2006年5月〜9月の旧酔っ払いの戯言









9.25 24日は地元さいたまで年2回の演奏会を目標にしている彩弦楽四重奏団の第1回目の演奏会。曲はモーツァルト:「狩り」、ベートーヴェンとシューマンの1 番の3曲。レストランの空き時間にセッティングから演奏までしなければならないので朝9時半からGPを開始、カルテットだけの演奏会は久しぶりなので不安 も多くリハを軽く流すことが出来ず気がついたらあっという間に2時間が経過してランチタイムになってしまった。昼食をとってから本番まではコンディション 作りの時間。いつも本番前は横になって寝るようにしている。ぐっすり熟睡はあまりしないが、ウツラウツラ夢を見る程度でもスッキリするしリラックスも出来 る。 1曲目にモーツァルトやハイドン、それから徐々にロマン派やベートーヴェンの作品というのはよくあるプログラミングだが、モーツァルトをサラッとなんて ウソ。神経は使うし、音楽の密度も濃い。今回はそれに続けてベートーヴェンの1番を演奏したので、これまた違った濃密度で最後はバテバテになってしまっ た。前半を終えた時点で75分も経ってしまい、後半のシューマンは体がいうことを聞かない状態。ただ本番が一番楽しく演奏できたのがなによりも嬉しい。カ ルテットはテーブルや椅子の脚と同じで、どこか1本がちょっと短かったり長かったりするだけでガタガタぐらついてしまう。トリオだと多少バラバラでも形に なったりするのが面白い。次回は来年4月ごろを計画中。
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9.23 古いMacを使い続けているうちに日進月歩のコンピュータ世界から完全に取り残され、浦島太郎状態。そんななか自宅のインターネット環境を改善しようと数 日前からネット・ショップやらで目ぼしい機種を選定し、ビックカメラで安売りしてたブロードバンド・ルータを買ってきた。「本当にこの機種で繋げるのだろ うか?」と心配したが設定も簡単に出来たし、使ってみて複数台のMacで同時にインターネットに繋ぐことが出来る、しかも高速!なんて快適。今までは ちょっと重めの写真画像があると数分かけて受信していた、なんて無駄だったのだろう。用もないのにすぐインターネットに接続して遊んでいる。
ここ最近、ぐっと秋らしい天気になった。今夜も彩弦楽四重奏団のリハーサルをした帰り、車の温度計は 外気温13℃と表示していた。この表示が必ずしも正確とは言えないが、車のエアコンが暖房運転に切り替わっていたのは徐々に冬に近づいている証だろう。 ヨーロッパは秋が短く、ぐっと寒くなっているんだろうなあ。ウィーンに向けて出発したのは4年前の昨日。部屋から見た落ち葉の山が今でも目に残っている。

9.21 24日の彩弦楽四重奏団第1回公演に向けて連日リハーサルを行っている。今日は主にシューマンの1番を練習し、残りの時間でベートーヴェンの1番をやっ た。夜に合わせをすることが多いので、終わってから夕食をとることになる。この前の合わせ後は閉店間際の山浦食堂に駆け込んで食べさせてもらったが、今日 はその山浦食堂が定休日なので昼間にスーパーに買い物に行った。刺し身が食べたかったので、ちょっと遠出をして買いだし。ここのスーパーは品質と品ぞろえ が良くて、刺し身類は魚屋のそれに劣らない。今日はマグロの特売日だとかで、赤身と中トロの盛り合わせがお手ごろ価格で売っていた。店のおばさんがしきり に勧めるので「何マグロ?」って聞いたら、「う~ん・・・冷凍マグロ!」・・・なんじゃそりゃ。でも買ったマグロは、勧めるだけあってとても美味しかっ た。もしかしたら本マグロかな。濃厚な味だった。 食事をしながらシュタイン指揮ウィーン・フィルのワーグナー序曲集を聴いたら、これまたビックリの演奏。「これ以外にありえない」と思うくらいすべてがピッタリとはまっている。シュタインが演奏活動から遠ざかって久しいが、もう一度指揮台に立って欲しい。

