過去のBlog 2010年12月

◆12月31日 《2010年をふり返って》
今年も今日で終わりです。早かった。
特に9月以降はあっという間に過ぎていった感じがします。
N響で印象に残ったのはビシュコフのマーラー5番、マリナーのベートーヴェン7番、ブロムシュテットのブルックナー5番、サンティの「アイーダ」。それにデュトワ。デュトワは方向がハッキリしている。

個人的には、Libera! Chamber Music Seriesでブラームスのソナタ全曲を弾けたこと、しずくいし夏の音楽祭も6回目、シューマンやブラームスを弾いてて何度となく幸せな気分になれた。ラ・ラ・ガーデンホールには音楽に夢中にさせる何かがある気がします。それとピアニストの三宅麻美ちゃんの企画で新たに始まった、カワイサロンのベートーヴェンのソナタとピアノ三重奏曲全曲のシリーズ。トリオは全部やってみたかったし、ソナタは2回目になるので、前回とはまた違ったものが見えてくるのではないかと楽しみにしています。

生活面ではウララちゃんが10月からウチに来て、毎朝起こされるので、規則正しい生活になったこと。朝7時前になると自然と目が覚める。脚で首を掻く音が聞こえると、もう朝か。ただ、休みの日くらいはゆっくり寝ていたい、でも仔犬は容赦ない。今も横で骨を齧ってます。
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あとは、テレビをあまり見なくなったなぁ。朝起きてから以前は民放のテレビをつけていたが、NHK総合に変わり、今はNHKラジオになりました。
テレビより時間がゆっくり使える気がします。

ざっと振り返ったこの1年、やっぱりあっという間。
今日が大晦日ってのも不思議な感じ。今日はこれからベートーヴェンの交響曲全曲演奏会に行ってきます。今回はマゼール指揮です。さすがです。


◆12月27日 《リリンク指揮第九》
今年も第9でN響の仕事納めでした。

今回はバッハの権威、リリンクの指揮でした。
個人的にはとても楽しみにしていましたが、練習中は「?」「これでいいの?」と不安になることが多かった。
それでも、本番で見せる表情には日によって違うものの何か迫ってくるものがあり、終わってみれば傷はあったものの楽しい本番でした。
特に今日サントリーホールでやった演奏は、好きです。
ホールの善し悪しもかなり演奏に影響します。今日は本当に弾きやすかった。いろんなパートの音がまとまって聴こえてきました。
それに比べると、NHKホールは聴こえて弾いているつもりでも、かたまりとして聴こえてこないのですね。音がステージ上で散らばってしまう。
分離が良いといえば聞こえはいいけど、隙間を埋めてくれる音がない。あっても聴こえない。
音楽って隙間にある何かがどの位あるかで、印象は全然違ってくるのに。

リリンクは素晴らしい隙間を持っている音楽家でした。


◆12月16日 《ショスタコーヴィチの8番》
う〜ん、疲れた。

どうも8番は馴染めない。去年やった11番はグッと来るものがあったのだが、8番は心と体がバタバタしたまま終わってしまった。



12月15日 《ショパンの1番》
昨日は成城学園でピアニスト田村響くんのショパンリサイタル。後半がピアノ協奏曲第1番のカルテット伴奏版で、いっしょに演奏してきました。
ショパンは弦楽器にとって縁遠い人で、興味がなかったけど、今年はシューマンと同じ生誕200周年で、亡くなったのは39歳。ちょうど僕は現在39歳、凡人で良かった。

普段はオケで伴奏する曲も、ピアノ五重奏になると遠慮は無用。何より近くでピアニストの息づかいが感じられるのがいい。音量ではオケには負けるけど、一体感は結構イケてたのではないでしょうか。淡い色合いが移りゆく様は水彩画のような柔らかさを感じさせる。やはりショパンも天才でした。



12月15日 《お薦めの書籍》

最近、音楽関係の書物にハマってます。
今回はその中からお勧めの一冊、
「正しい楽譜の読み方」
バッハからシューベルトまで
〜ウィーン音楽大学インゴマー・ライナー教授の講義ノート〜
大島富士子著  現代ギター社刊

その名の通り、バロックから古典派に至る作品の楽譜の読み方です。
この本は半年ほど前に、知人から薦められて手に入れました。
内容は、バロック時代の数々の舞曲のテンポ設定や解釈の仕方、装飾音の入れ方、などなど。時代と共に移ってゆく奏法の違いを、当時の文献と照らし合わせながら最良の方法を提示してくれます。
ここに書いてあることをちょっと意識するだけで、弾き慣れていた曲も新しい光が当たって活き活きして聴こえるのは、けっして演奏者だけではないでしょう。
個人的にモーツァルトの演奏法についてとても興味があるので、あのシンプルな楽譜から彼の意図したであろう音楽を読み取るヒントを与えてくれるこの本は、なくてはならない物になりそうです。


◆12月6日 《犬の登録》
ウララちゃんは2キロくらいになりました。うちに来た時が
900gだったので、倍の重さ。大きくなりました。
そして今日は、ウララちゃんの登録を済ませてきました。
さいたま市のサイトで書式をダウンロードし、記入して区役所に提出。登録料3000円を支払って、数分で終了。鑑札と玄関に張るシールをいただきました。
この登録は生後3ヶ月を過ぎた犬に義務づけられているそうで、この登録によって毎年葉書が送られてきて、狂犬病の予防接種も受けられるようになります。ウララちゃんは8月生まれなので、今年度の狂犬病予防接種はまだ受けていません。3回目のワクチン接種が先月だったので、今月は狂犬病の予防接種を受けに行こうかと考えています。
ワクチン接種を受けると、怪獣のようなウララちゃんもその日は薬が効いてしんどいのかジッとしていました。あんな小さな体に良く効く薬を打つのはかわいそうな気もしますが、後のことを考えるとしておかないと。


◆12月4日 《アルベリ弦楽四重奏団演奏会》
昨日はアルベリ弦楽四重奏団の演奏会でした。
会場はかつしかシンフォニーヒルズ・アイリスホール。ここで演奏するのは10年ぶりくらいでしょうか。200名くらいの響きの良いホールです。 ベートーヴェンの全曲演奏会を終えて、昨年はメンデルスゾーンop.44-1op.81、今年はシューベルト「断章」&ブラームスの2番、とロマン派の作品を取り上げています。
初めて演奏したブラームスは、最初はどこがいいのかさっぱりわからなかったのですが、解説やブラームスに関する本を読んだり、楽譜を見ているうちにだんだんと理解できるようになり、本番が一番楽しく演奏できました。しかし、やはりブラームスの響きは交響的で幅広く、弦楽器4本で演奏するには無理があるように感じます。もうあと1人、2人足して欲しい、そうすればもっと楽になるのにと思いました。
アンコールはシューベルトの「断章」の続き、未完の第2楽章とシューマンのピアノ曲「暁の歌」op.133から1曲目の弦楽四重奏編曲版を演奏しました。
未完の第2楽章はほんとうに未完成で、途中で伴奏がなくなり、第1ヴァイオリンだけが数小節続けたところで終わり。普通は演奏しませんが、こんな曲もアルベリ弦楽四重奏団は演奏します。
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これでブラームス月間は終了。

年末に向けて猛ダッシュです。