、前とどう変わったかあまりわかりません。それよりも楽屋に繋がるエレベーターが2基から大型の1基に減ってしまったため、行ってしまった後は戻ってくるまで待たねばならず、時間が倍かかるようになりました。またスピードも遅くなりました。不便です。
演奏会はまだ28歳という若手ピチピチの指揮者ディエゴ・マテウスが初登場。ベネズエラ出身だそうで、今話題のシモン・ボリバル・ユース管とともにベネズエラの音楽文化の高さを感じます。アバドのアシスタントなのかな、振り方はアバドとソックリです。
そしてプロコフィエフの独奏は1971年生まれ(なんと僕と同い年、この差はなんだ)のギル・シャハムがファンタジー溢れる演奏で楽しませてくれます。こんなにいろんなアイディアがあるのね、と感心。
このプログラムで宮崎(3月9日)大分(3月10日)博多(3月11日)と演奏旅行です。
コダーイ:ガランタ舞曲
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 (独奏=ギル・シャハム)
チャイコフスキー:交響曲第4番
ディエゴ・マテウス指揮N響 東京芸術劇場
3月3日 《シューベルトの五重奏曲》
昨日2日は茅ヶ崎で、元N響ヴァイオリン奏者の清水さんが主宰される音楽教室のサロンコンサートでした。
こじんまりしたホールです。雫石のラ・ラ・ガーデンもこのくらいの距離感。すぐ目の前で聴かれている怖さもありますが、一緒に音楽を作っている感じがするので好きです。昨日も客席からのエネルギーをビンビン感じました。
だから盛り上がるのかも。
シューベルトの弦楽五重奏曲は今回初めて勉強しました。シューベルト最晩年の作品で1828年夏に書き出し、9月ごろ完成、その年の11月19日に31歳で亡くなっています。途中何度もあの世が見える瞬間があり、それが何とも美しい世界へと連れて行ってくれました。それが感じられただけでも幸せ。
技術的には今後の課題も…。
前半では硬かった体も徐々にほぐれ、後半のシューベルトは余分な力が抜けていい感じで進み…それが逆に疲れるにしたがって力が入らなくなってくる…。一度抜けてしまうと次にいれようと思っても力むだけで逆効果。長い曲を最後まで持たせて弾ききるというのは、なんとも難しい。
清水音楽工房 第3回定期演奏会
日時/2013年3月2日(土) 14:00開演
会場/MKホール (茅ヶ崎)
モーツァルト:弦楽四重奏曲 ト長調 K.387
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956
林智之,清水謙二,Vn. 松実健太,Va. ルドヴィート・カンタ,清水彩智,Vc.
司会:鰻家森丸
シューベルトをウチでさらっている時、ウララは足下で大人しく寝てました。
今年の東京・春・音楽祭はワーグナーの「マイスタージンガー」、もちろん全曲です。
休憩を入れると6時間になる大曲なので、リハーサルも長時間とってあり、4日かけて全曲をオケだけで練習。その後、歌が入ってもう1回、そしてホールで通しリハーサル、GP、そして本番となります。
指揮はセヴァスティアン・ヴァイグレ、彼は15年ほど前N響定期に振りに来ていますが、それ以来です。
そして素晴らしい棒です。
スコアがすべて頭に入っていて、すべての歌のパートを歌いながらリハーサルしてくれます。棒は無駄のない動きで、テンポのちょっとした変わり目や強弱、ニュアンスを的確に見せてくれるので、初めて弾くのに止まらず弾ける。棒をみていれば安心。指揮棒でいろいろ表情、指示がだせるのでいちいち止める必要もなく、その分効率良くリハーサルが進む。不思議なもんで、1回目に上手くいかなかった所も弾き手側が覚えてしまう(記憶に刻まれる)ので、次は注意するし上手く行くようになる。これがいちいち止めて言葉で説明されていたら…、こんな長大な作品、全部覚えきれません。