9.13 今日は一日レンタカーを借りて、いろいろ足を伸ばしてみた。午前中は南部方面へ。まず旧海軍の司令部壕、3ヶ月にわたる沖縄戦の司令部として約400メー トルにも渡る地下壕が掘られ、最後は司令官や幹部がその中で自決したところで、戦争の生々しさを現在に伝えている。その中の空気は今でも重く、易々と近づ けない場所もあった。 車で小1時間、有名なひめゆりの塔は修学旅行生で賑わっていた。中では地元のおばさん(ひめゆり同窓生だろうか)が、展示物にいろいろ説明を加えて案内し ていた。続いて平和祈念公園、ひめゆりの塔も祈念公園も、手入れが行き届いていてとてもきれいに整備されていた。 kaigun.JPG旧海軍指令壕の慰霊碑
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平和祈念公園とそこからの海の眺め。こんな空は見たことない。
高速に乗り、今度は沖縄中部方面へ。海洋博公園の中にある、美ら海(ちゅらうみ)水族館に向かった。 海洋博公園はとても広く、ビーチから植物園、水族館、イルカのショーやウミガメの飼育場、マナティ1日いても相当楽しめる。水族館はまず巨大な水槽をい ろんな角度から眺められるようになっていて、ジンベイサメやイトマキエイが悠然と泳いでいる横で、小魚が群れをなして泳いでたり、はじっこの影では寝てる 魚がいたりとこれを見るだけでも十分価値がある。他にもサメのコーナー、沖縄近海の危険な魚、深海に住むものなど判りやすく展示されていた。
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沖縄に戻って夜は沖縄料理屋さんへ。お目当てのお店が休みだったけど、近くの別のお店が当たりで満足。近海物の刺し身とグルクン唐揚げ(定番)、ゴーヤ、これにオリオンビールが良く合う。

9.12 10日に松本でHoff Piano Trioの演奏会を終えやっと休みになったので、沖縄に遊びに行ってきた。沖縄は今年既に2回いっているが、どれも日帰りのマイル修業の旅。今回はちゃんと泊まってきた。 初日はゆいレール(モノレール)を使って那覇市内の観光スポットへ。玉陵、首里城と廻ってから、近くにある沖縄県立芸術大学を見学に行ってみた。守衛所で 不審者扱いされるかと思ったが、何もなく構内に入れた。学生課のようなところで模擬店やら出演者の募集のチラシ類、ポスターをみると、どうやらまもなく芸 術祭が行われるらしい。東京芸大も9月に芸祭があった。そんななか同門で大学の後輩の岡田光樹君が第1ヴァイオリンを務める弦楽四重奏演奏会のチラシを発 見。彼は数年前に講師で沖縄県芸に赴任していたのを思い出し久しぶりに会いたいと思ったが、あいにく連絡先が判らない。大学事務所でそう簡単に連絡先を教 えて貰えるとも思えず、諦めて近くの琉球料理のお店で昼食をとる。それでも諦めきれず、友人に連絡先を聞いて自宅に電話をしてみると、「今日は学校に行っ ている」とのこと。すぐさま大学に引き返し、教えてもらった部屋に行ったらレッスンの真っ最中。20分ほど待って、レッスンの合間に久しぶりの再会。夜飲 みに行く約束をして大学を後にした。 沖縄には県外旅行者用の免税ショッピング(DFS)があり、ゆいレールおもろまち駅前にある。ワンフロアがショッピング、その上にレストラン街になってい て、他にも旅行者のツアーカウンターやレンタカー窓口もあり、沖縄に着いたらここでほとんどの手続きを済ませることが出来るようだ。ブランド物のバッグや 化粧品、時計などあまり興味の無いものばかりで、ざっと眺めるだけで出てきてしまった。一旦ホテルに戻ってマッサージを頼み、夜待ち合わせまで時間がある ので、今度はあしびなーアウトレットに行ってみる。ホテルからタクシーで約20分、かなり走って2000円、沖縄はタクシー料金が安い。閉店間際のあしび なーアウトレットは人もまばらで、お店はどれも暇そう。そんな中ドイツの鞄makerBREEのアウトレットを発見。BREEは安売りをあまりしないし、 アウトレット店は日本で沖縄のみだそうで、3~5割引の札を見るとついつい欲しくなる。海外旅行の際、ずっと使って古くなったリュックサックの代わりに BREEのリュックを購入。パソコンも入るし、間仕切りやポケットが多くて使いやすそうだ。これで満足して、岡田君と待ち合わせの場所ゆいレール赤嶺駅へ 戻る。この赤嶺駅、日本最南端の駅だそうで、改札口上にその表示があった。
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日本最南端の駅、赤嶺駅
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9.6 今朝はどのニュース番組も秋篠宮紀子様のご出産のニュースでもちきり、午前8時半頃無事男の子をご出産されたとの携帯ニュースを練習場に向かう電車の中で知った。 9月になり、N響は2,3日は外山雄三さんの指揮でマーラーの5番と尾高尚忠の交響曲第1番(新発見された第2楽章の世界初演を含む)を演奏し新シーズン が開幕した。昨日からは若杉弘さん指揮でマーラーの9番他を練習。この曲を弾くのは2回目、前回は1st.Vn.だったので2nd.Vn.は今回初めて。 いや~、難しい!特に第2楽章は前打音付きの和音1つ弾くのも手に馴染まない上に、転調やらPizzicatoやら目が追いつくまもなく押し寄せてくるの で、初日の練習はハニワ状態。今日は多少平気な顔して嘘がつける程度に昇格したが。他にも第1楽章の中間部、第3楽章も終わりに近づくに連れて複雑になる ので気が抜けない。とどめは第4楽章。聞いている分には美しいのだが弾くとなると別問題。それでも、前回弾いたときより良い曲だなあと心から思える瞬間が 増えたので、本番までにもっと増やして最後まで弾ききりたい。今月は正指揮者定期そろい踏みで、来週は岩城宏之さん指揮で『春の祭典』他のプログラムの予定だったが、ご存知の通り岩城さんが6月にお亡くなりになったので来週のプログラムは若杉さんと外山さんが半分ずつ指揮をする。
個人的には今月は図らずもウィーン音楽月間になっている。マーラーの5番,9番、ウェーベルン:パッ サカリア、ベートーヴェンの交響曲2,3番がN響のプログラム、他にAlberi String Quartetベートーヴェン・シリーズでのソナタ10,弦楽五重奏曲第3番,フーガ他、来週松本でのシューベルトのピアノ三重奏曲、彩弦楽四重奏団第 1回演奏会でモーツァルト:「狩り」、ベートーヴェン1番と楽しい(きつくもあるが)1月になりそうだ。

8.27 朝は最終リハと受講生の最終レッスン。今日も開演30分前のプレ・コンサートがあり昨日出なかった生徒さんが最終チェックしている。こちらも最終チェッ ク。今回は去年より過ごしやすく朝晩は気持ちのいい風が吹いてたけど、それでも演奏会の最中は30近い気温で汗びっしょり。手を伸ばしたら触れるような 距離にお客さんがいて、楽譜も見えてしまう。その距離感が慣れるとたまらない緊張感になり、相乗効果を生みだしてくれる。今年はヴァイオリンに富沢由美さ んが加わったことによって弦楽四重奏が組めるようになり、モーツァルト2曲、シューマン1曲が演奏できたし、ピアノ五重奏曲もできた。初めての曲、何度で もやりたい曲スペース的にこれ以上の編成は望めないが、出来る範囲でこれからも企画を続けていきたい。それと去年も今年も、ボランティアの方々に大変お 世話になったのをここに感謝の気持ちを込めてお礼申し上げます。
第4回演奏会:パッヘルベル:カノン(受講生3人による)、モーツァルト:弦楽四重奏曲「狩り」、シューマン:ピアノ五重奏曲。「第2回しずくいし夏の音楽祭」が無事終わった。