去年のアダム・フィッシャーも素晴らしかったけど、本当の意味でワーグナーが振れる指揮者は、才能と技術の両方を持ち合わせた、ごく限られた人だけなんだなぁと実感しました。
練習場近くの桜は満開です。
3月20日 《成田先生退官記念コンサート》
誕生日の今日は、芸大の英語の成田先生の退官記念コンサートに出演してきました。
上野公園の桜は8分咲きです。もうすぐ見ごろです。
そしてコンサート(最終講義)は心温まるものでした。英語の先生なのに自作のミュージカルをメインに、講義室ではなく芸大の奏楽堂で、しかも満員のお客様。なんとも言えない、ホントに素晴らしい感動的な舞台でした。
開演前の客席。良いホールだなぁ。
その成田先生から出演者全員に、漆酒器のプレゼント。忘れられない誕生日になりました。
3月7日 《東京芸術劇場》
N響は都民芸術フェスティバル公演で、池袋にある東京芸術劇場で本番でした。
N響は普段NHKホールやサントリーホールが多く、芸劇は年に1度くるか来ないかのホールです。
最近改装リニューアルしたそうですが、前とどう変わったかあまりわかりません。それよりも楽屋に繋がるエレベーターが2基から大型の1基に減ってしまったため、行ってしまった後は戻ってくるまで待たねばならず、時間が倍かかるようになりました。またスピードも遅くなりました。不便です。
演奏会はまだ28歳という若手ピチピチの指揮者ディエゴ・マテウスが初登場。ベネズエラ出身だそうで、今話題のシモン・ボリバル・ユース管とともにベネズエラの音楽文化の高さを感じます。アバドのアシスタントなのかな、振り方はアバドとソックリです。
そしてプロコフィエフの独奏は1971年生まれ(なんと僕と同い年、この差はなんだ)のギル・シャハムがファンタジー溢れる演奏で楽しませてくれます。こんなにいろんなアイディアがあるのね、と感心。
このプログラムで宮崎(3月9日)大分(3月10日)博多(3月11日)と演奏旅行です。
コダーイ:ガランタ舞曲
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 (独奏=ギル・シャハム)
チャイコフスキー:交響曲第4番
ディエゴ・マテウス指揮N響 東京芸術劇場
3月3日 《シューベルトの五重奏曲》
昨日2日は茅ヶ崎で、元N響ヴァイオリン奏者の清水さんが主宰される音楽教室のサロンコンサートでした。
こじんまりしたホールです。雫石のラ・ラ・ガーデンもこのくらいの距離感。すぐ目の前で聴かれている怖さもありますが、一緒に音楽を作っている感じがするので好きです。昨日も客席からのエネルギーをビンビン感じました。
だから盛り上がるのかも。
シューベルトの弦楽五重奏曲は今回初めて勉強しました。シューベルト最晩年の作品で1828年夏に書き出し、9月ごろ完成、その年の11月19日に31歳で亡くなっています。途中何度もあの世が見える瞬間があり、それが何とも美しい世界へと連れて行ってくれました。それが感じられただけでも幸せ。
技術的には今後の課題も…。
前半では硬かった体も徐々にほぐれ、後半のシューベルトは余分な力が抜けていい感じで進み…それが逆に疲れるにしたがって力が入らなくなってくる…。一度抜けてしまうと次にいれようと思っても力むだけで逆効果。長い曲を最後まで持たせて弾ききるというのは、なんとも難しい。
清水音楽工房 第3回定期演奏会
日時/2013年3月2日(土) 14:00開演
会場/MKホール (茅ヶ崎)
モーツァルト:弦楽四重奏曲 ト長調 K.387
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956
林智之,清水謙二,Vn. 松実健太,Va. ルドヴィート・カンタ,清水彩智,Vc.
司会:鰻家森丸
シューベルトをウチでさらっている時、ウララは足下で大人しく寝てました。