8.26 今日は一番ハードな1日。2回演奏会をする。当初の予定では短めのプログラムで2回したら・・・なんて気楽にスケジュールを組んでから、あれもやりたい、 この曲もと考えているうちに結局普通のプログラムを2回組むことになってしまった。実際やってみると昼の部はまだ良いとしても、夜は気持ちとからだがバ ラバラの状態。大好きなディヴェルティメントが最後まで空回りしていてショック。これは反省材料。夜の部では開演30分前より受講生の発表会をプレ・コン サート形式でやってみた。お互い意見を交換したりしながら小学生や中学生の子供達なりに練習し、音楽漬けの毎日を送った。演奏を聴いてて涙ぐむお客さんも いたりして予想以上に成果を挙げていた。
第2回演奏会、モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラの二重奏曲第2番、ジーグル:庭園音楽、シューマン:弦楽四重奏曲第1番。 第3回演奏会、モーツァルト:ピアノ三重奏曲ホ長調K.542、ディヴェルティメントK.563

8.25 連日演奏会をする、レッスンもする、当然時間の無駄を極力省くようにしなければならない。スケジュールを組むのは答えのないジグソーパズルを完成させるか のようだった。本番がある日でも、朝から翌日のディヴェルティメントの合わせ。ここラ・ラ・ガーデンホールはこじんまりとしているけど、木質系のいい響き がするので弾いててとても気持ちがいい。いつもこんなところで練習出来たらさぞかし・・・なんて考えてしまう。
夜は第1回演奏会、モーツァルト:弦楽四重奏曲第1番とシューマン:森の情景、モーツァルト:ピアノ四重奏曲第2番の3曲プログラム。

8.24 今日は受講生とお昼ご飯を食べに行く。予定していた洋食レストランが定休日だったので、小岩井牧場内にあるバイキング・レストランへ。折角牧場内に入った ので牧場内をみんなで散歩。羊の統制を犬がする『シープ・ドッグ・ショー』や、牛の乳搾り体験コーナーに小、中学生は大喜び、こういう企画を僕は思いつか なかったが、必要なんだなあとつくづく感じた。その後戻ってから、夜まで合わせ。明日25日から演奏会が始まる。

8.23 今日は岩手県民会館のロビーでお昼休みの方々を対象とした「ロビーコンサート」に出演。朝9時から軽くリハーサルをして、現地に向かう。11時過ぎに到 着。岩手県を代表するホールのロビーだけあってかなり立派な空間。セッティングは音響のことやらを考えて、石造りの階段に向かって演奏することに決定。 我々出演者は夏の音楽祭Tシャツを着てモーツァルトの1番、『狩り』、シューマンの1番から抜粋して演奏した。このロビーコンサートは今年始めてこれで4 回目だそうだが、ざっと数えて300人は超える方々がお越し下さった。宣伝用に用意していたチラシ150枚はあっという間に無くなり、もっと持ってくれば よかったなんて思ったが、今までこんなに入ったことはなかったそうでちょっとビックリ。終演後は近く有名店「白龍」でジャジャ麺とチータン湯を食べた。 これは美味い!また喰ひたい。 雫石に戻ってレッスンと合わせ。学生達は意外とまじめに練習しているようだ。

8.22 今日からしずくいし夏の音楽祭2006が開幕。といっても今年初めてミュージック・キャンプをやることになったので、その受講生がお昼過ぎに集まりだす。 リハーサルも会場で本格化し、その合間にレッスンを片っ端からやっていくので休む暇はない。まだ元気だ。

8.11 10年ちかく使ってきたMacもそろそろシステム自体を新しくしなければと思い、新しく出たIntel搭載MacBookを買って徐々に移行を始めている。だけど、まだ十分にソフトが対応していないので、今まで使っていたOS.9PowerMac もそのまま使っている。ホームページの更新もそう。最近パソコンの周りがどんどん周辺機器やらケーブル、書類、雑誌等で雑然としてきたので、この休みを利 用して少し整理整頓。それでもやっぱりケーブル類は絡まった状態になってしまう。それでもちょっとはスッキリ。この次は溜まったCDの整理・・・といきた いところだが、しずくいし夏の音楽祭2006の準備も大変。今回はプログラムも増えたし、何といってもミュージック・キャンプなるものをやることになってしまった。スケジュールを組んだり、案内を書いたり、宿泊先との連絡やらと、とにかくやることが多い。まぁ、好きでやっていることなのであまり苦にはならないけど。

8.8 N響の夏休み前最後の本番が6日NHKホールであり、終わったその足で松本へ出掛けた。翌7日は朝からリハーサル、来月10日にハーモニーホール(小ホー ル)でやる予定のHoff Piano Trioの演奏会のためのもので、メインはシューベルトだけど前半が面白い。お箏との二重奏で邦人作品を演奏する。お箏とヴァイオリンと言えば「春の海」 が有名だけど、今回は別の曲。三木稔の本来なら尺八とお箏の曲をヴァイオリンにアレンジしたものだ。今回は初めてのリハーサルだったので様子見って感じ だった。和楽器独特の間の取り方にまず慣れないと、どこで入っていいのか解らない。お箏の先生はもちろん曲が頭に入っているので、こちらの頼りない演奏に も合わせてくれるのが申し訳ない気持ちになる。次回はちゃんとお箏のガイド譜を書き込んで、準備だけでも万全にしておきたい。その後続けてシューベルトの 合わせ。長い曲なのでざっと全体に触れた程度で時間となってしまった。シューベルトはタダでさえ弾きにくい上に変則的で長いフレーズ、シンプルなメロディ と、人の弱いところを確実に突いてくる。侮りがたし。練習後は車で帰宅。松本から三才山トンネルを通る山越えルートを使い、東部湯の丸ICから上信越道に 乗るのがいつものルートだが、夏休みモードでのんびり帰りたくなったので高速道を使わずにチンタラ一般道で帰ってみた。片側一車線でどの車もひたすら50 キロ前後の安全運転、休み無しで約5時間。意外と近く感じた。

8.3 7月22日に「N響夏 大阪公演」のあと、大阪に居残り24日はフェニックスで妹とシュポアとロッシーニのDuo、そしてバッハの「シャコンヌ」を演奏 し、翌25日には札幌へ移動。札幌ではPMFにN響が参加してオール・モーツァルト・プロと芸術の森野外ステージでヨハン・シュトラウス一家のピクニッ ク・コンサートの2プログラム。31日に東京に一旦戻った足で、そのまま松山へ家族旅行。松山でドイツから一時帰国中の妹達と合流。道後温泉は僕も初めて の体験。このくそ熱いのに温泉なんて・・・なんて考えない。ほとんど茹だりそうになりながら温泉を楽しんだ。風呂上がりはご当地「道後ビール」をグイッと いきたいところだったが、レンタカーをしているのでぐっとこらえ、ラムネで我慢する。でもホテルに車を置いてから瀬戸内の魚を堪能しに魚屋さんが開く居酒 屋に行って日本酒まで堪能した。写真も撮ったけど、これ以降は後日。

7.10 昨日はAlberi String Quartetのベートーヴェン・シリーズ第16回。今回は中期カルテットから「ハープ」と「セリオーソ」の2曲を取り上げた。どちらも初めて弾く曲、し かもハープは初めて耳にしたという初心者同然の状態。練習でも周りは何度も弾いたことがあるのに、こちらは右も左も解らない状態でさぞかし迷惑をかけたん だろうなあ。本番は何とか間に合った感があるが、それでも十分曲の素晴らしさを味わいながら演奏できたのは良かった。「ハープ」が特に気に入った。1楽章 なんかちょっとメンデルスゾーンっぽいところもあるし(メンデルスゾーンが真似た?)、和声感が心地よい。「セリオーソ」は3楽章のテンポがいまいち上手 く消化できず、次回の課題に。こんな曲が弾けるようになったのかと、終演後一人感慨にふけった。
オカヤドカリは順調に成長している。6匹全部生きてます。砂を掃除したら、1週間ほど見かけなかった ヤドカリが脱皮した直後だった。最初はカラカラに干からびたのかと思ったが、抜け殻だとわかり一安心。だけど、オカヤドカリの専門サイトによると「脱皮は 命がけの行為、多くは脱皮の際に死亡」と、さらに「脱皮の時は砂を替えないように」「脱皮した皮は貴重なカルシウム源なので捨てないように」とまで書いて あるのを知らずにすべてやってから気づいたけど後の祭り。煮干しやジャコなどカルシウムの多そうなエサを与えたけどあまり食べないし、色は見るからに真っ 白で足腰の動きも弱々しい。「こりゃ、死ぬな」と諦めていたら、どうやら持ち直したらしく最近は活発に動くようになってきた。たまに沖縄銘菓の「ちんすこ う」をあげて、本国の香りを思い出させている。

6.27 今日から3日間、アシュケナージ指揮でショスタコーヴィチの交響曲第14番のrecording。「ショスタコーヴィチ」「交響曲」「14番」、これら キーワードから想像するとさぞかし大編成でドンチャカやるのかと思いきや、弦楽合奏に打楽器奏者3人、チェレスタ1人、ソプラノとバスの独唱のみ。ヴァイ オリンは5人、5人、ヴィオラ4人、チェロ3人、コントラバス2人とこれまた随分刈り込んだ弦楽合奏だ。それに輪をかけてタイトルが凄い、「死者の歌」! 家でさらっていたらうちの奥さんが、「聴いてるだけで痛い」と言うぐらい気の滅入りそうな曲だ。亡くなったN響チェロ奏者の三谷さんが昔、「ショスタコの 14番っていう世にも恐ろしい曲がある」って話をされてたのを思い出した。途中「自殺」なんてタイトルもあるどれも3~4分程度の曲が、11曲集まって1 つの作品となっている。初日の今日は主にバスとの絡みの曲を中心に6曲録り終えた。中でも変拍子の入った複雑な3曲目が仕上がったのはありがたい。ショス タコーヴィチに対するアシュケナージは感覚的にあうんだろうなぁ、変拍子もあまり苦にならないように感じる。残り二日間、上半期の一大イヴェント(僕に とって)が終わって行き付けのお寿司屋さんで祝杯を揚げるのが今から楽しみ。

6.23 N響は韓国ツアーに行っていたが、僕は降り番(というかくじ引きでたった一人の降り番に当たってしまった)なのでその間雑用とちょっと某オケにお手伝い も。休みになると気が緩むのか途端に具合が悪くなる。今回は久しぶりに風邪をひいてしまい鼻詰まり状態に、それでも無理して飛行機なんか乗ってしまったか ら、気圧の変化についてゆけずしばらく耳が聞こえなくなってしまった。今ではだいぶ元に戻ってきたがまだ若干鼻詰まり。ちょっとした体調の変化で、途端に 不自由な思いをする。つくづく健康はありがたいと実感した。 そんななか、しずくいし夏の音楽祭のチラシがついに出来上がってきた。印刷屋さんにデータを持ち込んで色々相談しているうちに、「ここに色をこう入れた ら?」とか「グラデーションをかけて」とかアドヴァイスをもらい、随分マシなチラシになった。さすがプロだなぁと感心する。曲目も決まり、詳細はこちらにアップしました。今年は出演者が一人増えてその分選曲もヴァリエーションが多くなりました。お近くの方は是非聞きにいらして下さい。

6.14 11日東大宮でのLibera! Chamber Music Seriesでバッハの無伴奏ソナタ第1番を弾いた。この曲を弾くのは高校生以来、人前で全曲を通して弾いたのは初めて。一体何年かかってんだって感じ だが、30歳を過ぎでやっとバッハが少し身近に感じられるようになってきたので、それ以前はとても近づける存在ではなかったのだ。今回E線を生ガットで、 と考えていたのだが、梅雨に入りこの高湿度、1週間も持たずに切れてしまった。演奏会当日も雨模様だったので生は諦め、なるべくそれに近い弦を幾つか探 し、一番テンションの弱そうなオイドクサのアルミ巻き線で代用。他にももっと良い弦はあるのだろうけど、現時点ではまずまずの結果だったと思う。また、 バッハを勉強するにあたっていくつかCDを聞き直してみた。高校生の時はシェリング、グリュミオー、クレーメル、ミルシテイン、ミンツ辺りを良く聞いてい たが、今回それらは一度も聞かず。テツラフ、クイケン(古いほう)、ツェートマイヤー、J.シュレーダーなどを参考に聞いていた。個人的に好きなのはテツ ラフ。テンポ感が素晴らしい。クイケンとシュレーダーはバロック・ヴァイオリンでの演奏で、テツラフよりもテンポ感が遅めになるのは楽器の特性上そのくら いのテンポに落ち着くのだろう。問題作のツェートマイヤーは昔バッハ生誕○○年とかでレコードで持っていたやつがCDになって再発されている。これが本当 に素晴らしい!細かいフレーズをデフォルメしているだけのように聞こえて、全曲を貫く構築力と緊張感がたまらない。これも実は高校生の時に数度聞いた事が あるけど、よたりまくった感じが何が何だか解らなくて理解できなかった。今では「シャコンヌ」を聞き終わったあとに、「バッハって凄い!」と一人感動して いる自分がいる。来月大阪で無伴奏を弾く予定だったので、あえて「シャコンヌ」を弾くことにした。こんな凄い曲を再び弾くことが出来ると思うと今からワク ワクする。バッハが凄いのはもちろんだが、それをダイレクトに伝えてくれたツェートマイヤーも凄い。

6.2 来週バッハの無伴奏を弾くので、楽器のE線を生ガットに替えた。普段はスティールのE線を使っているが、どうも響きが馴染まず色々苦労していた。梅雨時の 湿度が増えるこの時期に生ガットは危険だけど、無伴奏だしちょうど新しい弦を購入したばかりだったので思い切って替えてみたら大正解!まず他3本のガット 弦(Aオイドクサ(いつもはゴールド)D&Gオリーヴ)とのバランスが良いこと、そして音程がハモりやすくなったことでとても弾きやすくなった。E線がス ティールの場合、裏返るのを恐れて、もしくは他の弦とのタッチが違うので開放弦を思い切って弾けないけど、生ガットだとすべて同じ感触で弓とコンタクトが 取れるし、しっかりと発音しないと鳴ってくれない。開放弦は一番確実で響きの多い状態、それを基準に他のポジションでも同じような響きを作れればいいなぁ と常々考えている。こうなると弓もバロック・ボウで弾きたくなってくる。モダンの弓と比べて短く、毛の量も少なめ、その分引っ掛かりが良い。弓元でのコン トロールが難しいけど、これはこれで楽しめる。来週はこの組み合わせでやってみようともくろんでいる。
最近気になったこと昼飯をとりにハンバーガー店へ行った。注文をしようとしたら「お召し上がりです か?」ときかれた。当たり前じゃないか、食べたいから来たのに、と思いながら、あ~この人は「こちらで」を省略したのだなと気づいた。毎回毎回新しい客が 来る度におんなじ事を繰り返してると省略したくなる気持ちも解るが、そこは省かれると意味がわからなくなるのでやめて欲しい。そんなとき、なんて答えたら 良いのだろう。 1,「はい、もちろん。」と答えてから相手の様子を窺う。 2,店内用のトレーに載せてもらったら、それごともって外へ出る。 3,渋々店内で食べる。 どれもいまいち。こっちが変人扱いされて終わりである。

6.1 沖縄で先日買ってきたオカヤドカリは着々と成長している。ネットで、住み替え用の貝殻、木登り用のカジュマルの木、温度湿度計を買ってセッティングしたそ の日に、3匹が大きいサイズの貝殻に住み替えた。温度湿度も今のところ丁度良さそう。カジュマルの木は本当にお気に入りのようで、多いときは3匹鈴なり状 に木にへばりついている。へばりつくだけでなく、ついでに木の皮から幹を食べてしまってたった数日で見るも無残なカジュマルの木。これはちょっと誤算。 よっぽど美味いのかな。それとヤドカリにもそれぞれ性格があるのが徐々に判ってきた。大きいサイズの2匹は、1匹がちょこちょこ動き回るのに対して、もう 一つはほとんど一日中木の上でジッとしている。昼間は砂に潜ってほとんど出てこない奴もいるし、やたらビクビクして死んだフリのもいる名前を付けようかと も考えたが、貝殻をしょっちゅう替えて区別がつきにくいのでやめた。ちゃんと飼えばかなり長生きするそうなので、大事に育てたい。
5.26 関西地方の演奏旅行で、奈良、和歌山、大阪、琵琶湖と廻ってきた。指揮は外山さんでブラームスの1番他のプロ。演奏旅行といえば、その土地土地での飲み屋 が楽しみだが、今まで関西は実家が京都ということもあり、奈良や和歌山で泊まったことが無い。でも今回はそれぞれの土地で初めてのんびり過ごした。和歌山 線も初めて乗ったし。 琵琶湖ホールでの演奏会後は、お勧めのお店でも紹介している「だがしやさん」でメンバー数名と打ち上げ。隣で飲んでたお客さんのエビスビールが当たり瓶で盛り上がる。
ebisu.JPG neko.JPG ヱビスビールの当たり瓶、久しぶりに見た。  これは別の店で、たまたま足下に来たネコを撮影。

大阪から東京に一旦戻り、沖縄へ日帰り旅行してきた。別に何も用事はない。強いて言えば、ジュースを買いに行ったくらいか。沖縄空港で2時間ちょっと、折角なのでソーキソバを食べて、ちんすこうを買い、ついでにオカヤドカリを買ってしまった。また水槽が増えてしまった。 okinawa01.JPG
沖縄空港のロビーにあるシーサー okinawa02.JPG
オカヤドカリ、6匹入ってました。

5.19 BSアナログ・チューナー内蔵のVHSヴィデオデッキがついに壊れてしまったので新しいのを買いに電器店へ行った。VHSはもう1台デッキがあるし今更 テープに録画することもないので、欲しいのはBSのチューナー付きの○○。ここで問題になるのがデジタルチューナー内蔵にするかアナログBSで我慢する か。一度じゃ決められず、3軒電気屋を廻って最終的に地上波デジタルチューナー内蔵のDVDデッキにした。今までデジタル放送を見たことが無かったのでま ず番組の多さに驚き、画質の良さに驚く。クラシック番組がいっぱいやっていて、何で今まで見なかったのか後悔した。うちは集合住宅のせいかアナログ放送の 受信感度が悪く、特にNHKの画質は悪い。そのイライラが解消されたので、これからエアチェックに忙しくなりそうだ。ただ、機能が多すぎて使いこなすのも 一苦労。リモコンから目標のボタンを探すだけでも大変だ。

5.15 昨日14日は川越での演奏会で、弦楽三重奏の本番だった。プログラムはドホナーニ:「セレナーデ」とモーツァルトのディヴェルティメントの2曲だが、体力 的にも精神的にもきついプロだった。ドホナーニも素敵な曲だが、モーツァルトは別格に素晴らしい。この演奏会はトークを交えながら進行することになってい たのだが、いつものごとく事前に話す内容を考えていなかったので、ゲネプロで「何話そうかなぁ」なんて弾きながら考えていた。結局このことは話さなかっ たのだが、モーツァルトが弦楽三重奏の作品を書くときにどんなことを感じながら書いたんだろう。あれだけの数の弦楽四重奏を書き、そのあと弦楽五重奏でも 6曲の傑作を残しているのに、弦楽三重奏は未完のものとこのディヴェルティメントのみ。どちらも晩年の作品だ。我々凡人から見たら超人的な才能で苦もなく すらすら書いているようだけど、これ以上削ることもできない最小限の音譜の中で最大の表現力、自分の才能に挑戦し続ける姿勢を感じる。まるで「最小公倍 数」のようなこのディヴェルティメント、楽しいはずのロンド楽章が、今回演奏していて寂しさを感じた。